| あたらしいロータスには色々な意味で驚かされてばかりである |
ボクは「あたらしいモノ」「挑戦」が大好きなのでこのロータスの動きは歓迎したい
さて、先日「原点回帰の」超軽量スーパーカー、セオリー1を発表したロータスですが、今回はその正反対に位置しそうな「自動運転技術」を用いて日本市場に参入するとの報道。
正確に言うならば、この新規事業を担当するのはロータスの子会社である「ロータス・ロボティクス」で、同社は自動車を「世界でもっとも多く存在するAIロボットである」というコンセプトのもと2021年に設立され、「自動運転システムを開発する”ロボソウル(Robo Soul)”」「自動運転システム向けのAI開発ツール”ロボギャラクシー(Robo Galaxy)”」「遠隔運転支援システム開発を行う”ロボマトリクス(Robo Matrix)”」の3分野における主力事業を展開しています。
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ロータス・ロボティクスは意外と「未来」に行っていた
「ロータス」というと超シンプルそして軽量、テクノロジー非採用といったイメージがあり、よって「自動運転」とはあまり縁が無いように思われますが、2017年に吉利汽車傘下に入ってからは大きくその方向性が変わっていて、実際に吉利傘下以後に新規に開発された「エレトレ」はかつてない(そして他社の先をゆく)テクノロジー満載のクルマ。
そしてこのエレトレにはすでにロータス・ロボティクスの開発による自動運転システム(NOA=Navigate on Autopilot)が搭載されているといい、このあたりになるともう「ぼくらの知るロータス」ではなく、いつの間にやらロータスは新しい方向へと進化を遂げていたということになりそうです。
なお、このロータス・ロボティクスはすでに中国(二箇所)とドイツ(フランクフルト)に拠点を構え、いくつかの顧客を獲得しているそうですが、もしかするとこの中には名のしれた自動車メーカーが含まれる可能性もあり、かつてロータスはそのハンドリング技術を買われ「ハンドリング・バイ・ロータス」としていくつかの自動車メーカーの新車開発に参加したものの、これからは「自動運転分野」という最先端技術において多くの自動車メーカーの開発を助けることになるのかもしれません。
ロータスはいったい日本において何を目指すのか
そこで気になるのが「ロータスがどうやって日本にこの自動運転分野で進出を果たすのか」。
報道によれば、ロータスが自社のクルマにこれを搭載したり、その機能をサブスクリプションサービスによって提供するというわけではなく、上述の「ロボソウル」「ロボギャラクシー」「ロボマトリクス」の3分野にて自動車メーカーや納入業者、通信会社と顧客として獲得し、技術の提供や開発請負によって収益を得ることとなりそうです。
そしてこの自動運転技術についてはテスラのほかファーウェイなどが集中的に開発を行っており、そしてこの技術には膨大な量のデータ収集と解析(それを行うデータセンター)が不可欠となるため、スタートアップはもちろん自動車メーカー単体でこの開発を行うことは難しく、よって今後自動運転が普及するとすれば、自動車メーカーは「どこかから自動運転技術を買う」ことになるものと思われ、そして「ライバルに対し優位に立ち、自社の技術を買ってもらえるよう」ロータスはじめ自動運転技術の開発会社がしのぎを削っているのが今の状況なのでしょうね。
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参照:36kr