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弱り目に祟り目のスバル。今回は社員が「過労自殺」と報じられる。つい先日は工場の生産停止が報じられたばかり

2019/01/24

ただし悪いことばかりではない?

先日SUBARUは車両生産の一時停止を発表したばかりですが、今回は「社員の過労自殺」が報じられています。

今回これを報道したのは共同通信で、それによると「SUBARU群馬製作所勤務だった46歳の男性社員が2016年12月に自殺し、これが労災認定された、とのこと。
自殺については、上司からの厳しい叱責や、1ヶ月あたり105時間にもおよぶ残業(月あたり22時間労働だとすると一日4.8時間の残業)によってうつ病を発症したことが原因だというのがその内容。

群馬製作所は検査不正のあった工場

ちなみにこの「群馬製作所」は、完成者検査不正の問題が発覚した工場でもあり、「なんらかの」問題があると考えられるのかもしれません。
ただし、こういった不正や過酷な業務については、「上からのプレッシャー」によって生じることが大半だと考えられ、それだけ生産ノルマや、そのほかの目標に対する管理が「厳しかった」のだと思われます(不正に関しては、検査員がウソをつかなくてはならない状況に追い込まれていたのかもしれない)。

なお、スバルはぼくの調べたところ、リコールの数が多い自動車メーカー。
ただしリコールは自動車というPLリスクの高い製品を作る以上はどうしても発生するもので、しかしぼくが問題としたいのは「数」ではなく「質」。

国土交通省への届出内容を見るとわかりますが、リコールの原因となる問題を把握した原因や、最初に発覚してからリコールを届け出るまでの期間を見ると、スバル(マツダも)は「消費者から指摘されて」問題を把握することが多く、かつ「相当数の問題を指摘され」「かなり時間が経過してから」動くことが多いようです。

一方でトヨタ、ホンダは自社の検査によって問題を発見したり、サプライヤーからの報告で問題が発覚することが多く、つまりクルマを発売したあとでも自社での検査体制、サプライヤーの管理(報告の義務付け)がちゃんとできている、ということに。
よって、もちろん消費者に指摘される前にリコールを届け出ており、実際の問題発生も「ゼロ」であることが多いようです。

スバルはつい先日、操業停止も発表したばかり

なお、スバルは1月16日に、フォレスター、インプレッサ、XVに使用している電動パワーステアリング装置に不具合があるとして車両の生産と出荷を停止。※スバルからのプレスリリースはこちら

これは大きな問題ではあるものの、ぼくとしては「今までのスバルであればスルーされていたかもしれない」案件かもしれず、先の検査不正問題が発覚したからこそ、社内の監視体制を強めた結果かもしれない、と思ったり。

実際のところは不明ですが、ここでこういった事実を公表し、生産を停止するというのは相当に勇気の必要な決断であり、そして重要なのは「問題を未然に把握できた」こと。

ここに至るまでには、今回報道のあった自殺含め、尊い犠牲があったからなのだと思いますが、今回は直接影響のないレヴォーグ、レガシィ、BRZ、トヨタ86、WRXについても生産をいったん停止していて、こういった「勇気ある判断」ができるようになったということは、今後スバルは大きく改善に向かうんじゃないかとも考えていいのかもしれません。

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