
Image:Disney
F1が展開するソーシャルメディアのフォロワーの「半数」程度が25歳以下である
| コラボレーションのポイント:エンタメ×モータースポーツの融合 |
さて、エンターテイメント性を強めるF1が「ディズニーとのコラボレーション」を発表。
直近ではルイ・ヴィトンを筆頭とするLVMHグループ、昨年にはレゴとのパートナシップを発表しており、「キッズからセレブまで」を網羅するプロモーションを展開する可能性が予想されます。
「ディズニー×F」1の概要
今回のコラボレーションにつき、まずF1による公式プレスリリースでは以下の通り概要が説明されています。
「フォーミュラ1とディズニーは、2026年より開始されるグローバル規模のコラボレーションを発表しました。ディズニーのアイコンであるミッキーマウス&フレンズが、F1の世界へと“参戦”し、世界中のファンに向けたコンテンツ、体験、グッズが展開される予定です。」
◆ エンタメ×モータースポーツの融合
F1とディズニーという「まったく異なる分野」ながら革新性・創造性・グローバル性という共通点を持つ2大ブランドがタッグを組むというのが今回のコラボレーションのミソですが、これにより、F1がスポーツファン以外にもリーチし、ディズニーは新たな舞台(=サーキット)でブランド価値(とコンテンツ)を広げていく狙いがあるものと思われます。
Disney x @f1 🏎️ Coming 2026
— Disney (@Disney) May 20, 2025
Gear up for a new #MickeyandFriendsxF1 collaboration kicking into high-speed next year. pic.twitter.com/nryDG6FFyE
-
-
ルイス・ハミルトンがディオールのアンバサダーに就任、初のコレクションを発表。ディオール属するLVMHにはルイ・ヴィトン、ブルガリ、ウブロやベルルッティも収まりこれらとのコラボも期待
Image:Dior | おそらくF1引退後、ルイス・ハミルトンの名は今以上に各方面で聞かれることになるだろう | ディオール属するLVMHはモータースポーツとの強いつながりを求めている さて、ルイス ...
続きを見る
◆ 具体的には何が起こる?
現時点ではまだ今後の展開について発表はなされていないものの、今後数か月の間に具体的な内容が順次公開される予定であるとアナウンスされており、しかし今の時点で考えられるのは以下のような内容かもしれません。
- キャラクターコラボグッズ(ミッキー&フレンズ×F1)
- サーキット現地イベントや体験型アクティビティ
- ソーシャルメディアやストリーミングを活用したデジタルコンテンツ配信
- 家族向けのF1関連アニメーションやショートフィルムの可能性
- F1を題材にした映画の制作・配信
- ディズニーランドなどテーマパークでのF1関連コンテンツの提供
- F1関連コンテンツがディズニープラス(Disney+)でしか視聴できなくなる
F1の若年層人気が背景に
このコラボの背景には、F1の若年層への人気拡大があるといい、そのためF1は「次世代ファン育成」にも注力しているのが現状ですが、ディズニーとの連携はまさに理想的なタイミングだといえるかもしれません。
- EUと米国の8〜12歳の子どもたち400万人以上がF1をフォロー
- TikTokフォロワーの54%、Instagramフォロワーの40%が25歳以下
-
-
F1とタグ・ホイヤーとが10年間のパートナー契約を発表。「F1やチーム、ドライバーのレガシーを継承」した腕時計の発売が期待でき、親会社のLVMH(ルイ・ヴィトン)もF1との10年契約を締結
Image:TAG HEUER | F1はこれまでの「ストイックなスポーツ」から「セレブ向けのハイエンドなスポーツ」へ | F1の経営元がリバティ・メディアへと移ったのち、大きな転換を迎える さて、F ...
続きを見る
F1 / ディズニー関係者によるコメント
● エミリー・プレイザー(F1 CCO):
「私たちはスポーツの枠を超え、より広い消費者市場へ踏み出そうとしています。このディズニーとの提携は、F1を8億2000万人のファンからさらに拡大させる第一歩となります。」
● タシア・フィリパトス(ディズニー商品部門プレジデント):
「ミッキーマウス&フレンズの100周年を目前に、F1とのコラボは、ファンが心から楽しめる新たな体験を生み出す素晴らしいチャンスです。」
まとめ:ミッキーが“F1ドライバー”になる日も近い?
F1ファンもディズニーファンも、2026年から始まる「正規の大規模」コラボに注目せざるをえず、今後の情報は、SNS公式アカウントでも随時公開されていくとのこと。
旧来のF1ファンからすると「ストイックで神聖なモータースポーツの頂点が穢された」ような印象を受けるのかもしれませんが、これもまた時代の変化ということになりそうです。
参考までに、現在のF1はリバティ・メディアによって運営されていて、リバティ・メディアへと経営権が移った後のF1は急速に変貌を遂げており、「F1のエンターテイメント性を高め、より幅広い層のファンを獲得することを目的とし」以下のような変化が見られます。
An iconic duo. Mickey Mouse x @F1 pic.twitter.com/6FQzZWWcVK
— Disney (@Disney) May 20, 2025
デジタルメディア戦略の強化:
ソーシャルメディアの活用を積極的に行い、若い世代のファン層の拡大を図るとともに、独自のストリーミングサービス「F1 TV」を開始し、ライブ配信や過去のレース映像などのコンテンツを提供
コンテンツ制作の強化:
Netflixのドキュメンタリーシリーズ「Formula 1: 栄光のグランプリ」を制作し、舞台裏やドライバーの人間ドラマに焦点を当てることで新たなファン層を獲得
レースフォーマットの変更:
スプリントレースの導入や、週末のイベント構成の見直しなど、エンターテイメント性を高めるための試みが行われている
アメリカ市場への注力:
アメリカでのレース開催数の増加や、プロモーション活動の強化により、アメリカ市場におけるF1の人気を高めている(市場規模が大きいため)
ブランドイメージの刷新:
ロゴやグラフィックデザインを一新し、よりモダンで魅力的なブランドイメージを打ち出す
財政規約の導入:
チーム間の競争バランスを是正し、持続可能な運営を目指すための予算上限(バジェットキャップ)などの財政規約を導入
グリッドガールの廃止:
社会的な変化に対応し、レース前のグリッドガールを廃止
あわせて読みたい、F1関連投稿
-
-
果てしなき挑戦を続けるチューダーより「カーボンケース」を採用した限定腕時計が2モデル登場。ひとつはブルーの「F1」、もうひとつはピンクの「自転車レース」モチーフ
Image:Tudor | いずれのモデルも独自の特徴を備える魅力的な一本でもある | チューダーはケース、ストラップともにこれまでに様々な素材へと挑戦している さて、もともとロレックスのディフュージ ...
続きを見る
-
-
【世界限定52台】映画『F1/エフワン』と連動した究極のAMG GT「APXGPエディション」が登場、劇中のF1マシン同様に「ブラック×ゴールド」
Mercedes-AMG | メルセデス-AMG GT 63 4MATIC+ “APXGP Edition”は世界限定52台の特別仕様車 | 専用カーカバーも付属する「完全なるコレクターズエディション ...
続きを見る
-
-
【F1名車伝説】フェラーリ312 Tとニキ・ラウダの栄光:最強のF1マシンが築いた黄金時代
| フェラーリが王座に返り咲いた1975年、その中心にいたのはニキ・ラウダと革新的なF1マシン「312 T」だった | 1975年はフェラーリにとってまさに「黄金時代の幕開け」である 2025年現在の ...
続きを見る
参照:Formula1