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フォードとヒョンデが「ギガキャストを導入し、テスラの生産方法に倣う」。OTAといいギガキャストといい、ハード / ソフトともにテスラが作り上げた「新標準」は少なくない

2023/10/18

テスラ

| なお、テスラはギガキャストを導入した最初の自動車メーカーである |

他社もギガキャストの導入に向けて動いているが、テスラとは車種構成が全く異なり、テスラほどのコスト削減は見込めない可能性も

さて、フォードとヒョンデが「テスラのギガキャストに倣い、より低コストでアルミ製パーツを鋳造する手法を導入しようとしている」との報道。

なお、テスラのギガキャストはイタリアのイドラ社が製造しているもので、今回同社はイベントを開催し、そこでフォード向けの「ギガプレス6,100」、そしてそれよりも大きな「9,000」と呼ばれる別のプレス機を紹介したとのこと。

そしてこの「9,000」はおそらくヒョンデ向けだとされ、そのサイズは一軒家ほどもあるといい、ギガプレスを通り越して「ハイパープレス」という表現も用いられたようですね。

テスラは今後も優位性を維持できるのか?

現在テスラはEV価格競争の先陣を切っており、それを実現したのが「ギガプレス」。

これによって数十個の部品を一つにまとめることに成功し、結果的に大きくコストの削減を達成ししていると言われます。

実際のところトヨタのエンジニアが(もっともテスラの中でも先進的とされる)モデルYを分解して「芸術作品のようだ」とコメントしたことも記憶に新しく、実際のところトヨタもギガキャストを導入すると表明し、その試作品も公開されたばかりですね。

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そしてここへフォードとヒョンデも続くということになりますが、フォードは先日「EVを販売するごとに巨額の赤字を計上している」と言われるので、なんとしてもその製造コストを改善したいと考えていることは間違いなく、そしてヒョンデはこのハイパーキャストを用いて電気自動車を製造する専用の工場を建設する予定であるとも報じられています。

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そうなると気がかりなのが「テスラはその競争力を維持できるのか」。

他社がテスラと同様の手法を採用した際に「テスラはさらにリードを広げ、逃げ切れるだけの」アドバンテージをキープできるのかどうかが気になるところで、テスラがいかに生産方法を最適化したとしても「それには限界がある」のかも。

よってテスラが今後も他社に対して優位性を持ち続けるには「生産効率以外でのブレイクスルー」が求められることになりそうです(つまりはバッテリー方面での革新が必要となる)。

今後、ギガプレスは「業界標準」に

なお、フォードとヒョンデ以外にも「名が明かされていない」プレミアムカーメーカーも2台のハイパーキャスト「9,000」をイドラに発注する予定だとされ、かつイドラ以外でも中国にはいくつかギガキャストを製造できる会社があるもよう(Zeekrは中国の会社からギガキャストを購入するようだ)。

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ちなみにイドラはテスラに対しすでに14台ものギガプレスマシンを納品しており(サイバートラック用の2台の”9,000”を含む)、今後さらなる発注が行われる可能性もあるようですね(50万台を生産するにあたり6台のギガプレスが必要になるようだ)。

Toyota (2)

参考までに、テスラはギガキャストを導入した最初の自動車メーカーで、テスラは製造方法だけではなくOTA(無線アップデート)など様々なハード・ソフト両方にて「新世代の業界標準」を作り出しており、ギガキャストはその最新の例ということに。

テスラによると「ギガキャストの導入によって、通常の製造方法に比較して40%ものコスト削減が可能になる」そうですが、これは4車種しか持たないテスラだからこそ可能となる手法であり、多品種展開を行うフォードやヒョンデ、トヨタではどこまでコストを削減できるかは不明です(おそらく、既存の生産方法とギガキャストを組み合わせ、最大限のコスト削減を行うものと思われる)。

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参照:Reuters

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