| フィアットはこれまでの局地的展開から「ワールドワイド」へと切り替えて大きな飛躍を計画中 |
フィアット属するステランティス傘下の各ブランドは「高いデザイン性」がウリである
さて、フィアットが新型車「グランデパンダ」を発表。
このグランデパンダはハイブリッドもしくはピュアエレクトリックパワートレーンを持つブランニューモデルで、先日公開された「5つのパンダ」コンセプトのうちの一台です。
現在フィアットの展開は局地的であり、国や地域によっては販売がなされていなかったり、導入されていたとしても購入できるモデルが限られるという事情があるわけですが、フィアットは新しい「5つのパンダ」の設計に共通性を持たせ、しかし販売する地域によって仕様を調整するなどの手法を採用することでグローバル展開を行うことを計画しています。
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グランデパンダは現行パンダの後継モデルではない
なお、このグランデパンダはフィアットのラインアップに新しく加わる”追加車種”であり、現行パンダの後継モデルではないと説明されており、実際に現行パンダは2027年まで継続販売されるのだそう。
その外観はかなり斬新であり、文字通り「コンセプトカーそのまま」のスタイルにて市販モデルが発表されたということになりますが、ヒョンデ・アイオニック5が採用する「デジタルピクセル」にも近いライディングを持っています(ただしそれぞれの発光ユニットはブロック状ユニットにて構成され、アウターレンズと相まって立体的な作りとなっているようだ)。
なお、車体は(フィアットと同じグループに属する)シトロエン C3と共通だといい、そして現在ステランティス参加のブランドは(アルファロメオしかり、プジョーしかり、もちろんシトロエンやフィアットしかり)非常に高いデザイン性を誇っているように思われ、これは欧州で話題になっている「中国車の侵略」に対する強力なカウンターとなるのかも。※その意味もあり、あえて「曲線を多用する」中国車とは全く異なるデザインを採用した可能性も考えられる
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全体的には「四角」「90度」が多用され、ダイヤモンドカット仕上げの17インチホイールには、フロントとリアのライト シグネチャーを引き立てるべく「X」が再現されています。
ホイール アーチの周囲にはプラスチック性のクラッディングが施され、がっしりしたルーフレールと強調しグランデパンダを「より頑丈に」見せていますが、特筆すべきはボディサイドに「PANDA」のグラフィックが再現されること。
テールゲートにも立体にてPANDAロゴが用いられ・・・。
ルーフレールにもPANDA。
なお、フィアットは現時点でこのグランデパンダの詳細そして価格等について公表していないものの、おそらくはシトロエンC3とかなり近いものとなるはずで、パワートレーンだと1.2リッター3気筒ターボ+マイルドハイブリッド、そしてこれに6速デュアルクラッチ・オートマチックトランスミッションが組み合わせられる可能性が大(ガソリンエンジンは100馬力、エレクトリックモーターは最大28馬力)。
一方のピュアエレクトリック版だとシトロエンe-C3同様に113馬力を発生するエレクトリックモーター、これに44KWhサイズのリン酸鉄リチウム (LFP) バッテリーを組み合わせ、航続距離320キロを実現することになりそうです。
なお、欧州では比較的充電インフラが充実しているという話も聞かれ、そのためかバッテリーサイズと価格を抑えたEVが多いように思いますが、他の地域で販売するにはもう少し大きなサイズのバッテリーが(市場から)求められることとなるのかもしれません。
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参照:FIAT