
Image:Astonmartin
| 「ヴォランテ」はアストンマーティンがオープンモデルに使用する同社ならではの呼称である |
「ヴォランテ」はエレガンス、力強さ、美しさの体現者でもある
アストンマーティンが初めて「ヴォランテ(Volante)」の名称を用いたのは、いまからちょうど60年前。
伝説的なDB5と後継のDB6の間に位置した「ショート・シャシー・ヴォランテ」こそ、その始まりです。
以降「ヴォランテ」は、アストンマーティンのコンバーチブルモデルを象徴する呼称として受け継がれているわけですね。※もともとは「空」を意味するイタリア語である
そして今回、同社はこの節目を祝う特別仕様車として「60th Anniversary of Volante Edition」を最新のDB12とフラッグシップのヴァンキッシュに設定すると発表し、その仕様についても公開しています。
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モダンとクラシックが融合した特別仕様
これら「ヴォランテ」記念モデルは、アストンマーティンのパーソナリゼーション部門、Q by Aston Martinによる専用仕立て。
ボディカラーは深みのあるペントランドグリーン、ルーフはウェストミンスターグリーンで統一されています。
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さらに最大の特徴は、”通常ではほとんどの場合で選べない”ブロンズ調のアノダイズド仕上げが施されたグリルだと説明されており、これによってクラシックで格調高い雰囲気を演出しています(ヴォランテによく似合っている)。
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加えてサイドストレーキにも同色仕上げが採用され、DB12は一体型、ヴァンキッシュは分割型。
いずれもアルミブロックから削り出したパーツが用いられ、フェンダーベントからの空気排出を強調する役割を果たす、とのこと。※フェンダーにはQ専用のエナメルバッジも装着され、特別感を際立たせている
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両モデルとも装着されるホイールは21インチ、しかしDB12はメッシュ状の5スポーク、ヴァンキッシュはチューニングフォークデザイン。
どちらもサテンブロンズ×ダイヤモンドカット仕上げによる精緻なルックスとなっています。
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グランドツアラーにふさわしいインテリア
「60th アニバーサリー・オブ・ヴォランテ・エディション」のインテリアに目を移すと、いずれもトライ(3)カラーの特別レザーを採用。
- ヘッドレストやドアアームレストにはセンテナリータン
- シート中央部とボルスターにはアイボリー
- 全体を落ち着いたグレーブラウンで仕上げ
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ヘッドレストには「60」の数字がエンボス加工され、これらのクルマが記念モデルであることを強く主張。
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そのほかダッシュボードにはオープンポア・ダークウォルナットを採用し、さらにはスタートボタン、シフトトグル、各種ダイヤル類まで外装同様のブロンズ調で統一され、温かみのある仕上げ、金属ならではの質感がウッドパネルと絶妙にマッチしています。
パワートレインと限定台数、納車予定
60th アニバーサリー・オブ・ヴォランテ・エディションはいずれも通常仕様と同じ強力なパワートレインを搭載していますが、最大の魅力は台数限定という点。
アストンマーティンは各モデル60台のみを生産予定で、販売開始と納車は2025年末に予定されています。
- ヴァンキッシュ・ヴォランテ
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まとめ
アストンマーティンの伝統と現代的ラグジュアリーを融合させた「ヴォランテ60周年記念エディション」。
一見すると目立たないようにも思えるものの、その「絞られた限定台数」も相まって、「地味にその価値を上げてゆく」モデルなのかもしれません。
エレガントなグリーンとブロンズの組み合わせが往年のブリティッシュグランドツアラーを彷彿とさせつつ、最新モデルの洗練を兼ね備え、60年前に生まれた“ヴォランテ”の名は、いまなおアストンマーティンの象徴として輝き続けています。
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