| 現時点ではまだデンツァ Z9 GTのスペック詳細、EV性能、そして価格は明かされていない |
中国の自動車メーカーの展開速度は「恐ろしい」ものがある
さて、BYDが展開するサブブランド、Denza(デンツァ)から最新モデル”Z9 GT”が登場。
見ての通りシューティングブレーク形状を持つEVで、3つのエレクトリックモーターを内蔵することで952馬力を発生するといい、ズバリそのターゲットはポルシェ タイカン クロス ツーリスモ。
なお、現在BYDはYangWang(ヤンワン=仰望)、Fang Cheng Bao(ファン・チェン・バオ=方程豹)といったサブブランドを展開していますが、このDenzaはこれらの中では一番下に位置するとされ(それでも安価なブランドではない)、もともとは2010年にBYDとメルセデス・ベンツの両社が50:50の出資比率にて設立した合弁会社。
ただし2022年にはメルセデス・ベンツが出資比率を10%に引き下げているので、事実上このデンツァをコントロールしているのはBYDということになりそうです。
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デンツァZ9 GTはこんなスペックを持っている
現在このデンツァZ9 GTは正式発表前ということもあり、公開されている情報はさほど多くはありませんが、フロントに1個のエレクトリックモーター(308馬力)、リアに2個の エレクトリックモーター(322馬力)を備えた3モーター構成を持ち、最高速はリミッターによって240km/hに制限されています。
ボディサイズは全長5,150ミリ、全幅1,990ミリ、全高1,500ミリ、ホイールベース3,120という堂々たるもので、いずれの数値もポルシェ・タイカンを超えており(中国では大きなクルマが好まれるのでこれ重要)、そして重量もタイカンよりずっと重い2,870kg(おそらくはかなり大きなバッテリーパックを積んでいるものと思われるが、まだその数値は公開されていない)。
その他に確認されている機能としては、パノラミックサンルーフ、LiDar、電子制御スポイラー、フルLEDライト、カーボンファイバー製エクステリアアクセント、(バックミラーの代わりの)HDカメラなどが挙げられますが、デンツァはこのZ9 GTを中国のみならず欧州市場でも販売する意向を持っており、ポルシェ パナメーラ・スポーツツーリスモやフェラーリ GTC4ルッソと並べて写真を撮っている場面を目撃されたことも(おそらくは広報用の資料として使用するのだと思われる)。
ちなみにですが、現在中国市場ではエレクトリックセダンやエレクトリックSUVが「過密」となってきたためか、新しいボディ形状に目が向けられる傾向があり、そのひとつがこの「ワゴン」。
中国ではワゴンの人気が高くないとされ、しかしいくつかのEVメーカーがワゴンに注目し、市場投入を狙っているようですね(下の画像はNETA)。
Neta S Hunting EV wagon exposed in China
— CarNewsChina.com (@CarNewsChina) April 15, 2024
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参照:Car News China