
| 今まで乗ってきたクルマとは異なる部分も少なくはなく、しかしそれらすべてが「ランクル体験」である |
ぼくにとって、クルマに対する「新しい価値観」に気づかせてくれる一台となりそうだ
さて、ランドクルーザー250に乗ってわずか数日といったところではありますが、「はじめてのランクル」ということで正直けっこうテンションが上っています。
そこで(現時点で)気づいたことなどを述べてみたく、まずこのランドクルーザー250はぼくにとってはじめての「ボディーオンフレーム(ラダーフレーム)」車。
これまで所有したクルマとしては「FF」「FR」「MR」「RR」「ミドシップ4WD」「マニュアル・トランスミッション」「トルコン式AT」「ロボタイズドMT」「デュアルクラッチ」「マイルドハイブリッド」「PHEV」「BEV」「ガソリン」「ディーゼル」「右ハンドル」「左ハンドル」「4WD(ガソリンオンリー)」「4WD(ガソリン+エレクトリックモーター)」などがあり、つまりはほぼ全てに近いパッケージングやレイアウト、メカニズムを経験しているわけですね。※ちなみにもっとも好きなレイアウトはミドシップ四駆である
そんな中で未だ経験がなかったのが「ラダーフレーム」「デフロック付きのガチオフローダー」というわけですが(センターシートにも乗ったことがないな)、その意味でもこのランクル250はぼくの世界観を広げてくれるクルマだと認識しています。
トヨタ ランドクルーザーの燃費は「ちょっとヤバい」
そこでまずはランドクルーザー250の「燃費」について。
このランクル250は通勤に使用しているのですが、クラウンスポーツではリッター19kmほどで走れるルートにつき、ランクル250では同じルートを走ったところ、なんと「リッター5km」。
ただし、この数字は通勤ルートのみではなく、納車時に「エンジンをかけた状態で機能の説明などを受けたり(そうでないと操作できない機能がある)」という長めのアイドリングまでが含まれているので、おそらく「通勤のみ」であればもう少しいい数字が出るものと思われます。
参考までに、トヨタが公表しているランクル250のWLTCモード燃費は11.0km/Lで、このWLTCモードは、市街地、郊外、高速道路の3つの走行モードを平均して算出される国際的な燃費基準となりますが、ランクル250の場合、その内訳としては市街地モードが8.5km/L、郊外モードが11.0km/L、高速道路モードが12.6km/Lとなっています。
ユーザーの口コミやレビューサイトの報告を総合すると、ランドクルーザー250 ZXの実燃費は、8~11km/Lの範囲に収まることが多いようで、とくに高速道路走行では比較的燃費が伸びやすく、10~12km/Lを超えるケースも報告されているようですね。
よって、もう少し走った後にあらためて燃費について報告したいと思います。
ランドクルーザー250は「意外と普通に乗れる」
ぼくがランドクルーザー250納車前に懸念していたのが「普通に乗れるのかどうか」。※ぼくは試乗せずにランクル250を注文している
ランクル250 ZXは全長4,925mm × 全幅1,980mm × 全高1,935mm、ホイールベース2,850mm(これはランドクルーザー300系と同じ数値であり、旧150系ランドクルーザープラドの2,790mmからさらに拡大)、車体重量2,410kg、最小回転半径6メートルという「かなり大きく重い」クルマ。
ぼくが乗ってきた中でも最大の部類に属し、果たしてこれを通勤用として、そして日常の足として乗れるのかどうか不安に感じていたものの、結論から言えば「普通に乗れる」。
見切りが良いせいか意外とその幅は気にならず、広いグラスエリアに大きなドアミラー、さらには各種カメラのおかげで車両後部含めて「周囲の確認に苦労」することは少ないように思われ、比較的駐車もしやすいと捉えています。
自宅ガレージだと、これまでに乗っていたクラウンスポーツ、ポルシェ・マカンであれば「一発で」バックしつつ駐車できたものの、現在ランクル250では2~3回切り替えねばならず、しかしこれは「慣れ」によってその回数を減らしたり、あるいはゼロにできるかもしれません。
参考までに、ポルシェ・マカンSのボディサイズは全長4,726mm、全幅1,927mm、全高1,621mm、最小回転半径は5.6メートルで、クラウンスポーツだと全長4,720mm、全幅1,880mm、全高1,565mm、最小回転半径は5.4m(後輪操舵が装備されているので小さく回れる)。
ランドクルーザー250の乗り味は「乗用車的」
そして取り回しと同じくらい気になっていたのが「乗り心地」。
簡単にいうと「トラックみたいな乗り味だったら嫌だなあ」と考えていたものの、実際にはそんなことはなく、かなり乗用車的だという印象です。
ランドクルーザー250は(ランクル300と同じ)GA-Fプラットフォームを採用していますが、これによって従来のランドクルーザープラド(150系)と比較してフレーム剛性が50%向上し、車両全体の剛性も30%向上しています。
この剛性向上がオフロード性能だけでなく、オンロードでの操縦安定性や快適性にも大きく貢献していることは間違いなく、結果的に「乗用車ライク」な乗り味となっているのかもしれません。
今のところは「サスペンション」「ハンドリング」について気になるところはなく、文字通り普通に扱えているという状況ですが、着座位置が今まで乗ってきたクルマの中ではもっとも高いため、同じ道を通っていても「景色が今まで異なって見える」のはちょっと新鮮なところです。
ディーゼルエンジンは「ちょっと特殊」
最後にパワートレインについて触れておくと、ランドクルーザー250 ZXに積まれるのは2.8リッターディーゼル。
これに組み合わせられるトランスミッションは8速AT(Direct Shift-8AT)で、多段化によって滑らかな加速と燃費性能の向上が図られるという仕様です。
ただ、それでも2.4トンを超える車体重量のためか「出だし」は軽くはなく、正確に言えば「スタートしてからの速度が伸びない」。
フロントに120馬力、リアに54馬力というパワフルなエレクトリックモーターを積むクラウンスポーツと比較すると俊敏さを望むことはできず、よってここはぼくの感覚をランドクルーザー250にあわせ、余裕をもって運転する必要がありそうですね。
なお、タコメーター上のレッドゾーンが4,500回転くらいというのも(今までに乗ってきたクルマと比較すると)非常に新鮮ですが、一般にエンジンブレーキが弱めと言われるディーゼルエンジンであるにもかかわらず、アクセルオフ時のエンジンブレーキは(回生ブレーキを採用する)ハイブリッドカーよりも強いんじゃないかという印象です。
ちなみに変速時のショックや「息継ぎ感」があり、これは”久々に内燃機関っぽいクルマに乗った”と感じさせられる部分でもありますね。※これまで所有していたクラウンスポーツが”ハイブリッド”、現在所有しているフェラーリ296GTBが”PHEV”であり、それらがあまりにスムーズなフィーリングであるだけに、ランクル250とのギャップが大きい
総評:ランドクルーザー250は「ランクル」という独自の世界観を持つ乗り物である
現在感じているのはこういったところではありますが、今までに乗ってきたクルマと変わらない部分、あるいは異なる部分もあり、それら全てをひっくるめて「ランクル250」。
つまり、まだ慣れないところについてもランクル250の個性であり、しばらく乗るうちには親しみを感じるようになるんじゃないかとも考えていますが、全体的には文字通り「大船に乗った」という印象で、まるでランクル250が「ゆっくり行こうよ」と語りかけてくるかのような”おおらかな”雰囲気を感じています。
そして、「キビキビ走る」「思い通りに走らせる」以外の新しいクルマの楽しみ方を教えてくれるのがこのランクル250ではないかとも考えており、今後ランクル250とともに距離を重ねることを楽しみにしています。
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