| ちなみにボクの最大のポートフォリオの名称は「フェラーリ」である |
現在のフェラーリに「死角はない」と考えている
さて、フェラーリの株価が今年に入って34%上昇し、時価総額が539億ドルに達して「かつての親会社」であるステランティスの時価総額(514億8000万ドル)を抜いた、とのこと。
なお、ステランティスはフィアット・クライスラー(FCA)とプジョー・シトロエン(PSA)とが合併してできた自動車メーカーであり、合併前のFCAは2015年にフェラーリを分離させニューヨークとミラノ証券取引所へと新規公開していますが、その際の株価は52ドル、そして現在の株価は295ドルにまで上昇しています(ちなみにぼくは57ドルでフェラーリ株を仕込んだので、けっこうな含み益がある)。
フェラーリ株はまだまだ上がるとボクは考える
フェラーリは継続して販売台数を伸ばしているものの、過去にはなんどか大きく株価を下げたことがあり、ぼくが記憶しているのは「(当時7,000台超であった)販売台数について、1万台以上を目指す」とフェラーリが発表したとき、そしてコロナウイルス初期、そしてその後のロシアによるウクライナ侵攻時。
なお、通常の自動車メーカーであれば「販売台数を増やす」というのは喜ばしいことであって株価上昇の材料となるものの、フェラーリの場合はむしろ販売台数が増えると希少性が下がるということで当時株価が下がったのですが、フェラーリはちゃんとその対策を行い、「販売台数が増えても希少性を保てるよう」1モデルあたりの販売台数を制限し、その代わりにモデル数を増やすという戦略を取っています(結果的によりフェラーリに対する飢餓感が高くなっている)。
そしてその戦略が有効に働いているのは誰もが知るとおりで、現在でもさらにバージョンアップされつつ継続されているわけですが、もちろん投資家もこの有用さを十分に理解しているため、現在の拡大戦略について異議が唱えられることはなく、現時点では「フェラーリの販売増」は好材料として受け止められることに。
参考までに、コロナウイルスのパンデミック初期には、世界規模にて「あらゆる需要が失われる」として殆どの企業の株価が下がり、フェラーリとて例外ではなかったものの、フェラーリにおいては(リーマンショックのときとは異なり)コロナショックによるキャンセルが全く生じず、むしろフェラーリの強さが証明され、これによってフェラーリの株価は大きくリバウンドしています。
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反面、ポルシェはコロナショックにて無視できない範囲の影響を受けたと言われていて、これが原因にて、ポルシェがのちにIPOを行った際には「ポルシェはフェラーリほど顧客の忠誠心が強くはなく、よってフェラーリほどの株価にはならない」という事前予想が大勢を占めたほどで、つまりはフェラーリの「逆境に対する強さ」は多くの投資家が認識するところとなっているほど。※逆境に陥れば陥るほどフェラーリの強さが証明される
フェラーリはまだまだ業績を伸ばしそう
そしてフェラーリは2022年に過去最高の13,221台を納車しており、純利益10億2400万ドル(9億3900万ユーロ)相当を計上してやはり過去最高に。
2023年第1四半期だとフェラーリは3,457台を納車していて、これは2022年同期比で9.7%増という数字ですが、フェラーリによれば「2025年分までオーダーブックが埋まっている」とのことなので、少なくとも2025年まではフェラーリの計画通りに物事が進むことは間違いないかと思われます。
さらに今後は「2025年までに13車種」を発売することになり、これらが2025年以降のオーダー枠を埋めてゆくということになりますが、こういった理由もあってぼくは「まだまだフェラーリ(株)は伸びる」と考えているわけですね。
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参照:Automotive News Europe