映画監督にしてスーパーカーコレクターであるジェームズ・グリッケンハウス氏が運営する自動車メーカー、「スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス(SCG)」が、その最新モデルである”004S”を10月から生産し、その価格は460,000ドル(約4900万円)となることを発表。
ロードカーそしてレーシングカーの両方が発表されることになり、レースバージョンのほうはニュルブルクリンク24時間レースにてデビューする、とも言われています。
当初は日産GT-Rのエンジンを積むはずだったが
なお、新興自動車メーカーだけあって発売までには紆余曲折あり、当初はR35 GT-Rのエンジンを搭載し、「MTでVR38DETTを操れる」と言われたものの、実際には5リッターV8(スーパーチャージド)を積むことになる、と報じられています。
出力については683PSと強力極まりなく、そしてトランスミッションは当初の計画通り「6速マニュアルのみ(グラツィアーノ製)」。
現段階ではまだまだその詳細は謎なところが多く、車体重量は1,179キロ、発生するダウンフォースは(300km/h時点で)600kgということがわかっているレベル。
-
フェラーリコレクターの発売するスーパーカー「SCG004S」はGT-Rのエンジン搭載。唯一MTで乗れるGT-Rエンジン搭載車に
| 唯一、日産GT-RのエンジンをMTで操れるクルマ | 映画監督兼フェラーリ・コレクター、ジェームズ・グリッゲンハウス氏が主宰する「スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス(Scuderia Ca ...
続きを見る
そのほか判明しているのは、このSCG004Sは「マクラーレンF1やT.50同様に、センターシートレイアウトになる」ということくらいですが、そのパフォーマンスはニュルブルクリンク24時間レースの結果にて確かめるしかない、と言えそうです。
Protype 004S at the N24 in September.
— Scuderia Cameron Glickenhaus (@Glickenhaus) August 5, 2020
The Second 004S which will be for crash testing will be built up in Danbury starting this September. First customer 004S will be built in Danbury in October.
683HP
6Sp gated shifter manual.
msrp $460K
Build slots for late 2021 now available. pic.twitter.com/HdssaqJlMm
スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスとは?
ここしばらくスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスの話題がなかったのでおさらいしておくと、設立者は上述の通りジェームズ・グリッケンハウス。
同氏は熱烈なフェラーリコレクターとしても知られ、過去にはピニンファリーナに依頼し、エンツォフェラーリベースで”フェラーリP4/5”を作成したことも。
その後にはフェラーリとピニンファリーナとの手によるコンセプトカー「モデューロ」を購入し、レストアを施して実走させたことも大きく報道されています。
-
フェラーリコレクターが1970年のコンセプトカー「モデューロ」をレストア。はじめて走行に成功させる
| このプロジェクトを成功させたのは”あの”ジェームズ・グリッケンハウス | 1970年に製造され、大阪万博にも展示された「フェラーリ・モデューロ」がレストアされて走行する姿を披露。 レストアを行なっ ...
続きを見る
つまりは生粋のフェラーリファンであったものの、なぜかその後フェラーリと反目し、SF90ストラダーレ発表時には「SCGのクルマのほうがいい」と神をも恐れぬ発言をしたことも有名ですね。
-
生粋のフェラーリコレクター「SF90ストラダーレより自分の作ったクルマのほうがいい」。なぜフェラーリファンはアンチに転じるのか
| フェラーリファンが急にアンチになる例はこれだけではない | フェラーリコレクターにして映画監督、はたまた起業家と知られるジェームズ・グリッケンハウス氏。自ら「スクーデリア・キャメロン・グリッケンハ ...
続きを見る
ただ、スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスのスタッフが優秀であるのは間違いなく、ちょっと前には「BOOT」なるスーパーオフローダーを発売しており、これを用いて「世界一過酷」とされるバハ1000レースを見事完走しています(自走してレースに参加し、また自走して戻ってきた)。
-
フェラーリコレクターの作った究極オフローダーが2000万円超で販売開始!購入者は世界一過酷なレース「バハ1000」にも出場可能
たぶんその性能はスーパーカーなみ フェラーリコレクターにして映画監督、そして自身の自動車メーカー「スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス=SCG」を設立したジェームズ・グリッケンハウス氏。これまで ...
続きを見る
この「バハ1000完走」がどれくらいスゴいのかというと、フォードが自社のレース部門にて製作したブロンコのレーシングカー「ブロンコR」でも完走を果たせなかったレベルで、しかもBOOTの場合は「自走して行って帰ってきた」というおまけ付き。
よって、今回のSCG004Sについても、実際にニュルブルクリンク24時間で驚くような成績を残すことも十分に考えられます。
-
【動画】これが新型ブロンコ?フォードが新ブロンコをベースにした「ブロンコRプロトタイプ」公開。今年のバハ1000に出場するとも発表
| おそらく新型ブロンコはアメリカ人の心に強く響くことになりそうだ | フォードが新型ブロンコの発表を前に「ブロンコRプロトタイプ( Bronco R prototype )を公開。これはロッド・ホー ...
続きを見る