| ランボルギーニは今年に「2つのウルス」を発表する予定を控えている |
このウルスが「2つ」のうちどちらなのかはちょっと気になる
さて、昨日ティーザーキャンペーンを開始したフェイスリフト(マイナーチェンジ)版の新型ランボルギーニ・ウルスですが、予想されたとおりにパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムにて「市販SUV最速」記録を達成したとランボルギーニが公式に発表。
ドライブを担当したのは数々のヒルクライム競技にて素晴らしい成果を収めてきたレーシングドライバー、そしてピレリのテストドライバーでもあるシモーネ・ファッジョーリ氏で、そのタイムは2018年にリース・ミレンがベントレー ベンテイガで記録した最速タイム、10分49秒902を大きく短縮する10分32秒064だと発表されています。
パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムはアメリカでは重要視されるレースのひとつ
パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムはアメリカではもっとも古いレースの一つでもあり、今年で開催100回目を迎えますが、スタート地点は標高2,862メートル、そこから20kmを走ってクリアするコーナーの数は156、そしてゴールは標高4,302メートル、勾配は平均7%というとんでもなくハードな競技です。
発祥はアメリカといえど、ル・マン24時間レース、モナコグランプリ、マン島TTとならんで世界でもっとも注目を集めるレースのひとつでもあり、そのため世界中からレーシングチームや自動車メーカーが参戦することになりますが、とくにアメリカ市場でクルマを売ろうと考えた時、ここでの勝利は重要な意味を持つ、とも言われていますね。
もちろんランボルギーニはアメリカ市場を非常に重要視しており(現在でもナンバーワン市場でもある)、さらにウルスはアメリカでは主力となりうるモデルで、かつアメリカ市場ではライバルも多いため、ここでそのプレゼンスを高めたいと考えているのかもしれません。
なお、今回の記録達成はレース本番ではなく「レースと同じ環境にて」本番と同じコースを貸し切って行われたそうですが、タイムはパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムの公式タイムキーパーによって計測された「公式」記録。
これまでレース日以外に記録されたタイムだと2014年にポール・ダレンバッハが記録したメーカー記録12分35秒610とがありますが、もちろん今回ランボルギーニ・ウルスはこれを更新しており、上述の通り、レース当日に記録されたベンテイガの10分49秒902をも上回ったということになりますね。
ランボルギーニは「予想外を期待する」
ランボルギーニの最高技術責任者であるルーベン・モール氏によると「パイクスピークでテストを行うという決定は、ランボルギーニの "予想外を期待する(expect the unexpected) "という精神を反映しており、まもなく発表される新型ウルスの優れた性能を実証しています。パイクスピークは、世界で最も有名なヒルクライムイベントであると同時に、車にとって非常にチャレンジングなイベントです。凹凸のあるコースレイアウトはシャシーのバランスを試し、大きな高度差はパワートレーンにストレスを与え、天候はスタートからゴールまで非常にめまぐるしく変化するのです」。
もちろん記録に挑戦したウルスは「ノーマル」となり、しかしパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムの安全規制に対応するためロールケージ、標準シートには6点ハーネス、さらに消火装置が付与されている、とのこと。
装着されるタイヤ(サイズ285/40 R22と325/35 R22)は従来型ウルスに装着されるピレリPゼロ・トロフェオRを進化させたもので、ピレリとの共同開発の結果、汎用性が高まり、気温の高い乾いたアスファルトでも、気温の低い濡れた路面でも高い性能を発揮するとアナウンスされています。
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参照:Lamborghini