| 香港にはとんでもないクルマを所有するオーナーが多いらしい |
さて、今回は香港を走るクルマを紹介してみたいと思います。
やはり香港はスポーツカーやスーパーカーが多く、根っからのクルマ好きが多いんだろうなあ、と感じさせられます。
実際にフェラーリが「もっとも手間とお金をかけた」ワンオフモデル、P80/Cも香港のオーナーによるオーダーでしたね。
そのほか、ランボルギーニ博物館が本国イタリア以外で唯一(ポップアップ形式ですが)展開したのもやはり香港。
クルマの嗜好には「英国領」だった頃の名残も
そして香港は旧英国領なので、あちこちにイギリス文化の名残があるのもひとつの特徴。
よってクルマも英国車、たとえばミニやレンジローバー、アストンマーティン、ベントレーといったあたりが比較的多く見られます。
ただしスポーツカーの最大勢力は「ポルシェ」。
とにかくポルシェだらけという印象があり、とくに911は相当数が走っています。
993世代あたりまではオープンモデル(カブリオレ)が多かったように記憶していますが、996以降はクーペが圧倒的に多い模様。
なお、こんな感じで街中に無造作に駐車されているものの、周囲は大変な人混みで、前後左右を多くの人が通り過ぎていて、「通行人のバッグでボディが傷つかないか」とちょっと心配に。
こちらはマット仕上げの987ケイマン。
ボクスターよりもケイマンのほうがかなり多いようですが、911でクーペが選ばれるのと同様、「セキュリティの問題」なのかもしれません。
そしてやはり多いのがアストンマーティン。
こちらもアストンマーティン。
一方でマセラティは少数派。
SUVで多いのはレンジローバー、そしてカイエンとマカンといったところで、レヴァンテはあまり見ないように思います。
香港ではメルセデス・ベンツが非常に好まれるということもあり、AMG GTの姿も。
やはり英国つながりでベントレーも多数。
夜になるとやたら数が増えるのもベントレーの一つの傾向。
なお、ホットハッチも多数走っていて、ゴルフは中でも大人気。
ホットハッチに乗る人は「カスタムを好む」性質があり、このゴルフもグレーに(この世代のゴルフにはこのボディカラーはなかったと思うので、ペイントかラッピング)ブラックのアクセント。
ブラック部分はルーフ、ドアハンドル、ホイール、ドアミラー、ウォッシャーノズル、リアスポイラーなど。
こちらは香港に多い「ステッカーチューン」。
なぜか「WRC」のステッカーが昔から多く、これは中国本土とも共通する傾向です。
割と多いレンジローバー・イヴォーク。
ナンバーは「JOANNNA」、ドライバーは女性。
自分の名前をナンバーに選ぶ人も多く、「ジョアンナさん」がそのオーナーなのかもしれません。
香港では昨年か一昨年あたりまでエレクトリックカーに対する優遇税制が導入されており、その関係でテスラやBMW i3の姿も。
とくにテスラ・モデルSはメルセデス・ベンツSクラス、BMW 7シリーズ、ポルシェ・パナメーラを完全に駆逐してしまったようです。
それでも残ったのはマイバッハ、ベントレー、ロールスロイスのサルーンなので、「テスラ・モデルSが持たない高級感とステータス」を持つクルマは存在意義があるのかも。
そう考えると、ベントレー・ベンテイガ、ランボルギーニ・ウルスといった超高価格帯のSUVは存在価値があり、BMWが「X7」、メルセデス・ベンツが「GLSマイバッハ」でラグジュアリーSUVへと参入するのはそこを狙ってのことなのかもしれませんね(いずれやってくるエレクトリック時代について、ひとつのモデルケースが香港であるように思う。各自動車メーカーはそれに備えているのかも)。