| さらにBMWは中国での販売不振、バイク部門「モトラッド」の伸び悩みといった問題も抱えている |
この数年「好調」が報じられていただけにこの状況はBMWを相当に苦しめることになりそうだ
さて、BMWは現在「史上もっとも困難な状況にぶつかっている」と言われ、それは「世界中で150万台以上の車両に影響する統合ブレーキ システムのリコール」。
現時点ではその詳細は発表されておらず、よってどういった問題がどういったモデルに生じ、どういった対策が必要になるのはナゾのままですが、今後追って詳細が発表されるものと思われます。
そしてBMWは今回のリコールによって「10億ドル」つまり現在の為替レートにして「約1430億円」もの費用負担が発生すると述べ、これが投資家に大きな衝撃を与えているわけですね。
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好調が報じられたBMWが一転「中国での需要が弱く、2024年の予想利益率を30%引き下げる」と発表。ただしアナリストからは「それでも生ぬるい」との声も
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BMWはこれによって利益目標を引き下げ
この数字は財務ガイダンスの修正とともに発表されていますが、リコール対応費用は2024年第3四半期に発生するとも報告されており、よってリコールが間もなく始まると考えて良さそうです。
ちなみにこのブレーキ関連システムはコンチネンタルから供給を受けたものだとされますが、コンチネンタルが費用の一部を負担するのかどうかも明かされておらず、しかし文脈から判断するにリコール費用の多くをBMWが負担することになるとも思われるため、コンチネンタル側にはあまり責任がなく、製造を依頼したBMW側の設計に問題があったり、あるいはBMWの組立方法に問題があったのかもしれません。
なお、BMWはさらなる苦境に立たされており、それは「中国の需要が減退していること」。
すでに報じられている通り、中国での販売台数が減少していることで「予定していた利益」が得られなくなっているわけですが、今回の大規模リコール、そしてそれに関係する販売停止命令、さらにBMWモトラッドの不調(正確に言えば不調というよりはゼロ成長)とあわせて売上高が確実に減少するとも見られており、当初予想していた「わずかな利益の減少」から「大幅な利益の減少」へと転じることになりそうです。
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