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テックアート「Tスポーツ R」登場。ポルシェ911カレラTを“GT3級”のパフォーマンスへと進化させる新チューニングパッケージ

テックアート「Tスポーツ R」登場。ポルシェ911カレラTを“GT3級”のパフォーマンスへと進化させる新チューニングパッケージ

| GT3に手が届かない“ピュア派”へ──テックアートが提案する新たな選択肢 |

メタディスクリプション

ポルシェ911シリーズの中でも、ドライビングエンスージアスト(走り好き)から圧倒的な支持を受けるのが「911 GT3」ではありますが、その人気と希少性ゆえ価格は高騰し続け、多くの人にとって“手の届かない存在”となっています。

ポルシェ自身もそれを理解しており、「911 カレラT」は純粋な走りを求める層のため、エントリーグレード寄りの価格帯にて設定されたラインアップです(ベースのカレラより上位、GT3より下位に位置)。

そして今回、このカレラTをベースにしたチューニングモデル「Tsport R」を、ドイツの有名チューナーTechArt(テックアート)が発表し、GT3との性能差をさらに埋める、“純粋な走り”志向の一台として話題となっているわけですね。

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「マニュアルトランスミッションのみ」、新型ポルシェ911カレラT発表。ファン感涙のウッド製シフトノブ装備、そしてMTのシフトパターンが社内外に用いられ「MT乗りの矜持を示す」仕様に
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最高出力498psへ、GT3に迫るパフォーマンス

ノーマル比+110ps、0-100km/hは3.4秒に短縮

標準のカレラTは、911カレラと同じ3.0リッター水平対向6気筒ツインターボエンジンを搭載して最高出力388ps・最大トルク450Nmを発揮。

0-100km/h加速は4.3秒、最高速度は約290km/hというスペックを誇ります。

しかしテックアートによる「Tsport R」では、チューニングによって最高出力498ps・最大トルク530Nmへと大幅に向上していますが、これはGT3の502psにほぼ肩を並べる水準であり、特にトルクでは大きく上回ります。

さらにトルクは2,500rpm〜6,500rpmの広い回転域で最大値を維持し、より扱いやすく、力強い加速を実現。

0-100km/h加速も3.4秒へと向上しGT3と同等の領域へと突入していますが、特筆すべきは専用スポーツエキゾーストシステムによってサウンド面も大きく魅力を増していることで、エンスージアストにとっては「たまらない」仕上がりとなっています。

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エアロや内装も“ピュアスポーツ仕様”にアップグレード

カーボンエアロでダウンフォースを最適化

TechArtはパワートレイン以外のアップグレードも用意しており、空力性能を向上させるカーボン製エアロパッケージには、次のようなアイテムが含まれます。

  • 延長型フロントスプリッター
  • 新設計リアディフューザー
  • ルーフスポイラー
  • ダックテール型リアスポイラー

さらに、ストラット付きのレーシングカー風大型リアウイングもオプションで装着可能。※フロントエンブレムやリアの「PORSCHE」ロゴをTechArt製に置き換えることもできる

なお、サスペンション自体の変更は発表されていないものの、標準のカレラTにはアクティブダンパーや10mmローダウンサスペンション、後輪操舵機構が標準装備されているので、まずこれらに不足を感じることはないかもしれません。


インテリアもTechArt流カスタマイズが可能

インテリアもTechArtの手によってさらなるカスタマイズが可能となっていて、マットまたはグロス仕上げのカーボントリムパネル、TechArtロゴ入りパーツ、そして特筆すべきは数千年前の泥炭から採取した木材片を圧縮・炭化させた特製シフトノブといったユニークなオプションも用意されています。

これにより、Tsport Rのキャビンはよりパーソナルでプレミアムな空間へと変貌しますが、もともと911カレラTに装備される「ポルシェ伝統の」ウッドノブをテックアート流にアレンジしているのが面白いところですね。

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「1グラムの差が勝敗を左右する」。ポルシェがかつてレーシングカーに、そして最新の911カレラTに採用したウッド製シフトノブは軽量性を追加した結果であった
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まとめ:GT3を超える「万能911」への最短ルート

GT3があまりに高価で入手困難となった今、テックアートの「Tsport R」は、“走りの911”を求める愛好家にとって現実的かつ魅力的な選択肢。

エンジン性能・サウンド・空力・インテリアまで総合的にブラッシュアップされたこのモデルは、「カレラT」本来の軽快さと日常性を保ちつつ、GT3に迫るパフォーマンスを実現しています。

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参照:Techart

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