Image:Renault
| ルノーはやはり「ガソリン」ではなく「エレクトリック」を極める |
ただし水素の力を借りて航続距離を伸ばし、よりサステイナブルに
さて、ルノーがパリ・モーターショーにて発表する予定のコンセプトカー「エンブレム」の情報を先行公開。
このエンブレムは水素燃料車(FCV)で、現時点での生産可能性は「未定」となっていますが、ここに採用されたデザインは今後のルノー各モデルに採用されるものと見られています。
ボディタイプはなんとも分類が難しいもので、「SUVとシューティングブレーク(ワゴン)の中間」だと表現するのが妥当かもしれず、セグメントとしてはコンパクトエグゼクティブクラス、そしてメルセデス・ベンツCクラスやBMW 3シリーズあたりがライバルとして想定されます。
ルノーは今後デザインを「一新」?
エンブレムは特異なフロントフェイスと彫刻的なボンネット(エアチャンネルが設けられている)を持ち、「張りと躍動感がある」スタイルが特徴だと言えそうですが、フロントバンパーとグリルには新しい発光シグネチャが組み込まれ、センターのルノーエンブレムも発光式。
なお、このツルっとした外観を見ても分かる通り空力性能に優れ、Cd値は0.25だと記されています。
ベースとなるのは日産アリアやルノー・メガーヌE-Techにも使用されているAmpR ミディアム・アーキテクチャ、そこへ(水素燃料版のホンダCR-V eに似た)デュアルパワー電動パワートレインを搭載しており、水素燃料電池を使用して長距離走行が可能だとされ、充電可能な従来型バッテリーも搭載しています。
このバッテリーは都市走行や短距離移動に使用され、水素が必要に応じて(発電することで)バッテリーを補充しますが、推定航続距離は1,000km(おそらくはWLTPサイクル)だとされるので、エンブレムは電気自動車(BEV)以上に「ガソリン車に対する実用的な代替手」ということに。※この航続距離の大半は水素燃料電池から得られる
驚くべきは、その軽量な車両重量で、エンブレムの重量は1,750kgに収まり、(リア駆動版の)テスラ・モデルYよりも180kgも軽く、そしてこの軽量設計によりCO2排出量も削減され、ルノーはこのクルマが現在市販されている同等の車両と比べて「生産時から廃車まで」のCO2排出量が90%少ないと主張しています(さらにはエレクトリックモーターにも希少金属を使用しないなど徹底したエコな設計を持っている)。
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