Image:Toyota
| 現在の自動車業界では「なんでもあり得る」のが実情である |
そしてベースにあるのは「販売台数を確保すること」となっている
さて、昨年から何度かGRスープラが「販売終了」になるという話が聞かれていますが、それを裏付けるのが(共同開発され、同じ工場で生産される)BMW Z4の生産終了。
つまりはZ4の生産終了に伴いGRスープラの生産も終わってしまうと見られているものの、今回はオーストラリア・トヨタの副社長、ショーン・ハンリー氏が「BMWがZ4を廃止する予定であるにもかかわらず、GRスープラの廃止はない」と明言したと報じられています。
「”スープラ”ブランドを廃止する計画はありません。私はそれを知っています」
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「トヨタはBMWではない」
トヨタのオーストラリア支社といえどもその重役が発言したという意味は大きく、よって今後もGRスープラが生き残る道が見えてきたとも考えられますが、現在GRスープラはBMW Z4とともにオーストリアの契約製造業者マグナ・シュタイアが所有する工場で生産されています。
本当にGRスープラが継続されるとなると、Z4の生産が終了した後もGRスープラがこのラインで製造されるということを意味しており、しかし「十分な規模ではない」GRスープラの生産をマグナ・シュタイアが認めるかどうかは未知数で、もしかするとトヨタがGRスープラの生産を継続したくとも、マグナ・シュタイアのほうから「ノーサンキュー」と言われる可能性があるのかも。
そしてそうなれば、トヨタはマグナ・シュタイアから生産設備を買い取ってどこか別の工場に機材を移して生産せざるを得なくなり、しかしそれは「非常に考えにくい」現実だと思われます。
「トヨタはBMWではありません。スープラが終わるという考えは完全に推測に過ぎません。スープラの名前は長い歴史があります。多くの遺産がそこにあります。それは非常に重要なブランドです。」
その一方、ショーン・ハンリー氏の言うことも「もっとも」であり、(復活したのち)たった1世代で廃止されることは、その遺産やブランドにとって助けにはならないばかりか、モータースポーツに力を入れ、一定の評価を得ているトヨタのブランド力にも影響するとも考えられ、よってトヨタはなんとしてもGRスープラを生き残らせる道を模索しているとのだとも考えられます。
なお、興味深いことに、ショーン・ハンリー氏は、GRスープラが未来に生き残るため”何か違ったもの”に「進化」する可能性を示唆しており、「形として変わるかもしれません」とコメント。
加えてスープラを単なるクルマとしてではなく、”ブランド”として頻繁に言及しており、もしかすると「マスタングが生き残るためにSUVになったり、今度はセダンバージョンが計画されている」のと同様、GRスープラにもボディ形状が異なる派生モデルを追加する計画を練っているのかもしれません。
「そんな馬鹿な」と思うかもしれませんが、実際にトヨタは「クラウン」をSUV、クロスオーバー含む4つのバリエーションにまで拡大しているので、GRスープラでも同様の策を取り入れる可能性を否定できないのでは、とも考えています。
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参照:CarExpart