| 実際のところ、同類のガソリン仕様に比較すると60kgほど重いようだ |
モーガンやケータハムなど軽量で知られるスポーツカーがEV時代にどのように存在感を発揮できるかは注目に値する
さて、2019年に「EVメーカーに転向する」と大胆に発表したモーガンですが、その後様々な事情によってガソリンエンジンを継続しつつもEVへの道を模索しているという状態です。
そして今回発表したのがコードネーム「XP-01」を持つ電動プロトタイプですが、XP=エクスペリメンタル(実験)の名の通り市販車を意図したものではなく、完全に「実験用の車両」だとアナウンスされています。
なお、現時点でのスペックは重量680kg(ガソリン版のスリーホイーラーよりも60kgくらい重い)、一回の満充電あたりの航続距離が240kmであること、バッテリーサイズが33kWhであること、設計に1年を要したこと、今後18〜24ヶ月をかけてテストを行う予定であることも公表済み。
XP-01はすべてのモーガン製スポーツカーを先取りする
参考までにモーガンは2016年に「EV3(下の画像)」を発表しており、こちらは今回のXP-01よりも(ワイヤーホイールなどを装備し)ぐっとレトロ、しかしボディラインなどはフューチャーな雰囲気を持つ一台。
車体のほとんどがアルミとカーボンファイバーにて構成され、航続可能距離は240キロ、0-100キロ加速は9秒、最高速度は145キロというスペックを持っています。
そして今回のXP-01につき、ドライビングダイナミクス、パワートレインの開発、新しいアイデアのテストなど、あらゆるジャンルの創造力を刺激することを目的としたクルマで、ここから同社のEVに対する考え方を発展させてゆく「起点」のようなものだとも考えられます。
なお、モーガンは2022年に元ランボルギーニの重役であるマッシモ・フマローラ氏をCEOに迎えており、よって直近で大きな方向性のシフトがあったと考えてよく、そのためこのXP-01こそが「(車両全体としてではなく、部分的にであっても)最新のモーガンの考え方」を示すクルマ、そしてこれからのモーガンを作ってゆくクルマだとも考えられます。
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モーガンにて最高技術責任者を務めるマット・ホール氏は、「このEVプロジェクトは長年の伝統に従うもので、しかし将来のモーガンの電動スポーツカーが現行シリーズの核となる魅力を確実に維持できることを確信しています。つまり、運転するのが楽しく、軽量で、手作りであることを意味します。 私たちは、今後何世代にもわたってお客様のためにこれらの特性を維持することを絶え間なく追求してゆきます」とコメント。
マット・ホール氏は車両の電動化において15年以上の経験を持っており、これまでにも複数の自動車メーカーとの協力を行ってきたそうですが、同氏の主導によってモーガンは「フル車両ツールチェーン」と呼ばれるものを開発しており、ざっと説明するならば、どのシナリオで何が最も効果的かを計算し評価するために使用できる一連のハードウェアおよびソフトウェアコンポーネント。
これらを使用して今から最大で24ヶ月のテストを行うことになり、その成果がどういった形であらわれるのかには期待したいところですね。
なお、充電はフロントから行い・・・。
視覚的に充電状況(レベル)がわかるようになっています。
モーガンXP-01を紹介する動画はこちら
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