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ザガート×カプリコーン、新型ハイパーカーを発表へ。ガルウイング採用のアナログマシン、19台限定で2026年から生産開始

ザガート×カプリコーン、新型ハイパーカーを発表へ。ガルウイング採用のアナログマシン、19台限定で2026年から生産開始

Image:Zagato(Instagram)

| ザガートが新ハイパーカーを発表予定 | 

「アナログ」なハイパーカーには一定の需要があり、コーチビルダーにとっては大きな市場に

ピニンファリーナやベルトーネと並ぶイタリアの名門カロッツェリア「ザガート(Zagato)」。
アストンマーティンやアルファロメオをはじめ、数々の名車を手掛けてきた同社が、今回カプリコーングループ(Capricorn Group)との共同にて新たなハイパーカーを開発すると発表することに。

このハイパーカーは世界限定にて19台のみが生産され、デビューは10月10日、ベルギーのズート・グランプリ(Zoute Grand Prix)で行われる予定です。

デザインの特徴:ガルウイングと低いノーズ

公開されたティーザー画像は暗闇に包まれているものの、いくつかの特徴が確認できます。

  • 低く構えたノーズと中央の大型エアベント
  • フェンダー上のシャープな造形とサイドミラー(カメラではなく物理ミラーを採用)
  • ガルウイングドアによる大胆なエントランス

車体構造については明らかになっていませんが、デザインから判断するとミドシップレイアウトを採用する可能性が高そうです。

「アナログ」にこだわったドライバーズカー

カプリコーングループは、このハイパーカーを「アナログなコンフィギュレーション(構成)」と表現しており、ドライバーエンゲージメントを最優先に設計されているとのこと。

同社CEO、ロベルト・ヴィルド氏は次のように語ります。

「このクルマは単なる記録狙いやトレンド追従ではありません。ドイツのエンジニアリング、イタリアのデザイン、そして“真のドライバーズカー”とは何かという信念を融合させたものです。」

カプリコーングループとは?

カプリコーングループは自動車業界ではあまり馴染みがないかもしれませんが、同社は軽量素材メーカーとして航空宇宙・医療・自動車分野に部品を供給しています。

  • F1エンジンブロックやカーボンモノコック(ポルシェ919耐久レーサー)を製造
  • デ・トマソやアポロとの関係も深い
  • 2014年にはニュルブルクリンクを買収

つまり「表舞台に出ないものの、ハイパフォーマンス業界の裏方として確かな存在感を持つ企業」というわけですね。

ザガートの最近の活動

一方のザガートも近年積極的に活動しており、以下のようなユニークなプロジェクトを次々と手掛けています。

  • アルファロメオ8Cコンペティツィオーネのワンオフモデル
  • 元アルピナのボヴェンジーペン兄弟と共同開発したBMWベースのスポーツクーペ
  • スワップ可能な2種類のリアセクションを備えた「AGTZ Twin Tail」

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まとめ:19台限定の「アナログ」ハイパーカーに注目

詳細なスペックや価格はまだ明かされていませんが、今回の新型ハイパーカーはザガートの美学とドイツの精密技術が融合した注目作となりそうです。

現在自動車業界は過渡期にあり、量産自動車メーカーは「電動化」を行わなければユーロ7はじめとする各種規制に対応できず、しかしその一方で小規模メーカーは多くの国や地域において規制を免除されるケースがほとんどで、よって「電動化によって(量産車メーカーの製品から)失われた魂」を補完するのが小規模自動車メーカーやコーチビルダーなのかもしれません。

そう考えるならば、現代は小規模自動車メーカーやコーチビルダーにとって「追い風が吹く」時代であるとも考えられ、これからも多くの新興ハイパーカーメーカーが名乗りを上げる可能性もありそうですね。

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参照:Zagato(Instagram)

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