| そしてなんと「完売」とされたはずのエヴァイヤはまだ完売していなかった |
ピュアエレクトリックカーはほんの数年という短い期間にて、その性能が陳腐化してしまう
さて、ロータス初のピュアエレクトリックハイパーカー、エヴァイヤの市販スペックモデルがグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード(FOS)にて公開され、しかし何かがおかしいと話題に。
そしてその「おかしい」理由はただひとつ、画像のとおり「ロータス」ではなく「ロータスニョ」というエンブレムが装着されているからですが、その理由としては「この個体が中国にて販売され納車されるもので」「しかし中国ではロータスの商標がすでに他社に取得されているため」ロータス(LOTUS)ではなくロータスニョ(LOTUS NYO)という名称となっているのだそう。※新しいロータス、という意味があるらしい
むろん、ロータスは「LOTUS」の商標を獲得しようと動いたはずだが
もちろんロータスは「ロータス」の商標をなんとか自身のもとに置こうと努力したのだと思われますが、こうやって「ロータスニョ」を名乗っているところを見ると、その試みは失敗に終わったのかもしれません。
参考までに、現在ロータスは中国の吉利汽車(Geely)傘下にあり、2017年に吉利汽車はロータスを買収するものの、その後なぜか中国国内にてロータスの商標を出願していなかったようで、その間に第三者に取得されてしまったということになりそうです。
ステアリングホイールのエンブレムにも「LOTUS NYO」。
ロータスはついにエヴァイヤの納車を開始
そして今回、ロータスのアトリビュート・アンド・プロダクト・インテグリティ担当ディレクター、ギャバン・カーショウ氏が語ったのが「モントレー、ペブルビーチにて、私たちは最初のカスタマーカーを顧客に引き渡します」ということ。
今回グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに展示されている個体は中国向けだと思われるため、「モントレー、ペブルビーチにて引き渡す」車両ではないものと思われますが、この車両は8台のみが生産されるJPSカラーを身にまとう「エマーソン・フィッティパルディ・エディション」です。
このエヴァイヤ限定モデル(完売済み)は1972年にドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトル両方を獲得したエマーソン・フィッティパルディとロータス72に敬意を表したもので、車内外にはゴールドのアクセントが付与されます。
そしてルーフにはゴースト仕様にてロータス72のシルエットが描かれ・・・。
それに呼応するかのように内装の内張りにもロータス72のシルエット。
リアウイング上には1972年シーズンのF1にて優勝を獲得したサーキット名、そして「1」の文字があしらわれ、Cピラーには「Emerson Fittipaldi」の文字。
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ロータス・エヴァイヤは「まだ完売していない」
なお、ロータスによれば「エヴァイヤはまだ完売していない」。
エヴァイヤは2019年7月17日、つまり4年前に「ロータス初のピュアエレクトリックカー」として発表されていますが、当初の予定では2020年夏から生産を行う計画を持っており、さらには「予定生産台数の130台はすべて完売済み」とアナウンスされています。
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ただし折悪しくコロナ禍まっただなかに突入してしまい、そこから生産が遅れるという発表がなされ、そしてようやく今回の「納車開始」となるわけですが、もしかするとコロナウイルスの影響、そして生産遅延によるキャンセルが多数発生してしまったのかもしれません。
ロータス・エヴァイヤは前後アクスルに1基づつエレクトリックモーターを搭載し、合計出力は約2,000馬力、そして車体重量は約1,680kgという数字を掲げており、カーボンモノコックフレームを基礎としてバッテリーパックをシート後方へと「縦」に積み上げます。
床下へとフラットにバッテリーを敷きつめる「スケートボード型シャシー」を採用しなかったのは、”シート座面位置を下げたかった”からだと言われており(実際のところ、エヴァイヤはスケートボード型シャシーに比較して8センチもシートポジションを下げることに成功している)、これによって全体的な重心の引き下げ、(ルーフを高くしなくてもいいので)前面投影面積の削減に寄与することに。
ただ、発売が延期されている間に「世界初の量産ピュアエレクトリックハイパーカー」であるリマック・ネヴェーラ、そしてピニンファリーナ・バッティスタが登場してしまい、それによってやや影が薄くなってしまったことも「おそらくはキャンセルが出たであろう」理由の一つなのかもしれません。
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参照:CARBUZZ