| フェラーリはこうやってコレクターズアイテムをどんどん増やしてゆく |
おそらくはフェラーリストアにて購入が可能になるものと思われる
さて、フェラーリが毎年恒例の「イヤーブック(年鑑)」2022年版を発表。
これはフェラーリがモータースポーツの結果や、発表した新車などその年の出来事を総括し、それら内容を1冊の本にまとめて出版するものですが(1949年が初刊行)、今回はイヤーブックとしてははじめて「4パターン」の表紙とともに提供されています(中身は同じだと思われるが、フェラーリファンとしては4種類を買うしかなさそうだ)。
なお、このイヤーブックはフェラーリストアでも販売されるはずで、しかしまだこの2022年版についてはアップされていないもよう(2021年版だと18,000円で販売中)。
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今年のフェラーリには様々な新しい展開も
フェラーリは(2022年に)75周年を迎えるにあたって様々な展開を行っていますが、今回のイヤーブックの表紙もそういったフェラーリの展開を視覚的に表しており、まずひとつはアパレルコレクションを表紙としたもの。
これは数年前からスタートしたプロジェクトで、しかし2022年に本格的な展開を行っており、フェラーリはこれを「一つの収益の柱」に育てたい意向だと言われます。
立ち上げには2年の準備期間を要し、アルマーニのデザイナーを招聘して万全の体制を整えてのスタートとなっています。
そして2番めの表紙は「499P」。
この499Pはフェラーリが(2023年に)50年ぶりに耐久レースの最高峰、ル・マン24時間レースへと復帰するために用意したレーシングカーであり、ポルシェやBMW、ランボルギーニが採用したLMDh(既存コンストラクターのシャシーを使用して参加する)規定ではなくLMH(ル・マン・ハイパーカー)規定に従い、全て自社(とそのパートナー)によって設計を行うもの。
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2023年にはいまだかつてないほどの多数の強敵と戦うことになりますが、その活躍が期待されます。
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3つ目の表紙はF1マシン、F1-75。
2022年に導入された新しいレギュレーションによって設計されたマシンであり、最も美しいフェラーリF1を作っていたとされる時代、つまり1988年の「フェラーリF187」、1989年の「フェラーリ640」、1990年の「フェラーリ641(コンストラクターズ2位を獲得)」、1991年の「フェラーリ642」を意識したカラーリングを持っています。
開幕戦から非常に高い戦闘力を発揮し、「この様子だと今年は必ずチャンピオンを穫るな・・・」と期待させてくれたものの、戦略等の問題によってコンストラクターズタイトル2位、ドライバーズタイトル2位(シャルル・ルクレール)という結果に。
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それでもここしばらくの戦績からすると立派なもので、2023年の活躍には期待したいところですね。
なお、75周年を記念し、イタリアGPでは「イエロー」アクセントを車体に用いており(イエローはフェラーリ所在地であるモデナ市のカラーでもあり、フェラーリのカンパニーカラーの一つでもある)、ドライバーのレーシングスーツやヘルメットもイエローへと(1戦かぎりの限定にて)変更されています。
そして最後の表紙は「プロサングエ」。
これはフェラーリ初のSUVであり、V12エンジンを搭載したラグジュアリーなクルマでもあります。
初期の販売はフェラーリのVIP客へと限定され、フェラーリ自らが「顧客へのギフトである」と明言するなど、フェラーリに認められた人しか購入できないことでも話題となりましたね。
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今年のフェラーリには様々なトピックが存在した
そのほか今年のフェラーリにはニュモーデル「296GTS」の発表があったり、モンツァSP1/SP2のみのツーリングイベント、恒例行事のカヴァルケード、その他様々なイベントが開催されていますが、そういったイベントの数々もこのイヤーブックへと収録されているもよう。
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加えて、ここからのフェラーリは大きく動くことになり、来年はまずル・マン24時間レースへの復帰、そして296GT3の本格デビュー、さらにF1においては王座を狙うことになるものと思われます。
市販車においては、今後5年で15車種を発表すると公表したうちの数車種(SF90のハードコアモデル、もしかすると812系後継モデル、ローマのオープン版も)の発表も期待でき、来年のイヤーブックもまた、今年に劣らぬ「情報満載」な一冊となるのかもしれませんね。
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参照:Ferrari