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まさかのホンダ(中国)公式。CR-Xデルソルの現代版が「インテグラ」をベースに作られる。しかもMT搭載というおまけ付きの魔改造

まさかのホンダ(中国)公式。CR-Xデルソルの現代版が「インテグラ」をベースに作られる。しかもMT搭載というおまけ付き

| ホンダが公式にてインテグラを魔改造。「現代版CR-Xデルソル」、タルガトップ×6速MTの夢のコンセプトが衝撃デビュー |

ホンダの「嬉しすぎる」サプライズ

ホンダの次世代クーペといえば、先日発表された新型プレリュードが注目を集めていますが、中国にて開催された広州モーターショーにて、もう一つの「サプライズ」が自動車ファンの心を鷲掴みにしているとして話題に。

今回 広汽ホンダ(GAC Honda)が発表したのは、現地市場向けインテグラ(シビックベース)を大胆に改造した「インテグラ・タルガ・コンセプト」。

このコンセプトは2ドア化、脱着可能なタルガトップ、そして6速マニュアルギアボックスというエンスージアスト垂涎の要素を全て盛り込み、1990年代の名車「CR-X del Sol(デルソル)」の魂を現代に蘇らせた一台です。

そしてこの驚きのクルマは、ホンダが「走りの楽しさ」を未来にも継承しようとする強いメッセージであり、市販化の可能性は低いものの、ぼくらに「もしこれが現実になったら」という夢と期待を抱かせる新しい希望を与えてくれます。

シビックベースのインテグラが大変身

広汽ホンダ(GAC Honda)はホンダと広州汽車との合弁会社ですが、SUVとセダンが大人気、反面スポーツカーやクーペの人気がほとんどない中国においてこういったコンセプトカーが制作されるのは極めて異例。※しかも中国ではMT人気がほぼ皆無である

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そしてこのコンセプトカーは、単なるデザインスタディではなく、以下のような劇的な変更が加えられています。

  1. ボディ形状の変更: 4ドアハッチバック(またはセダン)から2ドアクーペ
  2. ルーフの変更: 取り外し可能なタルガトップを採用し開放感を提供
  3. トランスミッション: 6速マニュアルギアボックスを搭載

このシルエット、特にリアセクションホンダのクラシックモデル「CR-X デルソル」を強く彷彿とさせるものであり、世界中のメディアで「デルソル復活」として話題となっているわけですね。

コンセプトの特徴とCR-X del Solとの共通点

タルガ・コンセプトの構造的特徴

インテグラ・タルガ・コンセプトは、ベース車の面影を残しつつも、車体中央部が大幅に作り替えられています。

  • ドア: リアドアを廃止し、フロントドアを延長。さらにフレームレス(サッシュレス)
  • Bピラー: 後方に移動するとともにキャビン後半を保護するために大幅に強化され、タルガ構造を支える強固な繭(コクーン)のような役割を果たす
  • リアセクション: 後部クォーターウィンドウとガラスハッチはほぼそのまま残され、流れるようなタルガのシルエットを形成
  • 内装: 標準の5人乗りレイアウトから2+2のシート配列に変更
  • デザイン要素: ボディと同色のホワイトのマルチスポークアルミホイール、インテグラ アニバーサリーモデルにも見られたレッドのミラーキャップが(ある意味ではタイプRを連想させる)スポーティなアクセントとなっている
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Image:Honda

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マニュアルトランスミッションとエンジン構成

このコンセプトは、ドライビング・プレジャーを追求するファンにとって最も重要な装備を持っているのも見逃せない点。

  • トランスミッション: センターコンソールには6速マニュアルギアボックスのシフトレバーが確認できる
  • エンジン(推定): マニュアル仕様の組み合わせから、ハイブリッドではなく、市販インテグラに設定されている1.5リッター VTECターボエンジンが搭載されている可能性が極めて高い
    • 排気量: 1.5リッター
    • エンジンタイプ: ターボチャージャー付きVTEC
    • 最高出力: 約180 PS (134 kW / 182 PS)
    • トランスミッション: 6速マニュアル
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Image:Honda

90年代CR-X del Solの魂

このコンセプトは、ホンダがかつて世に送り出した「お手頃で楽しいオープンカー」の精神を現代に呼び起こします。

項目インテグラ・タルガ・コンセプトCR-X del Sol (1990年代)共通点
ルーフ着脱可能なタルガトップ着脱可能なタルガトップ※グレードによっては電動開閉オープントップの楽しさ
ボディ形状2ドアクーペ(タルガ)2ドアクーペ(タルガ)小型スポーツカーのシルエット
トランスミッション6速マニュアル5速マニュアル(ATも存在)マニュアル設定による操る楽しさ

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結論:市販化は困難でも、熱狂は本物

このインテグラ・タルガ・コンセプトは、広州モーターショーのための「ショウピース」として制作された可能性が高く、中国市場ではクーペやコンバーチブルのニッチが非常に狭いため、市販化は極めて難しいというのが「残念な現実」(GACホンダからは直接の発表はなく、公式SNSでも紹介されていない)。

しかしこのコンセプトカーは、ホンダが「本命」である新型プレリュードを出しつつも、「軽量でコンパクト、そしてマニュアルで操る楽しさ」という、ホンダの歴史的なスポーツカーのDNAを忘れていないといったエンスージアストへの強力なメッセージを発信する存在にほかならず、それは上述のように「単に屋根を切っただけ」のお手軽カスタムといったクルマとは異なるから(かなりの改造コストが掛かっている)。

結果として、多くのホンダファンが「もし、この車がCR-X デルソルの正式な後継として発売されたなら…」という夢を抱かざるを得ない一台となっており、このコンセプトは、「手頃な価格で純粋な走りが楽しめるスポーツカー」が求められ続けているという市場の潜在的なニーズをホンダ自身が認識しているという、新しい発見を与えてくれます。

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参照:Tycho de Feijter(X), hondaprojason(Instagram)

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