>BMW(ビー・エム・ダブリュー)

BMWがどうやら本気で「電気的にボディカラーを自由に変更できる」Eインクを実用化するようだ。「直射日光が強ければ、車体色を黒から白へと変更し快適に過ごすことも可能になります」

BMWがどうやら本気で「電気的にボディカラーを自由に変更できる」Eインクを実用化するようだ。「直射日光が強ければ、車体色を黒から白へと変更し快適に過ごすことも可能になります」

Image:BMW

| さすがはBMW、ボクらが思いつかないような方向へとクルマを進化させるようだ |

こういったクルマが増えると街なかの風景も楽しいものとなりそうだ

さて、BMWは「ボディパネルやパーツ表面に電気を流し、その反応によって思うようにカラーやグラフィックを再現する」Eインクなる技術を取り入れていますが、どうやらこれは「コンセプトカー用の、視覚効果を高める一発芸」というわけではなく、BMWのエンジニアが市販車に実装しようと考えている技術でもあるようです。

ちなみにこの「Eインク」につき、いまのところBMW意外が研究しているという話を聞かないものの、BMWは2022年初頭に初めてこの興味深い”色が変わるインク”を発表し、それ以来改良を重ね、複雑な形状やパターンを複数の異なる色で仕上げ、車体を構成するパーツにつき(おそらくはタイヤ以外)すべてを即座に変更できるようになっています。

【動画】スゴいなコレ!BMWが「Eインク」を使用しボディカラーを変更したりボディパネルに情報を表示できるiX Flowを公開
【動画】スゴいなコレ!BMWが「Eインク」を使用しボディカラーを変更したりボディパネルに情報を表示できるiX Flowを公開

| ウワサには聞いていたが、まさか本当にやるとは思っていなかった | その可能性は無限だが、まだまだ実用化には時間がかかりそう BMWがラスベガスにて開催される家電見本市CESにて、「E INK」なる ...

続きを見る

BMWはこの「Eインク」を早ければ2027年に投入する可能性を検討している

そしてBMWのエンジニアはこの「Eインク」を実用化することを検討しており、(多くの人が市販車に採用されないだろうと考えていたものの)同社によれば「3~5年以内に実装可能」。

つまりは早ければ2027年にもこれを拝むことができるということになりますが、同社にてこの研究に携わるステラ・クラーク博士は以下のように語っています。

「私達のビジョンは、これを幅広い顧客ベースに届けることです。夢は、自動車工場で従来のスプレー塗装キャビンがなくなり、すべてのクルマにEインクが使用され、すべての顧客がすべての色を表現できるようになることです。実際のところ、最初はおそらく最も費用対効果の高いものではないでしょう。そのため、選択的な市場で開始し、うまくいけば拡大していくことが想像できるシナリオです。」

52609889990_45d07257b4_h
BMW

なお、この「電気的にボディやパーツのカラーを変える」ことについては、自己表現のための手段としての意味合いに加え、効率上の意味(効果)もあるもよう。

「これは電気で動いており、各小さなセグメントには2つの接点が必要で、その間に小さな電圧をかけて色を変えますが、電源を切っても色は(最後に設定した)そのままです。そしてクルマを起動し、車両全体の色を変えるのにそれほど多くのエネルギーは必要なく、使用するのは約20ワットのみで、これは、ドアに内蔵される電球1個またはLEDストリップ1本の消費電力ととほぼ同じです。そしてオーナーは、炎天下において、でクルマのカラーをブラックかホワイトに変えて(車内を)涼しく保つといった使い方もできるようになります。」

52609969808_2b1fbed8f6_k
BMW

もちろん、対処する必要がある安全上の懸念事項も存在し、たとえば「走行中、他のドライバーの気を散らすような、派手な色の点滅をクルマに許可することはできない」ためにカラーチェンジを停止時のみに許可する、また緊急車両と見間違うようなグラフィックを設定できないようにするなど。

そしてもちろん事故を起こした際には「どこでも修理できる」わけではなく、特定の設備を持つディーラーでないと対処できないであろうこと、そして費用がそれなりに高額になるであろうことも考えられますが、「それはオーナーが自尊心と承認欲求を満たすための代償」ということになりそうですね。

52609738189_98b72bc296_k
BMW

いずれにせよ、いつもぼくらの「想像の斜め上」を行くBMWだけに、ほかの自動車メーカーとは全く異なる方法にて自動車における新しい可能性を示してくれるものと期待しています。

BMWの巨大グリルは話題作りのための炎上商法だった!「発売されて、議論の対象にならないようであれば我々の負けです。議論によって新しい顧客を呼び込めるのです」
BMWの巨大グリルは話題作りのための炎上商法だった!「発売されて、論争の対象にならないようであれば我々の負けです。議論によって新しい顧客を呼び込めるのです」

| たしかにBMWのいうことは一理ある。知ってもらわなければなにもはじまらない | 炎上だろうがなんだろうが、知ってもらえれば残る人はちゃんと残る さて、BMWは「Mブランド2番めとなる専売モデル」と ...

続きを見る

あわせて読みたい、BMW関連投稿

BMW
BMWのデザイナー「キドニーグリルはこれからも進化、そして多様化するでしょう。M4の巨大グリル?採用したことに後悔などしていません。もちろんです」

| たしかに、BMWはキドニーグリルのおかげでアウディやメルセデス・ベンツに比較して各モデルごとの個性が際立っている | 実際に販売に結びついているところを見ると、BMWの言うとおり、それは「正しい行 ...

続きを見る

BMWのCEOとデザイナー「もはや巨大ディスプレイは時代遅れ。10年以内に消滅する。我々は2025年発売のノイエクラッセにてそれらに引導を渡すだろう」
BMWのCEOとデザイナー「もはや巨大ディスプレイは時代遅れ。10年以内に消滅する。我々は2025年発売のノイエクラッセにてそれらに引導を渡すだろう」

| たしかにヘッドアップディスプレイのほうがコストが安く、シンプルで居心地の良いインテリアを実現でき、消費者にとっても嬉しいだろう | 自動車メーカーは「クルマのスマホ化」を目指してきたが、クルマとス ...

続きを見る

BMWが「ボディやパーツの色を電気的に変更できる」iヴィジョン・ディーを発表!内外装は新世代へ、そして2025年発売の「ノイエクラッセ」からこれら技術を順次採用
BMWが「ボディやパーツの色を電気的に変更できる」iヴィジョン・ディーを発表!内外装は新世代へ、そして2025年発売の「ノイエクラッセ」からこれら技術を順次採用

| BMWはこれまでのiシリーズを見てもわかるとおり、強い「未来志向」を持つようだ | 今思えば、以前から先進的な操作系を取り入れるなど、常に新しいインターフェースを取り入れてきた さて、現在ラスベガ ...

続きを見る

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->BMW(ビー・エム・ダブリュー)
-, ,