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| レクサス、「LS」を”Luxury Sedan”ではなく新たに“Luxury Space”として再定義 |
もしもこのクルマが発売されれば「一大事」である
1989年、レクサスは初代「LS」を発売してプレミアムセダン市場に衝撃を与えましたが、そのインパクトによってメルセデス・ベンツやBMWと真っ向勝負しつつ、優れた品質と価格によって一躍高級ブランドの仲間入りを果たしています。
しかし近年、セダン市場は世界的に縮小傾向。
SUVやクロスオーバーが主流となる中で、レクサスのフラッグシップ「LS」にも変化の時が訪れることになり、そのひとつの解決策が、「LS=Luxury Sedan」から「LS=Luxury Space」へ」という大胆な再定義です。
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6輪EVミニバン「LS Concept」登場。空間こそが究極のラグジュアリー
レクサスは、今回の発表で「LS Coupe Concept」と並び、まったく新しい形態の6輪EVミニバン「LS Concept」を公開していますが、トヨタのチーフブランディングオフィサー、サイモン・ハンフリーズ氏は次のように述べています。
「空間は自由であり、空間はプライバシーです。これほど貴重なものはありません。忙しい現代社会において、これ以上の贅沢があるでしょうか?」
#ジャパンモビリティショー
— トヨタ自動車株式会社 (@TOYOTA_PR) October 29, 2025
プレスカンファレンスの様子をご紹介!
④LS Concept
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この「LS Concept」は、車名の通り“Luxury Space=移動するプライベートラウンジ”を体現したもので、通常の4輪ではなく6輪レイアウトを採用し、床下スペースを最大限に活用することにより「キャビン後方にかつてない広さと静粛性を実現した」、と説明されています(後輪が小さいために室内空間を圧迫しない)。
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「ラウンジ・オン・ホイールズ」──移動する邸宅のような空間
「LS Concept」は、“Lounge on Wheels(車輪の上のラウンジ)”と呼ぶにふさわしい存在で、3列シートの広々としたキャビン、ワイドオープニングドア、そして完全電動パワートレインによる静粛性。
これらすべてが「空間・静けさ・自由」をテーマに設計されています。
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「ドアを開けた瞬間、そこは自分だけの“もうひとつの家”。自分のための静寂と安らぎの空間へと誘われるのです。」
サイモン・ハンフリーズ
パワートレインは完全電動。フラッグシップの多様化を示す試み
この「LSミニバンコンセプト」はフルEV(電気自動車)として設計され、
レクサスが掲げる「静寂と自由」を最も純粋に表現するモデルと位置づけられています。
ハンフリーズ氏はさらに次のように述べ、つまり、「LS」という名のもとに多様なラグジュアリー体験を提供するシリーズ化を目指しているということになりますね。
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「レクサスの顧客は、フラッグシップレベルでも多様性を求めています。現在の高級車市場では、人々はもはや“一種類の車”に憧れなくなっているのです。」
“LSシリーズ”としての新展開。クーペ、そしてラウンジ
今回発表された2台の「LS」コンセプトは、それぞれ異なる方向性を示しており・・・。
- LS Coupe Concept:すべてを極めたい層に向けたプレミアムGT
- LS Minivan Concept:空間と静寂を極めた“移動する邸宅”
サイモン・ハンフリーズ氏はこう総括。
「これらの“LS”シリーズは、レクサスの未来を切り開く矢じりのような存在です。そしてその未来は、ひとりひとりが自分のラグジュアリーライフスタイルをキュレートできる世界なのです。」
ちなみに室内はLSクーペコンセプト同様にミニマルでクリーン、そしてモダンといった印象を受け、レクサスが推進するヨーク型ステアリングホイールも。
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「ウッド」が多用されることで日本的な価値観も強調されているようですね。
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まとめ:レクサスが描く“多様なフラッグシップ”の未来
「LS」という単一のモデル名を“シリーズ”化するのは自動車業界でも珍しくなく、実際のところヒョンデが「(人気モデルの)ジェネシス」を独立させブランド化したり、フォードが「マスタング」をSUVへと拡張した例も。
しかし、レクサスの場合は、セダンからの派生ではなく、ラグジュアリーそのものの概念を再定義している点で一線を画しているものと考えられ、今後、「Luxury Space」としてのLSがどこまで具現化されるのか──レクサスの新しい挑戦から目が離せない状況です。
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レクサスがジャパンモビリティショーにあわせて公開した動画はこちら
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