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GMも「EV計画を縮小させ、ハイブリッドとPHEVに注力」。やはりトヨタの主張するとおりEVは幻影でしかなく明るい未来とはなりえなかったのか

General Motors Corporation

| やはりEVは高額であり、その割に不便を強いられることで「消費者にとっては魅力的な選択肢ではない」 |

このまま「EV離れ」が進めば自動車業界のトレンドそして勢力図に大きな変化も

さて、直近では「EVが売れず、よってハイブリッドやPHEVにシフトする」自動車メーカーがいくつか登場していますが、今回はGM(ゼネラルモータース)もこの流れに従うというコメントを出しています。

これはGMの第4四半期決算会見においてメアリー・バーラCEOが語ったもので、その内容としては「EVの販売が水準を下回ったことを受け、(北米市場では)プラグインハイブリッド車に注力するため、電気自動車プログラムを縮小する予定である」。

フォード「EVの販売1台あたりの赤字はさらに大きくなっている」。そのためフォードはEV製造を縮小しEV関連投資を縮小すると発表
フォード「EVの販売1台あたりの赤字はさらに大きくなっている」。そのためフォードはEV製造を縮小しEV関連投資も縮小すると発表

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基本的にアメリカの自動車メーカーの対応は早い

ちなみにですが、アメリカの企業(自動車メーカーも)はいかに大きな会社であっても環境の変化に対する「戦略の変更」を行うスピードが非常に早く、フォードはかつてSUVブームの初期に「乗用車をすべて切り捨ててSUVとトラックに集中する」とし、実際にそのとおりに行動して業績を回復させたのは記憶に新しいところ。

つまり、それまでフォードを支えてきた乗用車(セダンやコンパクトカーなど)をあっさり切り捨てて次の時代に向かったわけですが、こうでもしないと生き残れないのが現代の厳しさということなのかもしれません。

そして数年前までは自動車業界にとって「電気自動車こそが未来」であったものの、その電気自動車が「売れない」となった途端にそれに見切りをつけているというのがフォードやGMであり、このあたりの決断力については驚かされるばかり。

「当社の今後の計画には、当社のプラグインハイブリッド技術を北米の一部の車両に導入することが含まれます。はっきりさせておきますが、GMは2035年までに小型車からの排気ガス排出をゼロにすることに引き続き取り組んでいます。しかしそれまでの間は、国家が発展を続ける中、戦略的セグメントにプラグイン技術を導入することで、EVの環境上の利点の一部がもたらされるでしょう。その充電インフラストラクチャは、提案されているより厳しい燃費基準と排気管排出基準に準拠できるように、発売のタイミングを調整しています。

メアリー・バーラ

ハイブリッド、PHEVは自動車メーカーにとって「効率がいい」

なお、自動車メーカーが「EVからハイブリッド、PHEVへ」シフトするのにはEVの需要低迷に対応するというものがメインだとは思われますが、この状況は自動車メーカーにとっても好都合かもしれず、というのも「コストの高いEVに無理に注力しなくてもいいという大義名分ができたから」。

そしてこれによって比較的コストが低いハイブリッドとPHEVへと軸足を移すことが可能となり、収益構造は大幅に改善されることになるのかもしれません。※もしドナルド・トランプが大統領に就任すれば、この流れはさらに加速するだろう

トヨタ
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これまでのところ、GMはハマーEV、キャデラック・セレスティク、シボレー・ボルトEVといった電気自動車を世に出しているものの、最初の2台は法外に高価であり(販売台数を期待できるものではない)、ボルトはいったん販売が終了し後継車を待っているという状態。

今回の声明から見て、ここからEVが増加するのではなく、既存の人気車種をハイブリッド / PHEV化することになるものと考えられますが、昨年のベストセラーである、ビュイック アンコール GX、キャデラック エスカレード、シボレー シルバラード、GMCシエラなどがその対象となるのかもしれません。

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