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マクラーレンCEOが「新型SUV」について語る。自社エンジンを用いたPHEV、しかしプラットフォームは他社と共有の可能性も。ただし同社らしい軽量性を維持するもよう

2024/06/07

マクラーレン

| マクラーレンは厳しい試練の時を経て、ようやくSUVの開発を行える段階に |

ただしその価格は「非常に高価」となり、フェラーリ・プロサングエやロールス・ロイス・カリナンの領域に

さて、マクラーレンは新CEOを迎えて再建を行っている最中となりますが、ウワサされているのが「(2人よりも)多い人数が乗車できる新しいラインアップ」。

マクラーレンの業績が悪化した一因はSUVを持たなかったからだとも言われていて、そのためか現在のマクラーレンCEOにはポルシェでカイエンを、フェラーリではプロサングエを開発したマイケル・ライタース氏が抜擢されているわけですが、同氏は常々「SUVの必要性」についても語っています。

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マクラーレンの新しいラインアップは「PHEV」?

そこで今回報じられているのがマクラーレンの新しいラインアップ、すなわちSUV(あるいはクロスオーバー)ですが、これによって同社はついにランボルギーニ・ウルス、アストンマーティンDBX、フェラーリ・プロサングエ、そしてポルシェ・カイエンのライバルを手に入れることになるわけですね。

ただ、マイケル・ライタースCEOはこの新しいモデルにつき、(フェラーリ同様に)「SUV/クロスオーバー」という表現を用いずに「ドアが2枚よりも多く、座席も2つより多い」「乗員とパフォーマンスを共有できる」クルマだと表現しています。

マクラーレンのSUVが発売されたらこうなる?なおスポーツカーメーカーにとってSUVは「完全なる未知の領域」であり実際の開発は容易ではない
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この新しいラインアップに関しては1年くらい前から話が出ていたものの、まずマクラーレンは「既存ラインアップの安定化」を急務だとし、アルトゥーラの品質改善、そして750Sの投入、さらにはGTの改良版であるGTSの発売を行っていて、しかしこれら既存製品の安定化も一巡したと見え、よってようやく今回「新しいラインナップ」について語る時期がやってきたのかもしれません。

マイケル・ライタースCEOはこの新型車につき、(おそらくは開発スピードを重視して)アウトソースされたプラットフォームと、既存のマクラーレンのエンジン(V6もしくはV8)を使用したプラグインハイブリッドパワートレインとの組み合わせをイメージしており、以下のようにコメントしています。

テクノロジーパートナーシップによってパートナーを見つけ相乗効果を生み出すのが賢明な方法だと思いますが、マクラーレンの核となる部分やブランドのDNAを失わないようにすることです。PHEVを作るなら、自社のパワートレインを使用できるかどうかを把握したい。既存のプラットフォームに自社のパワートレインを統合できれば、それが理想の世界です。

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なお、同氏は「パートナー」の候補については語らなかったものの、マクラーレンはアウディそしてBMWとなんらかの交渉を行った過去が報じられており、プラットフォームを入手するならば、これらのいずれかなのかもしれません。

ただしプラットフォームを他社製品と共有するにしても、もちろんそのまま使用するわけではなく、重量を減らすために共有プラットフォームに構造変更を加える可能性を示唆しており、「マクラーレンの核となる特性は軽量です。プラットフォームの構造要素について話すだけでも、提携に持ち込める世界クラスの能力がありま。」とも。

加えて価格帯については(ランボルギーニ・ウルスやアストンマーティンDBXを超えて)フェラーリ・プロサングエやロールス・ロイス・カリナンの領域に踏み入れることを示唆していて、であればアウディやBMWにとっても競合の心配はなく、交渉を進めやすくするひとつの要因ともなりそうですね。

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参照:Road&Track

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