| とりあえずフェラーリの正規ディーラーに行ってみようと思う |
さて、フェラーリ・ジャパンが日本市場において「ローマ」を発表。
すでに本国イタリアや欧州では発表がなされていますが、今回は日本市場での実車のお披露目、そして価格の発表がなされています。
なお、価格は2682万円(ポルトフィーノが2631万円)、納車時期は現在未定。
この「未定」についてはコロナウイルスの影響が理由だとされていますが、単に工場の閉鎖期間によって生産が遅れるというだけではなく、その期間延長、それによって圧迫される収益、さらにはローマより前に発表された新型車(SF90ストラダーレ/F8トリブート/812GTS)の生産状況によっても事情変わってくることになりそうですね。
ローマは単なる「プロトフィーノのクーペ版」ではない
ローマはその発表前、「ポルトフィーノのクーペ版」だとディーラー含む関係者に通知されていて、しかしいざ発表されていみると「別のクルマ」といえるほどの新しさを持っています。
その外観はこれまでにない「新しいデザイン言語」を採用しており、内装においてもSF90ストラダーレにてはじめて採用された”デュアルコクピット”デザイン、そして液晶を多用したメーターそしてインフォテイメントシステム、インターフェースが与えられていることが特徴。
ボディサイズは全長4,656ミリ、全幅1,974ミリ、全高1,301ミリで、ポルトフィーノの4,586ミリ×1,938ミリ×1,318ミリよりは「長く、広く、低い」スタイルが与えられることに。
なお、ホイールベースは両車とも同じ2,670ミリ。
ちなみにローマについては、「計画が消えてしまった”マセラティ・アルフィエーリ”をフェラーリが引き取って製品化したもの」というウワサも出ていましたが、実際にエンジンルーム内の画像を見てみるとポルトフィーノとほぼ同一であることもわかり、紛れもないフェラーリの設計だということが理解できます。
フェラーリ・ローマに怪情報。「ローマはポルトフィーノのクーペ版ではなく、マセラティ・アルフィエーリのフェラーリ版である」。ローマ、アルフィエーリ、ポルトフィーノを並べて比べてみたぞ
参考までに、こちらはローマのエンジンルーム。
エンジンはポルトフィーノと同様に3.8リッターV8ツインターボを搭載し、出力はポルトフィーノ比+20馬力の「620馬力」。
こちらはポルトフィーノ。
【動画】フェラーリ・ローマの配備が始まったようだ!世界各地からレビュー動画が続々公開。エンジンルーム内はポルトフィーノと同じ
こうやって見るとエンジン形状やエンジンルーム内の構造が「同一」であることもわかりますが、実際にはコンポーネントの70%が新設計されたといい、車両コントロールシステム「SSC」も最新のバージョン6.0へと進化していて、さらにレベル1の運転支援システムが装着されるなど、まさに「新世代のフェラーリ」。
欧州仕様だとパキングセンサーが標準装備され、ブラインドスポットモニターや衝突軽減ブレーキ(これがないと自動運転は実現できない)も用意されると言われるので、フェラーリ史上もっとも「使い勝手のいい」クルマなのかもしれません。※日本仕様は運転支援システムについてはオプションだとも発表されている
トランスミッションはSF90ストラダーレと同様の8速デュアルクラッチ、車体重量はポルトフィーノよりも73kg軽い1,472kg。パフォーマンスについては0-100km/h加速3.4秒、最高速度は320km/h以上というスペックを誇ります。
フェラーリ・ローマのデザインは1950-1960年代のローマをイメージ
ローマのエクステリアはポールトフィーノとは大きく異なり、フェラーリいわく「1950-1960年代のローマをイメージした優雅さをデザインに反映」。
そのコンセプトはズバリ「La Nuova Dolce Vita:ラ・ヌオーバ・ドルチェビータ」=甘い生活だとアナウンスされています。
プロポーション、ディティールともには275GTOや250GTOといったレーシングカー、さらには250GTといったロードカーを連想させるもので、「クリーン」「調和の取れたスタイル」「ピュアでエレガントなイメージ」を目指した、とも発表されていますね(モンツァSP1/SP2に通じるところもある)。
なお、フェラーリはローマについて、「イブニングドレスを着たF1マシン」だと表現しており、その優雅なスタイルは高級車とも競合しうるとコメントしているのが印象的です。
フェラーリ「ローマはいうなればイブニングドレスを着たF1マシン。そのルックスによって高級SUVやセダンのオーナーを取り込みたい」
フェラーリ・ローマは「4人乗り」
なお、フェラーリ・ローマの大きな特徴は「4人乗り」であること。
後部座席は極狭となっていますが、一応4人が乗車可能だとされています(フェラーリは2+クーペと表現している)。※50:50分割式のトランクスルーはオプション
メインのメーターは16インチ液晶ディスプレイ(一般的な液晶メーターは12.3インチなので、ローマのメーターはかなり大きい)、そしてインフォテイメントシステムは8.4インチサイズのタッチ式。
そのほか、ステアリングホイールやシフトスイッチなど、「すべて」の操作系が一新されることに。
上述の通り「デュアルコクピット」デザインを採用し、左右で独立した、囲まれ間の強いインテリアを持っています。
このインテリアだけでも思わず欲しくなってしまうほどですが、斬新な内装に比して「タイムレス」なデザインもローマの魅力。
スペックを気にせず、新型や、よりパフォーマンスの高いモデルが発売されたとしても、余裕をもって乗ることができそうなモデルですね。