「アトム」「ノマド」で有名なアリエルが1180馬力のハイパーEVを計画しており、今回そのプロトタイプを披露。
コードネームはズバリ「HYPERCAR(ハイパーカー)」、0-100キロ加速は2.4秒、最高速度は時速257キロを達成する、とのこと。
くわえて充電に要する時間はわずか50分とされており、これによってサーキットを全開で15分走れる、としています。
通常に走行した場合は距離にして160-200キロほど走れるとしており、しかし電力を使いきったとしてもタービンを使用したレンジエクステンダーを使用して発電できる、とのこと。
モーターは4基で、1基あたりの出力は295馬力(合計1180馬力)。
なおEVスーパーカーの登場が(マクラーレン含む)何件か予定されているものの、場合によっては「サーキットに行くまでに」バッテリーを使い切ってしまう場合もあると思われ、となるとサーキットにも「充電設備」が必要ということに。
ただ、ここで懸念となるのは急速充電器においては「いくつか」規格があり、今後もその規格が増えそうなことを考えると、サーキットがそれらすべての規格に対応した充電器を用意できるわけではなく、ここでまた別の問題が生じそうですね。
なお、このアリエルの「新型ハイパーEV」はアトム同様にカーボン製のバスタブシャシーとアルミ製サブフレームを持ち、重量は1600キロ、と言われます。
現行のアトムでは重量わずか612キロなので、この「+1000キロ」はほぼバッテリー(とレンジエクステンダー)なのかもしれません。
加えて重量が612キロから1600キロになるとブレーキやサスペンションも容量をアップする必要がありますし、さらに車体も強化する必要があり(管制重量が大きくなる)、今回の場合は「EV化することで」得られるメリットはあまりないのかもしれず、ここはやはり「EVスポーツカーはまだ難しい」と感じさせるところ。
参考までに「アトムV8」は出力500馬力、重量550キロとなっており、0-100キロ加速2.3秒、最高時速は322キロ。
ガソリンエンジンでもこのパフォーマンスを実現できているのであれば、当面「ハイパーEV」は必要さそうですが、今回のEV発表については「イギリスのガソリンエンジン全廃に対する、アリエルの対応」のひとつなのかもしれませんね。
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