ランチアが新型コンセプトカーの最新ティーザー画像と概要を公開！「イタリアの居心地のいい家を再現する」←どうやらストラトスの復活ではなさそうだ・・・

｜　たしかに「ストラトス」はランチアの2028年までの計画に入っておらず、もともと復活が期待できるわけではなかったが　｜

インテリアの中央には「コーヒーテーブル」も

さて、ランチアは少し前にエンブレムの変更と新しいデザイン言語「Pu+Ra」の導入を行うと発表しており、さらにはそれを体現するコンセプトカーを4月15日に開催されるイベント「Emozione Pu+Ra」にてお披露目するというアナウンスを行っています。

そしてランチアはこれまでにもいくつかのティーザー画像を公開していますが、今回新たに2枚の画像を追加しており、これを見るに、このコンセプトカーが採用する円形ルーフ、ラップアラウンドグリーンハウス、円形をモチーフにしたインテリアが明らかになっています。

新型コンセプトカーは「今後10年間のブランドマニフェスト」

このコンセプトカーにつき、ランチアのCEOであるルカ・ナポリターノ氏は「今後10年間のブランドマニフェストであり、2022年11月に公開したランチアPu+Ra Zeroスカルプチャーを進化させたものである」と説明していますが、さらにこのコンセプトカーに採用されるパワートレインが「100%エレクトリック」であることに言及しており、ランチアの向かう方向性を改めて示すことに。

なお、最初に公開されたティーザー画像ではリアエンドの一部が公開され、ストラトスを彷彿とさせる黒いスポイラー風のパネルの下に丸いLEDテールライトが配置されており、この際にランチアは「（新型コンセプトカーの持つ）リアガラスの水平ラインは、70年代のベータHPEが持つ、ベネチアンブラインドにインスパイアされた構造」に倣ったものだコメントしています。

さらに2枚目のティーザー画像につき、ランチアは「パノラマビューを実現する」円形ルーフに焦点を当てており、この画像からはサイドウィンドウとリアウィンドシールドとがシームレスにつながった”ラップアラウンド”グリーンハウスを垣間見ることも可能です。

加えてリアフェンダーのボリューミーなカーブからは、このコンセプトカーが2ドアボディを持つであろうことが推測できますね。

そして3枚目のティーザー画像ではコンセプトカーのインテリアにスポットを当てており、ランチアとパートナーシップ契約を結んだイタリアの高級家具メーカー、カッシーナ（Cassina）とのコラボレーションによるイエローのシートが明らかに。

加えてスリムなセンタートンネルには、スタート/ストップとオートマチックギアボックスの物理ボタン、そして円形のエレメント（四角と直線で構成されたセンタートンネルとは対象的である）が確認できますが、ランチアはこれを「コーヒーテーブル」と表現しており、インテリアにおいては「居心地のいい部屋」を実現しようとしているようですね（外観はストラトスを連想させるが、インテリアはストラトスとはコンセプトそのものからして全く異なる）。

実際のところルカ・ナポリターノCEOは、ランチアの新しいインテリアの価値として、「イタリアの品質、折衷主義、家庭の感覚、リデザインの伝統」を挙げており、ランチアのデザイナーは持続可能性、ラグジュアリー、テクノロジーを念頭に置きながら「イタリアの家の居心地の良い雰囲気」の再現を試みることになるだろうとコメント。

そして将来の生産車についてもいくつかの情報を提供しており、まず「インテリアにおいて、人が触れることができる表面の50％は、エコ・サステイナブルな素材を用いて生産される」こと。

その中でもこの「パンノランチア」と呼ばれる（すべてが天然繊維でできている）素材は鮮やかな黄色のベルベット調の手触りを持ち、生産プロセスにおいても排出ガスレベルが非常に低く抑えられているのだそう。

そのほか、フロントにはY字型のイルミネーション「カリーチェ」を採用することについても言及していますが、これらの特徴は2024年にデビューする次世代スーパーミニ「イプシロン」、2026年のクロスオーバー「アウレリア」、2028年のハッチバック「デルタ」にも共通して取り入れられることになりそうで、しかしストラトスとは相容れない部分もあり、よってストラトスの復活は期待できないのかもしれません。

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参照：Lancia