Image:Dongfeng Honda
| フロントはランボルギーニ風、リアはキャデラック風のLEDライトバーを備える |
一方で中国市場にて好まれる要素も「満載」
さて、ホンダは中国にて新しいEVシリーズ「Ye(イェ)」を展開すると発表していますが、この第一弾であるYe S7の情報が東風ホンダ公式サイト、そして中国工業情報化部(MITT)によって公開されることに。
ちなみにですが、このYeは発表された直後に(中国で)炎上しており、その理由は「Ye(烨)」という漢字が「火」に「華」というつくりにて構成されているから。
そして中国現地ではこれが「中華に火を放つ(中国を燃やす)」と受け取られてしまい、これが大きな反感を買ってしまったわけですが、どうやらその問題も一過性のものであったと見え、そのまま「Ye」の名にて発売することとなるもよう。
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ホンダが中国にてランボルギーニっぽいヘッドライトを持つEV新シリーズ、「Ye」を発表。ホンダは中国での独自路線色を強める
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「ホンダ Ye S7」はこんなクルマ
そこでこのYe S7を見てみると、全体的に見て「アルファベットと数字を用いた車名」「LEDライトバー」「フラッシュマウントドアハンドル」「シンプルで大型インフォテイメントスクリーンを持つインテリア」「パノラマルーフ」という中国にて好まれる要素を備えており、しかし他の中国車と大きく異なるのは「滑らかな表面ではなくカクカクしたボディ表面を持つこと」。
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これで中国人は見分けがつくのか・・・?最新の中国車はどれもデザインや車名が似すぎていてボクにはさっぱり区別がつかない。なぞそうなったのかを考えてみた
| 中国のビジネスにおける基本戦略は「差別化」ではなく「模倣」である | よってヒット商品が出ればすべて「右へ倣え」に さて、ぼくがいつも思うのが「最近の中国車はどれも同じようなデザインばかりになって ...
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ヘッドライト(デイタイムランニングランプ)はランボルギーニ・レヴエルト風で・・・。
テールランプはちょっとキャデラックっぽいうという印象がないでもありませんが、雰囲気的には新鮮であり、他多くの中国の自動車メーカーの製品としっかり差別化できているように思います。
フェンダーアーチですら「角張った」デザインを持っており、ホンダは徹底的に他のライバルとの差別化を図りたかったのかもしれません。
ちなみにサイドから見ると、ホンダが北米にて販売しているEV、「プロローグ」との高い共通性も感じられ、しかしプロローグはGMとの共同開発車両であり、よって中国にて東風汽車との共同にて開発されたYe S7とはメカニズム的共通性はないものと思われます。
ちなみにホンダ Ye S7の全長は4,750mm、全幅1,930mm、全高1,625mm、ホイールベースは2,930mmで、これらの数値は、テスラ・モデルYやマスタング・マッハE、そして中国ブランドの多数のエレクトリックSUVにも引けを取らないもの。※プロローグのホイールベースは3,093mm
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ホンダがGMとの共同開発となるEV、「プロローグ」を発表。なぜプロローグという名なのか、なぜミッドサイズSUVを選択したのか、ホンダの戦略を考える
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そして特筆すべきは、ホンダが「次世代EVシリーズ向け」として「0」ブランドとともに発表した新しいエンブレムを備えることで、もしかするとこの新エンブレムをもつ市販車第一号なのかもしれません。
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新型ホンダ Ye S7はこんなインテリアを持っている
そしてこのホンダYe S7のインテリアに目を移すと、センターコンソール全体を覆う縦長の大型インフォテインメントタッチスクリーンディスプレイと、ダッシュボードの高い位置に取り付けられた小型のデジタルメータークラスターを確認でき、ダッシュボードとドアトリムに統合された(新型ミニのような)透過式アンビエント照明も見られます。
当初このYe S7はRWD(272馬力)とAWD(476馬力)の2タイプにて展開され、CATL製リチウムバッテリーパックによって1回の充電あたり500km以上を走行できると見られています(詳細はまだ公開されていない)。
なお、ホンダは2027年までに中国で10台のEVを発売するとコメントしていますが、そのうち6台はYeシリーズから発売され、そしてホンダは(EV人気の減退にもかかわらず)当初掲げていた「2035年までに(中国で)EV専門ブランドになる」という目標を堅持することについても公式に声明が出されていますね。
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参照:Dongfeng Honda