| 実現できれば相当に楽しいクルマになりそうだ |
チューニングカンパニー、グルッペ5モータースポーツ(Gruppe5 Motorsport)がBMW2002をカスタムする計画を公開。
これは1968-1975年式の2002を対象にし、顧客が車両を持ち込むことを前提にカスタムを行うもので、レストアを含む大規模な改造となるようですね。
そのメニューとしては「完全分解」にはじまり、重量軽減と強度とのバランスを考えてスチールとカーボンファイバーとを組み合わせた補強を行い、結果的に「公道走行可能なモンスター」を作り出す、というもの。
現在受注受付中、生産は夏から開始
現時点では完成車はなく、よってそのプロジェクトを視覚化したCGのみの公開ですが、前後オーバーフェンダーは90年代風のちょっとレトロなデザイン(DTM風とも言える)。
⠀安全性についてはFIAの定める基準に沿った改造がなされる、とアナウンスされています。
なお、このプロジェクトの目玉はE60世代のM5に積まれていた「5リッターV10を使用すること」。
このエンジンはBMWが当時参戦していたF1の技術を応用したもので10連スロットルを持ち、その出力はノーマルで507馬力(あとにも先にも、V10エンジンを積むM5はこのE60しかない)。
グルッペ5モータースポーツでは、この5リッターV10を5.8リッターにまで拡大して出力を744馬力にまで向上させ、それでも不足があれば5.9リッター/803馬力バージョンも選択可能。
BMW 2002はもともと2リッター直4(100-170馬力)を搭載し、車体重量は999-1100キロ程度なので、これだけの出力を発生するV10エンジンを積むというのはかなりチャレンジングであり、文字通りの「モンスター」へと変身することになりそうですね。
なお、2リッター直4から5.8/5.9リッターV10へと換装するにもかかわらず車体重量は998キロに収まるとしており、発生するダウンフォースはなんと1088キロ。
これはマクラーレン・セナの800キロを超える数字ではありますが、この重量とパワーとのバランスを見るに、これくらいのダウンフォースが必要なのは明白です。
現時点でこの「モンスター2002」のコンバージョン費用は明かされておらず、しかし限定台数は300台(200台が744馬力、100台が803馬力バージョン)。
すでにグルッペ5モータースポーツはオーダーを受付開始しており、生産は今年の夏からはじめる、とのこと。
内装のCGを見るに非常に簡素ではあるものの現代風装備が与えられ、かつ「レーシングカーライク」でもありますね。
なおドイツでは2002の人気が高いようで、エブリタイマー・オートモビル(Everytimer Automobile)がBMW 1シリーズを「2002にしてしまう」カスタムを公開したことも。
VIA: Gruppe 5 Motorsport