
Image:Gordon Murray Automotive
| 伝説の男が放つ「究極の回答」、GMA T.50 |
この記事の要約
- GT3超えの快挙: バーレーンでのテスト中、GT3マシンのコースレコードを約7秒上回る1分53秒03を記録
- 異次元のスペック: 車重1,000kg未満(900kg台)、772馬力のV12エンジンを搭載
- F1譲りの空力: 車体後部の40cmファンが最大1,700kg(3,750ポンド)のダウンフォースを発生
- 限定25台の稀少性: 価格は約6億円(410万ドル以上)で、2026年中盤までにデリバリー完了予定
記録更新は「偶然」?T.50s ニキ・ラウダがバーレーンで魅せた圧倒的パフォーマンス
”天才”という形容でも生ぬるい、伝説的設計者「ゴードン・マレー」。
すでに「狂気」とも言えるロードカー「T.50」を発表していますが、そのサーキット専用モデルである「T.50s ニキ・ラウダ」が生産開始前の最終テストで世界を驚愕させたというのが今回のニュースです。
-
-
マクラーレンF1とGMA T.50との比較レビュー動画が登場。T.50は「ゴードン・マレーがF1設計当時、実現したかったが技術の壁に阻まれた」ことを実現したクルマである
| マクラーレンF1とGMA T.50の基本思想は共通しており、しかし使用される技術に「30年分の進歩」がある | さすがゴードン・マレーが「自分以外の誰もF1の後継を作ることができない」と発言しただ ...
続きを見る
Image:Gordon Murray Automotive
中東バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた3日間の認定プログラムにおいて、T.50sのプロトタイプが叩き出したタイムは1分53秒03。
これは同サーキットにおけるGT3マシンのコースレコードを約7秒も短縮するもので、ステアリングホイールを握った元インディカー王者、ダリオ・フランキッティは「これまで運転した中で最もエキサイティングなクルマだ」と語りつつ、その圧倒的な運動性能を証明することとなっています。
-
-
”ゴードン・マレーの誇り”、GMA T.50はスーパーカーなのに実用的。「T.50はマクラーレンF1の正統進化形、しかも燃費はリッター12.7km/h」【動画】
| さらには維持費にも配慮がなされ、もしフロントアンダーを擦っても「部分的に交換が可能 | オーナーが積極的に乗りたくなるクルマ、それがGMA T.50である さて、かつての「マクラーレンF1」にてス ...
続きを見る
なぜこれほどまでに速いのか?T.50sを形作る「3つの狂気」
T.50sが既存のレーシングカーを置き去りにした理由は単なるパワーアップだけではなく・・・。
1. 12,100rpmまで吹け上がる「超高回転V12」
コスワース製3.9リッターV12エンジンは、ロードカー仕様からさらに磨き上げられ、最高出力は772馬力に到達。レブリミットは耳を疑うような12,100rpmに設定されており、現代のF1マシンすら霞んでしまうほどの咆哮を響かせます。
Image:Gordon Murray Automotive
2. 「軽さ」こそが正義:1トンを切る超軽量構造
エアコンやオーディオを排除し、エンジンやギアボックスの徹底的な軽量化、さらに薄肉カーボンボディを採用したことで車重は1,000kgを大幅に下回る約900kg台(1,985ポンド未満)を実現。パワーウェイトレシオはもはやレーシングカーの域を超えるレベルに。
-
-
ゴードン・マレーの「熱狂的ファン」が1.2億ドルをGMAへと出資。これによって異例の「あえて売らない」成長戦略へとシフトが可能に
Image:Gordon Murray Automotive | 「パトロン」がその企業を支えることはよくあるが、それにしてもこの額には驚かされる | この 記事のハイライト 究極のファンによる1.2 ...
続きを見る
3. 地面に吸い付く「ファン・テクノロジー」
車体後部に鎮座する直径40cmの大型ファンが床下の空気を強制的に吸い出しますが、これによって最大で約1,700kgものダウンフォースを生成することが可能となります。コーナーでは最高2.7G、ブレーキング時には3Gという、航空機パイロットが経験するレベルの重力加速度をドライバーへと強いることに。
GMA T.50s ニキ・ラウダ 主要スペック表
| 項目 | スペック詳細 |
| エンジン | 3.9L 65度 V型12気筒(Cosworth製) |
| 最高出力 | 772 hp |
| 最大回転数 | 12,100 rpm |
| トランスミッション | Xtrac製 6速パドルシフト |
| 車両重量 | 900kg以下 |
| 最大ダウンフォース | 約1,700kg |
| 生産台数 | 世界限定 25台 |
| 予定価格 | 410万ドル〜(日本円で約6億円超) |
市場での位置付け:投資用ではなく「走るため」のハイパーカー
近年のハイパーカー市場では、車両をガレージに保管し転売利益を狙う「投資目的」のオーナーが増えているとされますが、GMA(ゴードン・マレー・オートモーティブ)の顧客は「投機家」とは異なると言われています。
ゴードン・マレー氏自身が「運転の楽しさ」を最優先に設計しているため、多くのオーナーが実際にサーキットへ持ち込み、この異次元の性能を堪能しているそうですが、アストンマーティン・ヴァルキリー AMR Proやマクラーレン・セナ GTRと比較しても「自然吸気V12×超軽量×マニュアル志向の操作性という組み合わせは唯一無二の存在であり、「もっとも走らせていて楽しいクルマ」なのかもしれませんね。
T.50s Niki Lauda supercar passes final Production Approval Test as Dario goes seven seconds faster than the GT3 benchmark at the Bahrain International Circuit.#T50s #GordonMurray #gordonmurrayautomotive #supercars #nikilauda pic.twitter.com/IN53bpSPmw
— Gordon Murray Automotive (@PlanetGMA) March 4, 2026
結論:ゴードン・マレーが示した「アナログの極致」
T.50s ニキ・ラウダは「タイムが速いだけ」のクルマではなく、かつてブラバムのF1マシンでマレー氏と共に戦ったニキ・ラウダの名を冠するだけあって「現代の電子制御に頼り切ったスポーツカーへのアンチテーゼ」的存在。
バーレーンで刻まれた「GT3超え」の記録は、「徹底した軽量化と空力の追求が、ハイブリッドや過給機に頼らずとも世界頂点の速さを実現できる」ことを証明しており、限定25台のシャシーには、ラウダが勝利した25のGP名が刻まれます。
-
-
GMA「T50.s」限定25台全てにはゴードン・マレーが設計したマシンが勝利を獲得したサーキット名が付与。1−24台目はF1GP、25台目のみが栄光のル・マン
| この25台の振り分けをどうやって決めたのかがちょっと気になる | おそらくはいくつかのシャシーナンバーに人気が集中したものと思われる さて、ゴードン・マレー・オートモーティブ(GMA)は「T.50 ...
続きを見る
2026年半ば、この25台の生産が完了し世界中のサーキットに放たれたとき、ハイパフォーマンスカーの歴史に新たな1ページが刻まれることになるのかもしれません。
あわせて読みたい、GMA関連投稿
-
-
GMA T.50s「ニキ・ラウダ」がついに公の場で走行。「勝率100%」ながらも禁止の憂き目にあった悲運のF1マシン、ブラバムBT46Bの思想的後継と言える理由とは【動画】
| F1史上、「ブラバムBT46B」「ティレル6輪」はもっとも奇妙な、しかし成功したマシンである | そして両者が登場したときの衝撃は当時そうとうなものであっただろう さて、かのマクラーレンF1の設計 ...
続きを見る
-
-
GMA T.50がドラッグレースであっさり300km/hを突破。自然吸気V12史上もっとも高回転なエンジンをマニュアルで操作する様子を見てみよう【動画】
| それにしてもこのGMA T.50のとんでもない安定感は特筆モノである | そして自然吸気V12エンジンの轟音も聞き逃してはならない さて、かのゴードン・マレーの設計によるハイパーカー「GMA T. ...
続きを見る
-
-
V12エンジン搭載ハイパーカー、GMA T.50 ニキ・ラウダが雨天の中「火を吹きながら」サーキットを走行。その最高のサウンドを聞いてみよう【動画】
| 現代ではこれだけピュアなV12サウンドを発するスポーツカーを探すことは難しい | このサウンドを堪能できるオーナーの存在がうらやましい さて、近年においてもっとも「ピュアでエキサイティングな」スポ ...
続きを見る
参照:Gordon Murray Automotive













