
| “V8を失った”チャージャーに朗報、ドラッグ専用のHemi仕様が登場 |
もちろん公道走行は「不可」である
新型ダッジ・チャージャーがV8を搭載しないと聞いて落胆したファンも多いはず。
しかしその嘆きは今日、少なくとも一部は報われることとなり、ダッジが発表したのはスーパーチャージャー付きV8を搭載する「2026 ダッジ・チャージャー Hustle Stuff Drag Pack」——ただし公道走行ができないNHRA(全米ホットロッド協会)公認のドラッグレース専用マシンです。
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ダッジがガソリン版「新型チャージャー・シックスパック」を発表。やはりチャレンジャーと統合、V8を捨てて直6ターボエンジン搭載へ。外観はEV版の「デイトナ」同様
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カーボン製ボディで軽量化、前作チャレンジャーより45kg軽い
この「ハッスル・スタッフ・ドラッグパック」は、最新のチャージャーのデザインを採用しながらもボンネット、ドア、フロントフェイシア、リアハッチをカーボンファイバー化。
これにより、前世代のチャレンジャー・ドラッグパックよりも約100ポンド(約45kg)軽量化されています。
Image:Dodge
GEN III HEMI V8搭載、8秒切りの加速タイムを狙う
エンジンは新開発のスーパーチャージャー付き354キュービックインチ(5.8リッター)V8で、以下のような競技用コンポーネントが奢られることとなり・・・。。
- GEN IIIアルミ製HEMIブロック
 - 鍛造クランクシャフトとHビームコンロッド
 - ダイヤモンド製アルミピストン
 - 軽量ビレット製スーパーチャージャーテンショナー
 
さらにトランスミッションにはCoan Racing製3速オートマチック(高性能トルクコンバーター付)を採用し、ダッジによれば、このマシンは0-400mを8秒未満で走破可能とのこと。
なお「Hustle Stuff」という名前は、1970年代のMoparパフォーマンスカタログ「Hustle Stuff」シリーズに由来しているのだそう。
Image:Dodge
サスペンション・駆動系もドラッグ専用設計
足まわりは完全に見直され、強化4リンクリアサスペンションとMark Williams Enterprises製9インチアクスル(最終減速比4.30:1)を採用。
さらにオプションとして下に示す装備が用意され・・・。
- 軽量エンジンコンポーネントパッケージ(Blackbird製フロントカバー+外部オイルポンプ)
 - データロガー+カーボンシートを含む軽量化パッケージ
 - カーボンドライブシャフトを備えるドライブライン軽量化キット
 
これらのパッケージにより、さらなる軽量化とセッティング自由度の向上が図られています。
Image:Dodge
限定50台、価格は23万4,995ドルから。NHRA公認スペック
標準カラーは「ナックルホワイト」ですが、B5ブルー、プラムクレイジー、サブライム、Goマンゴーなど、往年のマッスルカーを彷彿とさせる全19色をラインアップ。※グラフィックパッケージの追加も可能
ダッジはこのモデルをわずか50台のみ生産し、NHRAファクトリーストック・ショーダウン競技向けに販売するといい、今日専用車だけあって安全装備も抜かりなく・・・。
- SFI 25.5/7.50 ET認定クロモリ製ロールケージ
 - Sabelt製軽量シート&ハーネス
 
を標準装備。
価格は23万4,995ドル(約3,600万円)〜、そしてデスティネーションチャージは別途。
予約は10月31日から開始されており、購入者のうちNHRAイベントで優勝したドライバーには2万6,000ドルのボーナスが支払われるのだそう(この「ボーナス支払い」によって、ガレージに保管するよりも実際にレースに出るように促しているのかもしれない)。
Image:Dodge
ダッジは「電動化」と「伝統のV8」を両立させる?
この“ドラッグ専用チャージャー”は、表向きは競技用ながら、ブランドとしてのV8文化を継続する意思表示とも受け取ることができ、2026年以降、電動化モデルのチャージャーが増える中、こうした特別仕様が登場することでファン層の熱を維持する狙いがあると見られます(ステランティスのCEOが変わったことでもあり、V8搭載のチャージャーが登場するかもしれない。前CEOはアメリカ市場をないがしろにしていたことが問題視されていたため、それをフィックスするためにもV8を復活させる可能性は十分ある)。
よってこの「ハッスル・スタッフ・ドラッグパック」は今後のダッジの電動化戦略を占う上でも重要な布石となるのでは、と考えられます。
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参照:Dodge















