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ダイハツ、新型「K-Openコンセプト」公開。次期コペンはついに“後輪駆動”スポーツへ進化、マニュアル・トランスミッションも

ダイハツ、新型「K-Openコンセプト」公開。次期コペンはついに“後輪駆動”スポーツへ進化、マニュアル・トランスミッションも

Image:DAUHATSU


| トヨタの庇護のもと、ダイハツは大きな飛躍を遂げる |

■ ダイハツ、ついに“本気の軽スポーツ”を披露

ダイハツが2025年のジャパンモビリティショーにて新型コンセプトカーの発表を行い、その名も「K-Openコンセプト」——現行コペンの生産終了が2026年に予定されている中で、次期モデルの方向性を示唆する重要なデザインスタディです。

軽自動車の枠に収まるサイズながら、ダイハツは「軽くて、楽しい、そして本格的なスポーツカー」を再び目指していることも明かされています。


■ コペン初の“後輪駆動化”で、走りが激変する?

これまでの初代・二代目コペンはいずれも前輪駆動(FF)ですが、しかし今回発表されたK-Openコンセプトではなんと後輪駆動(FR)レイアウトが採用されており、この大転換について、トヨタ自動車社長(ダイハツの親会社)である佐藤恒治氏は次のようにコメント(今回、ダイハツはトヨタの一部としての性格がより強くアピールされている)。

「この小さな車体でフロントエンジン・リアドライブを実現するのは本当に大変でした。
エンジンの搭載位置、トランスミッション、プロペラシャフト、そしてペダル配置——そのすべてを完璧にまとめ上げる必要があったのです。」

軽自動車の全長制限(約3.4メートル)の中でFRを成立させるのはまさに“工業的挑戦”でもあり、佐藤氏も「このサイズで後輪駆動を実現できたことは驚くべきこと」と述べていて、技術的にも特別なプロジェクトであることがうかがえます。※同時にランニングプロトタイプも公開されており、すでに実走できる=発売可能なレベルにあることもわかる

■ 外観は“初代コペン”の愛らしさを取り戻しつつ、より筋肉質に

デザイン面では、K-Openコンセプトは初代コペン(2002年)を思わせる丸目ヘッドライトを採用。
一方で、フロントフェンダーやボンネットには機能的な通気口が設けられ、ワイドなフェンダーアーチがよりスポーティな印象を与えます。

ロールバーやセンターロック風ホイールも装備されており、「可愛い」だけでなく「走れる」軽スポーツとしての存在感を明確にしており、これだと一定年齢の男性も気後れすることなく乗れるのかもしれません。※全長3,395ミリ、全幅1,475ミリ、全高1,230ミリというボディサイズが明かされている


■ パワートレインは未発表も、“3ペダルMT”が継続濃厚

現時点ではエンジン詳細は未発表ではあるものの(軽ICEだとプレスリリースには記載されている)、過去のコペンはすべて660ccターボエンジンを搭載しており、よって「K-opne」市販モデルも軽規格を維持する可能性が高いと見られ、さらには佐藤氏が言及した“ペダル配置の難しさ”というコメントからは、マニュアルトランスミッション(MT)の継続が示唆されています。

展示車も明らかに3ペダル仕様を持っているとされ、軽スポーツとしての本質——“自分で操る楽しさ”をしっかり残しているようでもありますね。


■ 豊田章男氏が「チーフテストドライバー」として開発に参加

さらに驚くべきは、トヨタ会長であり「モリゾウ」として知られる豊田章男氏がこのK-Openのテストドライバーを務めるという点。

佐藤社長は次のように語っています。

「豊田会長がテストドライバーとして関わっており、開発チームはかなり大変だと思います(笑)。
でも、これ以上に楽しいクルマづくりはありません。」

豊田氏がダイハツの“マスタードライバー”を兼任していることからも、このプロジェクトがトヨタグループ全体で注目されていることがわかり、どこかでこの「K-open」の開発で培った知見がトヨタへとフィードバックされる可能性もありそうです。


■ コペンは終わらない。むしろ“原点回帰と進化”を両立

ダイハツは正式な市販スケジュールをまだ発表していないものの、すでにテスト走行が始まっていることも明らかにされており、軽自動車の規格内でFRを成立させたK-Openは、次世代コペンの試金石となることは間違いなし。

K-Openコンセプトは、単なるデザイン提案ではなく、“軽スポーツ復権”の象徴だと考えてよく、小さなボディにFR、MT、そして走りの情熱を詰め込む——そんな「原点回帰型スポーツカー」が、再び日本から世界を驚かせようとしています。

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