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ポルシェチューナー「ゲンバラ」が独自設計のスーパーカー計画を発表。ミドシップ、800馬力の「過激で、高級な」エクストリーム仕様

2019/06/14

| ゲンバラは困難な道を乗り越えてここまで来た |

ポルシェを専門にチューン/カスタムを行ってきたゲンバラ

1972年にウーベ・ゲンバラ氏によって創業され、1981年に最初のコンプリートカー(ポルシェ911ベース)を発表。
同じくポルシェのチューナーそして自動車メーカーとしても知られるRUF(ルーフ)に勝るとも劣らないカスタムカーを世に送り出しています。

残念ながら2010年に破産宣告を行っていますが、現在はウーベ・ゲンバラ氏の意思を引き継いだ遺族が中心となって指揮をとり、「新生ゲンバラ」として活動中です。

ゲンバラはチューナー、そして同時に「自動車メーカー」でもある

なお、ゲンバラはRUF同様、チューニングカーも手がけるものの、1985年にはドイツ運輸省から正式に「自動車メーカー」としての認可を受けていて、つまりは自身の名を冠したクルマを製造し、登録できるということを意味します。

ただ、これまでゲンバラは数々のチューニングカーを製作してきたものの、実際に「オリジナルのクルマ」を作ったことはなく、しかし今回はじめてゲンバラ自身の設計による独自スーパーカーを発売すると公開。
「最初にコンプリートカーを登場させてから」38年経ったのち、ついに自身の名を冠したクルマを販売するということになりますね。

ちなみにRUFは「見た目はレトロな911」、しかし中身は自社設計のカーボンモノコックシャシーを持つ「ルーフCTR」を発売済み。
ゲンバラはこれに続く自社名義のクルマ(しかし外観はポルシェっぽくない)を発売、ということになりそうです。

ゲンバラ再生の道のりは平坦ではなかった

なお、創業者のウーベ・ゲンバラ氏は資金調達に困ってマフィアからお金を借りたと言われ、しかし返済ができずに南アフリカにて死体で発見されるという衝撃的なスキャンダルも報じられています。

それを乗り越えて2010年にゲンバラは再生に向かって歩みだすことになりますが、この際に1500万ユーロの資金提供を受け、今回さらに追加で2000万ユーロの融資を得ての「スーパーカープロジェクト」がスタートしたようですね。

現在ゲンバラはポルシェ911のほか、カイエン、パナメーラをベースにしたコンプリートカーのほか、マクラーレンMP4-12C、メルセデス・ベンツSLRマクラーレンのチューン/カスタムを展開中。

とくに「0-100キロ加速2.38秒」という驚異の加速力を持つゲンバラ911GTR 8XXが与えたインパクトは記憶にあたらしいところです。

新型ゲンバラ製スーパーカーには「ベースが存在しない」

そして今回の新型スーパーカーについては、これまでのゲンバラ製コンプリートカーのように「なんらかのベース車両」があるわけではなく、完全に独自の、そして「一からの」新設計。

ゲンバラによると「それは固有の設計を持ち、エンジン出力は800馬力を超える」。
加えて「妥協のない、過激で、しかし豪華なクルマを規定していい」と自信を見せています。

ただし今のところこの「ゲンバラ製スーパーカー」について詳細の情報はなく、一枚のスケッチが公開され、ミドシップレイアウトを持つということだけがアナウンス済み。

近々そのデザインは有力顧客に紹介され、最初のプロトタイプは2020年はじめに製造、そして納車は2022年からというスケジュールだそうですが、「すべての状況はコントロール下にある」といい、今回のスーパーカープロジェクトがうまくゆくことを切に願うばかりです。

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