
| ぼくは中国に対してとくに思い入れを持っているわけではないが |
それでもこの天安門の「歴史の重み」には圧倒される
さて、今回の中国・北京訪問の大きな目的の一つ、「天安門」。
この天安門は非常にナーバスな存在であり、たとえば中国のAI「ディープシーク」へと「万里の長城の行き方」を尋ねると、様々な移動手段に加えて地下鉄の始発時間、混んでいる曜日や時間帯までを懇切丁寧に教えてくれるのに対し、「天安門への行き方は」という基本的な問いに対しても「私にはそれに応える権限がありません」と返すのみ。
つまり天安門は中国にとって「たとえどんな話題であっても安易に語ってならない」存在だということがわかります。
「天安門」は中国人にとって神聖な場所でもある
そこで実際に天安門へと行ってきたわけですが、そういったナーバスな場所であるだけに細心の注意が必要で、つまり「敬意を払う必要がある」ということ。
よって日本を連想させる服装や持ち物、中国を侮辱するような行為は絶対にNGです。
そして例によって地下鉄を降りた後には「関所」を通過しますが、ほかの関所に比べると荷物のチェックが厳しく、持っているバッグのすべてのポケットの中をチェックされ(ぼくが使用しているバックパックはポケットが全部で9箇所もあるので大変だった)、とくに「紙」と「ハンカチ」は全部広げてチェックされます(中国にとって不本意な地図やメッセージが記載されていないかどうかを見るためだと思う。同じ理由にて、中国の見解と異なる記載があるとされる”地球の歩き方”は没収対象となるそうだ)。
そしてようやく入ったのが天安門広場。
コロナ前までは自由に入れたものの、コロナ禍以降、そして今現在では厳しいチェックがなされ、荷物検査のみではなく身分の照合(外国人はパスポート、中国人は身分証)が行われます。
正面に見えるのが天安門。
広場の中央にそびえる人民英雄記念碑(ここでは1、2を争う人気撮影スポット)。
人民大会堂(国会)や・・・。
毛沢東主席紀念堂も。
なお、この毛沢東主席紀念堂には毛沢東主席の遺体が安置(保存)されているのですが、ここの入場予約を取ることは非常に困難であり、今回はやむなく断念。
ちなみに入場の際には最大限の敬意を払う必要があり、「帽子やサングラス」は着用不可とのこと。
とにかく天安門広場は多くの人で賑わっており・・・。
この親子は「中国の国土を切り抜いた型紙越しに娘を撮影」しているのですが、こういった人々は少なくはなく、つまりそれだけ愛国心が強い国民が多いということですね。
そして「赤い服を着ている人が多い」のも愛国心の現れだとも考えられます。
毎朝行われる国旗掲揚式も大人気。
ちなみにホテルの部屋でテレビを見ていると、この国旗掲揚式の映像をフィーチャーした「国民を鼓舞する国家CM」が毎朝7時に流れ、内容としては「さあ起きて今日も一日働こう」という内容のもの(けっこう面白くてつい見入ってしまう)。
参考までに、中国の国旗は「五星紅旗(ごせいこうき)」と呼ばれ、そのデザインには以下のような意味が込められています。
- 赤い地色:共産主義革命と、その中で流された人民の血を象徴。中国では縁起の良い色としても重要視される
- 黄色い星:光明と、中華民族が黄人種であることを象徴
5つの星の意味
左上にある5つの黄色の星は、中国共産党の指導の下での人民の大団結を象徴し、4つの階級が中国共産党という一つの中心に固く団結していることを示しているわけですね。
- 大きな星:中国共産党を表す
- 4つの小さな星:大きな星に頂点の一つを向けるように配置されており、それぞれ以下の4つの人民階級を表す
- 労働者(工人階級)
- 農民(農民階級)
- 知識階級(または都市小資産階級)
- 愛国的資本家(または民族資産階級)
いざ「天安門タワー」へ
そしてここからはいわゆる天安門タワーへ。
天安門広場から地下道をくぐって(大きな道路があり、地上を渡れないため)ゆきます。
濠を橋で越え・・・。
目の前で見るとちょっと圧巻。
すんごい歴史と威厳があるという感じ。
ぼくは中国に対しては中立な立場ですが・・・。、
その歴史は尊重したいと考えています。
ちなみに毛沢東主席の肖像画は「一世代前の中国の家庭には必ずあった」レベルなのだそう。
ちなみにこの天安門は「くぐるだけ」の存在で、ここを抜けると故宮(紫禁城)へとつながることに。
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ちなみに夜はこう。
夜は夜でなかなかに見応えがあり・・・。
広場を振り返るとこう。
夜ずいぶん人がまばらになるようですね。
単純にその人の感じ方次第ではありますが、ぼくとしては「昼のほうがそのスケールを大きく感じるので」明るいうちに訪れたほうがいいんじゃないかという印象です。
故宮と天安門の画像はFlikrのアルバムにて(317枚)保存しており、ここからTikTokにて短い動画を上げてゆく予定です。
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