| アウディはA8を変革のイメージリーダーに据えたい? |
アウディが「TTの後継はない」と発表した年例ミーティングにて、「次世代のA8にはフルエレクトリックモデルとあんる可能性がある」と発表。
これはもちろんアウディCEO、ブラム・ショット氏が述べたもので、「我々のフラッグシップ、つまりA8について、革命とも言うべき大きな変化を考えている。つまりピュアエレクトリックへの移行だが、まだ決定はなされていないものの、容易にそれを想像可能だ」。
新型アウディA8の登場はまだ数年先
なお、現行A8は2018年にフェイスリフト(マイナーチェンジ)を迎えたばかりであり、よって新型A8が登場するのはまだ4~5年は先になりそう。
加えてブラム・ショットCEOは「なにかにフォーカスするということは、何かを捨て去るということだ」と述べ、現在のアウディの目指す方向つまり「エレクトリック」に向かうためには何かを置いてゆかねばならない、とも。
この場ではR8を引き合いに出し、「R8にガソリンエンジンを採用するとして、それは我々のヴィジョンに合うだろうか?」とも問いかけています。
つまりはエレクトリック化に際してはガソリンエンジンは「置いてゆく」ほかになく、次期R8もエレクトリックになるか、さもなくば「まるごと切り捨てられるか」ということなのかもしれません。
なおアウディは2020年には5つのEVを発売し、2025年までには20のEVをラインナップする、とすでに発表済み。
現在発売が決まっているのはe-tron(SUV)、e-tron(クーペSUV)、そしてe-tron GT。
アウディはA8をさらに高級に?
そして同じ場にてブラム・ショットCEOが述べたのは「A8にはさらに高級な仕様を追加する」。
正確には「より高級で、よりプレステージ製の高いバリエーション」とのことですが、昨年よりウワサされている「ホルヒ(Horch)」ブランドをメルセデス”マイバッハ”に対抗すべく本格的に始動させる可能性も。
なお、 ホルヒとはアウディのもともとの創業者「アウグスト・ホルヒ」の名から来ており、アウグスト・ホルヒ氏はベンツ(当時は”メルセデス”がついていない)から独立して「ホルヒ」を設立するも、あまりに製品へのこだわりが強かったために反感を招いて自分の作った会社(ホルヒ)から追放され、その後「アウディ」を設立しています。
さらに言うならば、現在のアウディはもともと「アウディ、DKW、ホルヒ、ヴァンダラー」の4社が集まってできた「アウトウニオン」に端を発しており(それが”フォー”リングスの由来)、この中のホルヒを今回、超高級車ブランドとして立ち上げるということになりますね。
エレクトリックカーは「振動や騒音がない」という点で超高級車と相性が良いとされ、ロールスロイスも「ハイブリッドを飛ばして」一気にピュアEVへと移行する計画を示しており、アウディも同様に「一気にフルエレクトリック、かつ高級」路線へとシフトしたいのかもしれません(TT/R8廃止とともにスポーツイメージは捨て、スポーツ路線は同じグループ内のポルシェに任せるのかも)。