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ヒョンデがアイオニック5 Nのノーマル車/改造車をパイクスピークへと持ち込み各カテゴリにて新記録を樹立。実際のところこのクルマは世界中で高い評価を得ているようだ

ヒョンデがアイオニック5 Nのノーマル車/改造車をパイクスピークへと持ち込み各カテゴリにて新記録を樹立。実際のところこのクルマは世界中で高い評価を得ているようだ

Image:Hyundai

| 現時点で「スポーツEV」としては右に出るものはないという評価も見られる |

たしかに実際に運転してみると「欲しい」という衝動に駆られるクルマではあったが

さて、ヒョンデがアイオニック 5 Nとその改造車にて今年のパイクスピーク・ヒルクライム・インターナショナルへと挑み、「EV改造車と量産型EV SUV/クロスオーバーのカテゴリーで新記録を樹立した」と発表。

今回ヒョンデが投入したのはアイオニック 5 N TA(タイムアタック)スペック2台、そして量産型(つまり市販車のままの)アイオニック 5 Nが1台。

これらによって”世界で最も過酷な”全長12.42 マイル (20 km) のヒルクライムに挑み、みごと記録を達成することとなったわけですね。

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アイオニック 5 N TA(タイムアタック)スペックは新記録を樹立

まず2台のアイオニック 5 N TA(タイムアタック)スペックにつき、WRCドライバーのダニ・ソルド選手が運転する個体は9:30.852でヒルライムを完走し、これはエキシビションクラスでは優勝、改造EVクラスでは新記録となるのだそう(ただしSUV/クロスオーバーカテゴリー)。

そしてもう一台、ランディ・ポブスト選手が運転する2台目のTAスペックは25秒遅れの9:55.551でゴールしています。


このアイオニック 5 N TAスペックは、ワイルドなエアロパーツが装着されるほか、出力の向上に加え、新しいショックやスリックタイヤ、モータースポーツ由来のブレーキなどが装着され大幅に戦闘力を向上させているとアナウンスされています。

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参考までに、現在パイクスピーク・ヒルクライム・インターナショナルの「最速」記録を持つのはフォルクスワーゲンID.Rで、このタイムは驚愕の7:57.148(生粋のレーシングカーであることは考慮する必要がある)。

なお、2番手は2013年から2020年にまで(ID.Rに破られるまで)王者に君臨していたプジョー208の8:13.878というタイムです。

ヒョンデ アイオニック 5 Nはランボルギーニ・ウルス・ペルフォルマンテに迫る

量産型(無改造)のIONIQ 5 Nに搭乗したのは新人のロン・ザラス選手で、こちらは10:49.267で完走し、パイクス ピークでは最速の電動量産型SUV/クロスオーバーとしての地位を獲得しています。

ちなみにですが、ヒョンデは2台目の量産型アイオニック 5 Nも用意していたものの、こちらのドライバーであるポール・ダレンバッハ選手が練習中に負傷したために出場できず、結果的には1台でのアタックとなっています(それでもレース前のテストでは公式10:33.86というタイムを出している)。

なお、パワーユニット(電動/ガソリン)に関係なく現在「量産型SUV/クロスオーバー」で最速記録を持つのはランボルギーニ・ウルス・ペルフォルマンテ(10:32.064)ですが、もしポール・ダレンバッハ選手が本戦を走っていたならば、この記録を抜いた可能性も考えられます。

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ヒョンデはこの輝かしい記録を達成した後、「EVモータースポーツの地平を広げたいという思い」とともに、既存のアイオニック5 N eN1カップカー(レーシングカー)に加え、今回記録を達成したアイオニック5 N TA Specといった「特別仕様モデル」を発売することにも言及しており、この分野における第一人者を目指すことになるのかもしれません。

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現在ヒョンデはプレミアムブランド「ジェネシス」を成功させていますが、この成功の裏には「他社のサクセスストーリーを下敷きにした戦略」が隠れているといい、つまりヒョンデは「後発」の立場を活用して効率の良い展開を行っていると考えることも可能です。

そしてモータースポーツにおいても他社の成功法則を取り入れ、これを市販車ビジネスに結びつけるべく様々な手法を凝らすこととなりそうですね。

今後もパイクスピークなどのエキサイティングなモータースポーツ活動を活用して、量産車の優れた性能を披露し、顧客のニーズを満たすだけでなく期待を超える技術の開発を続けていく予定です。

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参照:Hyundai

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