| 半年以内に生産拠点を確定、2022年より一号車”P72”の生産を開始 |
さて、デ・トマソは2019年に「P72」を発表し復活ののろしを上げていますが、今回「生産拠点をアメリカに設ける」とアナウンス。
その理由として「アメリカの自動車産業に対する愛」を掲げており、このプロジェクトについて「ミッション・アメリカン・オートモーティブ・ルネッサンス」と命名。
公開された画像を見ても「古き良きアメリカ」を感じさせ、デ・トマソがこれから向かう方向を示唆しているとも言えそうです。
デ・トマソはもともとアメリカと縁が深い
なお、デ・トマソというと「イタリア」というイメージがあるものの、アメリカとも関連性が深い自動車メーカー。
設立自体は1959年にイタリアはモデナにて行っているものの、フォードとの共同開発によるマングスタ、そしてフォードのディーラーでも販売されたパンテーラといった車種が存在します。
とくにパンテーラについては、「スポーツカーを販売したかったフォード」と「アメリカ進出を行いたかったデ・トマソ」との思惑がうまく一致して進行したプロジェクトで、デ・トマソとしては「最大の販売台数を記録したクルマ」となったわけですね。
もちろんエンジンはフォード製を搭載しています。
新生デ・トマソも「ルック・アメリカ」
上述の通りデ・トマソは2019年にP72を発表していますが、これに積まれるのはフォードのエンジン。
つまりこのP72はパンテーラの足取りをなぞっているとも言え、「イタリアンデザインにアメリカのエンジン、販路はアメリカ」ということに。
デザインのインスパイア元こそは過去のデ・トマソ製レーシングカー「P70」ですが、P72には数々の最新テクノロジーが盛り込まれており、シャシーは「カーボンモノコック」を採用しています。
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現在のデ・トマソはもともとのデ・トマソとは直接の関係はない
なお、現在デ・トマソを展開するのは香港の会社”ITV=Ideal Team Ventures”。
ここはあのアポロ・インテンサ・エモツィオーネ(IE)をリリースした会社でもあり、アポロ(当時はグンペルト)買収に続いてデ・トマソの商標権を取得しています。
もともとのデ・トマソは、上述の通り1959年にイタリアにて創業していますが、その後経営不振に陥り、2004年5月には会社を解散。
その後はイタリアの実業家がデ・トマソの商標権を取得したものの、2019年にはITVへと商標権が渡ったようですね。
ちなみに現在のデ・トマソは、2004年まで存続したデ・トマソの従業員や生産拠点を引き継いでおらず、よって「名称は同じでもまったく別の会社」だと解釈する必要があります(流れとしてはブガッティとよく似ていると思う)。
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そして現在、デ・トマソはアメリカに生産拠点を設ける計画を進めているということになりますが、これは生産のみではなく開発やデザインも現地で行うとしており、今の段階では「候補地を選定中」。
デ・トマソによれば、半年以内には候補地を決定し、2022年からP72の生産を始めるとのことですが、このP72は「72台のみの限定生産で、価格は6000-7500万円程度」と言われ、しかしその価格にもかかわらず、予約状況は好調なのだそう。
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