| ただしこれでも「けっこう少ない」方だと考えている |
さて、アルピーヌが「A110」に対してリコール届け出。
しかも一度に「3つの異なる内容で」届け出るという、これまでに見たことがないような状況で、大まかに言うと「ボンネットラッチ」「ソレノイドバルブ」「マフラー」という3件の問題です。
ちなみにアルピーヌはルノーの「いちブランド」で、エンジンやトランスミッションこそルノー車と共有するものの、車体やサスペンション、ブレーキなどは専用設計となっていて、そういった事情を考えるとリコールが出るものやむなし、いやむしろこれだけ少ない不具合で(ブランニューモデルなのに)よくやっていると思ったり。
走行中にボンネットが開く可能性
まずは「ボンネットラッチ」ですが、こちらの対象となるのは平成30年2月1日~平成31年2月11日に製造された個体で、影響を受けるのは340台。
対策としては「ボンネットラッチ固定ボルトを規定トルクにて締め付ける」。
問題発見の動機は本国からの状況によるもので、日本国内での不具合発生、事故はともにゼロ(さすがに走行中にボンネットが開くと怖い)。
問題の内容としては下記のとおりです。
ボンネットラッチにおいて、ボルトの締め付け作業管理が不適切なため、固定ボルトの締 め付けトルクが不足しているものがある。そのため、走行振動等により当該ボルトが緩み、最悪の場合 、走行中にボンネットが開くおそれ がある。
国土交通省
2件目はエンジン破損の可能性
そして2件目は「エンジンオイル油圧調整用ソレノイドバルブ」。
内容としては下記のとおりですが、対応についてはエンジン制御プログラムを対策バージョンへと書き換え、ソレノイドバルブを最大油圧で固定し、それでも問題があればバルブを交換する、としています。
エンジンオイルの油圧を調整するソレノイドバルブの配置位置が不適切なため、エンジン内で発 生 した微細金属がノズル内部に入り、バルブを固着させることがある。そのため、油圧調整不良となり、油圧警告灯が点灯したり異音が発生し、最悪の場合 、エンジンが破損するおそれがある。
国土交通省
こちらも問題発見の動機は「本国メーカーから」、そして実際の問題発生そして事故はゼロ。
対象となるのは平成30年2月1日~令和元年7月1日までに製造された350台となっています。
マフラーの熱が配線を溶かす可能性
そして最後は「マフラー」。
取り回しの問題で周囲の配線を熱で焼いてしまう可能性があり、対策としては配線に耐熱材を取り付ける、としています。
内容としては下記の通り。
マフラーにおいて、排気音質を切り替える電動フラップ制御配線の防熱対策が不適切なため、マフラーの放射熱で当該配線が損傷することがある。 そのため、配線がショートしてヒューズが切れ、最悪の場合 、エンジンが始動できなくなるおそれがある。
国土交通省
こちらも本国からの情報によってリコールを行うこととなり、そして実際の問題や事故はゼロ。
対象となるのは平成30年2月1日~平成31年3月14日に製造された460台だと発表されています。
まったく(路上を走っているのを)見る機会がないアルピーヌA110ですが、少なくとも460台は売れている、ということにはちょっとびっくりですね。