| ルノーはとんでもないデザインのコンセプトカーを作ることで知られるが、デザインコンペに集まるクルマのデザインも凄かった |
ルノーがデザインコンペを開催したようで、数名のデザイナーによるルノーのコンセプトカーが公開。
その中からいくつか気になったものを紹介したいと思いますが、まずはYein song氏の考えた、ルノー・バイフェイス・ザ・チューブスター(BIFACE, the TUBESTER)。
「2つの顔」という名が表すとおり、異なる2つの性格を持つクルマで、「前後」という区別がなく、そのときの状況に応じて乗り方が選べるクルマです。
ルノー・バイフェイス・ザ・チューブスターはこんなクルマ
ルノー・バイフェイス・ザ・チューブスターは前後どちらにでも走行ができるクルマ。
「チューブスター」の名の由来は、車両中央にあるチューブ状のコクピットを指していると思われ、これが回転することによって”どちらを前にして走るか”を選択できるようです。
たとえば、吊り目ヘッドライトを持つ方を「前」として選択すれば”ドライバーモード”が選択され、車両の設定がパワフルでアグレッシブなスポーツカーへ。
そして逆を選択すれば”オートモード”となり、安定かつ快適志向の設定となります。
なお、このルノー・バイフェイス・ザ・チューブスターは2050年、非常に高いレベルで自動運転技術が普及した未来のクルマをイメージしているそうですが、それでも「自分でクルマをコントロールしたい」と考える人も多いはずだという矛盾に着目し、「自動運転と、ドライバーによる運転」という相反する要素をバランスさせた、とのこと。
ちなみにステアリングホイールとタイヤの動きは「シグナル」によって伝達されるとしており、たとえば1990年代はこれが「ギア」によって行われ、2020年代には「ドライブ・バイ・ワイヤ」に、そして2050年にはこれが「シグナル(その方法は不明)」に変わられるだろう、という設定を持っています。
ルノー・ジルコンはロボレース用のレーシングカー
そしてルノー・ジルコン(Renault ZIRCON)は人工知能(AI)を持つ自立型ロボットレーサーで、デザインテーマは「フレーム」「ピュア」「メカニカル」。
構造はこんな感じで、板状のシャシーに「ブレインユニット」が搭載され、これが「ドライバー」であり、このクルマの「脳」ということになりますね。
「人が乗らない」クルマなので、かなりアグレッシブな形状を持っていることがわかりますね。
リアはこう。
バッテリーは車体中央にマウントされ、4つの車輪それぞれにインホイールモーターを備えます。
ルノー・ル・マン・コンセプトは「ファンカー」
そしてルノー・ル・マン・コンセプトは「未来のル・マン・レーサー」。
ただしレーシングカーにしては、あまりに美しくゴージャスな外観を持っています。
ヘッドライトは超薄型で、縦と横に発光するようですね。
フロント両サイドから取り入れられたエアはサイドへと抜ける構造を持っています。
そしてボディサイドはそのまま「フィン」へ。
フロントタイヤの「上」が露出しているデザインは新鮮ですね。
リアはこう。
ジェット機のバーナーのような物が見えますが、実はこのクルマ、「ファンカー」。
ファンカーとはなんぞや?ということになりますが、ファンを持ってフロア下のエアを吸い出し、それによってダウンフォースを発生する、というもの。
そして吸い出したエアを放出するのがジェット機のバーナー風パーツ、ということになります。
なお、実践に投入されたファンカーとしてはF1マシン「ブラバムBT46」があり、近年ではアリエル・アトムが「Aero-Pコンセプト」にてファンカーを公開。
フェラーリはFXXにて「アクティフロー」なる、これと似たシステムを採用しています。