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トヨタとヒョンデとの「提携」の可能性が報じられる。豊田章男会長がヒョンデCEOの招きに応じ韓国を訪問、3日間をヒョンデとともに過ごすとも。世界1位と3位のタッグ実現か

ヒョンデ

| 提携範囲は「水素」だと言われるが、実際のところは提携そのもの含めてナゾである |

ヒョンデ、トヨタ共通の悩みは「発売している水素電池自動車が売れない」「水素チャージインフラが普及しない」 |

さて、近年の自動車の開発には今までにないほどのコストが掛かるようになっており、その理由としては「電動化、あるいはほかの環境規制に対応するための技術の導入」「そしてますます強く求められるコネクテッド技術、そして安全性の向上に係る技術の導入」などが挙げられるかと思います。

これらは今までの自動車メーカーが培ってきた技術とは異なる分野であり、ここへ乗り出そうとなると時間やお金、つまりコストが掛かり、かつ実装までにも時間がかかるため、これは「ライバルに遅れを取る」ことに直結するわけですね。

よって多くの自動車メーカーが「かつてのライバルと手を取り合い」、コストや知識を分け合って他のライバルたちよりも優位に立とうとしているのが現在の状況ですが、直近でも「日産、ホンダ、三菱」「BMWとトヨタ」「ヒョンデとGM」などいくつかの大型提携が報じられています。

GMとヒョンデが提携を発表。昨日の敵は今日の友、国境を超えたパートナーシップ締結によって今後は広範に渡る自動車の共同開発、技術の模索を行うことに
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ヒョンデとトヨタが提携か

そして今回韓国のメディアが報じているのが「ヒョンデとトヨタとの提携の可能性」。

ヒョンデはGMとEV開発につき、そしてトヨタはBMWと水素技術の開発に関しての締結を行っているものの、両社はさらなる可能性を探っていると見え、報道では「豊田章男会長が、10月にヒョンデの鄭義宣会長の招待を受けてソウルへと飛ぶ」というウワサが報じられており、この招待そのものは今年はじめに提案がなされたものなのだそう。

豊田章男氏は10月24日にソウルに到着し、会談は翌日に予定されてとのことで、豊田章男氏は10月26日に帰国する可能性が高といった具体的な話も聞かれ、このスケジュールはヒョンデによって調整される(つまり豊田章男会長はヒョンデの各施設を見て回ることになる)とも言われます。

そこで気になるのが「この2社はどういった分野において提携を行うのか」ということですが、韓国経済日報は「水素が主なテーマになる」と報じており(たしかにトヨタとヒョンデはFCEVを発売する数少ない自動車メーカーである)、ヒョンデとトヨタは、燃料電池車の開発を加速し、「水素エコシステム」の構築に取り組むために協力する可能性があるとも言及。※FCEV普及の最大の壁は水素ステーション含むインフラ問題であるが、この燃料補給インフラの拡充に関する協議なのかもしれない

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ただし上述の通り、トヨタはすでにBMWとの協力体制を構築しており、トヨタとヒョンデが「水素」分野で協力するとなるとBMWを外すわけにもゆかず、もしかするとここへヒョンデを加えた「3社での提携」が実現する可能性も。

BMW
BMWとトヨタが正式に「水素社会実現に向けた」提携を正式発表。車両の開発にとどまらず水素関連技術の研究やインフラの普及など幅広い分野での取り組みを共同にて推進

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トヨタは需要が低迷しているにもかかわらず、現在でもFCEV「ミライ」を販売し続けており、一方でトヨタ自身もこのゼロエミッションセダンは「成功していない」こと、また燃料補給ネットワークの構築は「実現が難しい」ことを認めたのもまた事実。

ヒョンデはFCEVとして「ネッソ」を発売しており、こちら、お商業的なヒットに至らず、それでも第2世代が2025年半ばに発売されることが確認されています(さらに正式に発売がアナウンスされたN ヴィジョン74もまたFCEVになると見られる)。

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そしてトヨタは現在世界販売で1位、ヒョンデ(起亜とジェネシスを含む)が3位であることを考えると、トヨタとヒョンデとのコラボレーションは大きな意味を持つ可能性があり、続報を待ちたいところでもありますね。

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