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【前代未聞】メルセデス・ベンツがドバイに”メルセデス・シティ”を建設。同社のデザイン言語によって設計され「生活すべてがメルセデス一色」に

【前代未聞】メルセデス・ベンツがドバイに”メルセデス・シティ”を建設。同社のデザイン言語によって設計され「生活すべてがメルセデス一色」に

Image:Mercedes-Benz

| ブランド体験を「住まい」へ昇華させる挑戦 |

タワーマンションを超え、まさか「街」を作るとは

メルセデス・ベンツは、単なる自動車メーカーの枠を超え、顧客に「非日常的な体験」を提供することを新たなブランドの核としています。

このビジョンを新たな高みへ押し上げるのが今回発表された、ドバイのデベロッパー、ビンガッティ(Binghatti)との2度目の不動産コラボレーションとなる「メルセデス・ベンツ・プレイス ビンガッティ・シティ(Mercedes‑Benz Places | Binghatti City)」。

なお、現在はポルシェ、アストンマーティン、ベントレー、ランボルギーニ、ブガッティなどが相次ぎ不動産ビジネスに乗り出していますが、メルセデス・ベンツは比較的早い段階からこの分野へと進出しており、そして今回「規模を拡大した」ということは「けっこう儲かる」ということなのだと思われます。

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メルセデス・ベンツ・プレイス ビンガッティ・シティとは

このプロジェクトは、ドバイのメイダン(Meydan)地区に計画され、ラグジュアリーレジデンス、コミュニティ施設、そして革新的なモビリティソリューションを結集させた「世界初の”メルセデス・ベンツ”ブランドを冠する都市」。

900万平方フィート(約83万6千平方メートル)の広大な敷地に高級マンション群と統合された都市エコシステムを築くというこの壮大な計画は、メルセデス・ベンツの「Sensual Purity(官能的な純粋さ)」というデザイン哲学を自動車から建築へと拡張するもので、ここでは、「Mercedes‑Benz Places | Binghatti City」が目指す「シティ・イン・ザ・シティ(都市の中の都市)」というコンセプト、そしてこのマスタープランがドバイの生活をどのように一変させるのかを考えてみたいと思います。

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要約:「メルセデス・ベンツ都市」が驚異的な理由

  • 世界初: 「メルセデス・ベンツ」のブランド名を冠した都市規模(マスタープラン)の複合開発として世界初
  • 巨大なスケール: ドバイのメイダン地区で、900万平方フィートの広大なマルチタワー地区として計画。ビンガッティ社にとっても初のマスタープラン開発となる
  • コンセプト: 居住タワーを核に、文化・レジャー施設、商業街、公園、モビリティハブ、ウェルネス・スポーツゾーンなどが統合された「シティ・イン・ザ・シティ」を構築
  • ウォーカブルシティ: 日常生活に必要な施設が徒歩圏内に集約され、建築、サービス、モビリティが調和した環境を目指す
  • デザイン哲学: メルセデス・ベンツの自動車デザイン哲学である「Sensual Purity(官能的な純粋さ)」を、建築デザインに忠実に反映させる
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メルセデス・ベンツが「住まい」になる:Placesの進化

「Mercedes‑Benz Places」は、単発の不動産プロジェクトではなく、グローバルに展開されるブランド体験の一環であると説明されており、今回の「Binghatti City」は、そのコンセプトを単一のランドマークから「接続された広大な地区へと進化させるもの」。

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1. 「都市の中の都市(City within a City)」の実現

まず、このマスタープランの核心は、住民のニーズをすべて満たす自己完結型の都市生態系の創出です。

  • 複合的な機能: ラグジュアリー住宅に加え、公園などのグリーンコリドー(緑の回廊)、小売店が並ぶリテール大通り、飲食店、エンターテイメント施設など、多岐にわたる機能が組み込まれる
  • モビリティ・ハブの統合: メルセデス・ベンツならではの視点として、先進的なモビリティソリューションへのアクセスを提供する「モビリティ・ハブ」が整備され、移動の利便性と快適性が高められる

2. デザイン哲学の建築への拡張

メルセデス・ベンツの象徴である「Sensual Purity」は、贅沢さと官能性、そして不必要なものを削ぎ落とした純粋な美しさを表現。

「我々のブランドが、真に『ホーム』と呼べるものになる場所を形作ります」

 マティアス・ガイゼン氏(メルセデス・ベンツ・グループAG取締役会メンバー、マーケティング・セールス担当)

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メルセデス・ベンツの設計思想を建築に取り込むことで、クルマの持つ彫刻的な洗練さが高層タワーのデザインやコミュニティ全体の景観に反映され、居住者に一貫したブランド体験を提供すると説明されていますが、この「センシュアル・ピュアリティ(Sensual Purity=官能的純粋)」とは「極力段差や鋭角を排除し、なめらかでシンプルなラインでデザインを構成すること」をその核としています。

実際のところ、このデザイン言語に従って近年のメルセデス・ベンツは「段差の少ない」表面を持つクルマを世に送り出していて、同時に内外装の至る所に「ベンツマーク(スリーポインテッドスター)」を配置しブランディングを強化する傾向が顕著になり、よってメルセデス・ベンツ・プレイス ビンガッティ・シティでは、やはり街なかの至る所に(歩道の上までもに)このスリーポインテッドスターが輝くこととなるのかもしれません。

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グローバルな拡大:Placesはドバイからマイアミへ

上述の通り、メルセデス・ベンツは不動産業において「新参者」ではなく、今回の「Binghatti City」の発表に先立ち、「Mercedes‑Benz Places」はすでにグローバルに展開されています(ただしこれらはタワマンという”単発”であり、街ではない)。

  • ドバイ(第1弾): 最初のビンガッティとの共同プロジェクトとして、ドバイのダウンタウンで65階建てのレジデンスタワーが開発中
  • マイアミ: 米国初の不動産プロジェクトとして、JDSディベロップメント・グループとの提携によりマイアミでも建設が進行中であり、販売も活発に行われている

これらのプロジェクトを通じて、メルセデス・ベンツは自動車の枠を超えたインスピレーションを与える影響力を追求する姿勢を明確にしているわけですね。

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結論:ドバイのラグジュアリーを再定義する

ビンガッティ開発会長のムハマド・ビンガッティ氏は、「このマスタープランは、ドバイで最も卓越したデスティネーションの一つとなり、洗練された生活の真のシンボルとなるでしょう」と述べています。

そしてこのビンガッティとメルセデス・ベンツが提供するのは、単なる住宅ではなく、デザイン、コミュニティ、そして最先端のモビリティがシームレスに連携した「完全なライフスタイル」そのもの。

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これは高級不動産市場において、ブランドのヘリテージとデザイン哲学を居住体験全体に統合することで、ラグジュアリーの新しい基準を設定する画期的な試みであり、世界初のメルセデス・ベンツ・シティ「Binghatti City」の誕生は、ドバイの都市開発史において最も注目されるマイルストーンとなりそうですね。

なお、このメルセデス・ベンツ・プレイス ビンガッティ・シティが成功すれば、ビンガッティと提携関係にあるブガッティ(ややこしい)も「ブガッティ・シティ」を建設したり、そのほか「ランボルギーニ・シティ」や「パガーニ・シティ」などができるのかもしれません。

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ちょっと不思議なのは(あれだけライフスタイルビジネスに熱心な)フェラーリがこの業界に参入していないことで、しかしいったん参入すれば一瞬で「自動車ブランド×不動産」業界の勢力図を塗り替え、かつフェラーリの業績を大きく押し上げるのになあ、とも考えています(フェラーリは排他性維持のためクルマの販売台数を増やすことができず、しかし利益を伸ばさなくてはならず、フェラーリにとって不動産は空白地帯でもあるため、どこかで参入してくるであろうと考えている)。

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参照:Mercedes-Benz

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