| この条件を満たす人は「一握り」だが、その一握りの人々にとっては大変魅力的なオファーだと思われる |
そしてその条件はあまりにハードルが高かった
さて、スバルのカナダ法人が「新車購入1台あたり、10,000カナダドル(日本円で約90万円)の割引を実施する」と発表。
現在は「チップ不足」が報じられており、新車が足りない状況のはずなのにこれいかに?と不思議に思っていたところ、この割引に関しては非常に高いハードルがあって、それは「購入した新車を必ずラリーカーにコンバートすること」。
さらにはレースに参戦するためのライセンスも必要
今回の割引制度の適用を受けようとするならば、まず購入者はカナダ・ラリー・チャンピオンシップ(CRC)に参戦するためのライセンスを保有している必要があり、そしてカナダ国内の正規スバルディーラーにて2020年モデルの新車を購入しなくてはなりません。
そして車両の購入後にはカナダ・ラリー・チャンピオンシップの求める要件に従い車両を改造することになりますが、エンジンにおいてはエアインレットの制限やブーストを制限するためのポップオフバルブを装着せねばならず、そのほかにもブレーキ、サスペンション、トランスミッション、クーリングシステムなどもこの規定に従いチューニングを行う必要が出てきます。
割引適用のハードルはあまりに高かった
さらには安全性確保のためにロールケージやセーフティハーネスの装着、消化器や競技用シートの導入も義務付けられることになり、要は「完全なるラリー用のレーシングカー」へとコンバートすることが義務付けられ、これを行うともう公道走行用に戻すことは非常に困難だと思われます。
そしてこれらの条件を満たしたことを申請してはじめて「90日以内に」キャッシュバックを受けることができるようになりますが、これらの改装費用がゆうにキャッシュバックの金額(90万円)を超えることは想像に難くなく、よって割引を狙うためだけの購入そして条件を満たすための改造は全く無意味ということになりますね。
ただしもちろん「実際にラリー競技に参加する」人々にとっては「待ってました」的なキャンペーンだと思われ、この恩恵を受ける人も少なくはないのかもしれません。
ちなみにこの割引制度は2021年4月からすでに実施されているといい、2022年3月31日まで継続される見込みなのだそう。
しかしながら台数「無制限」にてこれを利用できるわけでもなく、1年に7台つまり合計14台のみに限定され、かつラリー用の改造を施すことで「保証が無効になる」という注意喚起も行っています。
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