| そういえばレクサスのスピンドルグリルは中国車にコピーされないな |
トヨタは中国において広州汽車(GAC)と合弁企業を展開していますが、その「GAC-Toyota」から新型SUV”Wildlander”を発表。
なんか見たことあるなという感じですが、それもそのはずで、このクルマはRAV4をベースにしたもの。
ちなみに現在中国においても「RAV4」が販売されているものの、これはモデルチェンジ前の先代が継続販売されています。
今回、RAV4のスタイリングを変更して発売する理由は不明ではありますが、もしかするとRAV4の「ワイルドな」ルックスがあまり好まれないのかもしれません。
というのも、中国では比較的スマートなデザインやシャープなデザイン、細いヘッドライトが好まれる傾向があり、そして中国での販売台数を考慮すると、「デザインを中国向けに変更して販売しても十分に元とれる(というかそのほうがトータルでの利益が大きくなる)」のかも。
なぜトヨタに「レクサスのスピンドルグリル」?
そしてこのトヨタ・ワイルドランダーについて特筆すべきは「フロントにスピンドルグリルを持つ」こと。
ただし上の1/4ほどが短く、レクサスの3/4といったところです。
なお、なぜワイルドランダーにスピンドルグリルを採用したのかは明かされておらず、レクサスがよく許可したな、という思いも。
もしくはレクサスが中国でのプレゼンスを高めたく、トヨタ車にスピンドルグリリを採用したのかもしれませんが、これもちょっと考えづらく、とにかくその理由は謎だらけ。
中国の自動車メーカーは御存知の通り「パクリ」が有名で、ポルシェ・マカンやレンジローバー・イヴォークはじめ、メルセデス・ベンツ、マツダ、ジープ、BMWなどがコピーされています。
ただ、レクサスのスピンドルグリルはこれまでにコピーされた例が報じられておらず、スピンドルグリルは中国では人気がないのか、と思ったり。
中国ではセダンが人気
以下は中国トヨタのラインナップですが、乗用車23モデルのうち、なんと13車種がセダン。
SUVは5車種、ミニバンは2車種、スポーツカーは1台のみで、日本とは随分構成が異なることがわかります。
中国ではセダン人気が高いと言われますが、それを如実に反映した結果だとも言えますね。
各自動車メーカーとも、中国では専用ブランドや専用モデルを投入
なお、中国では好みが独特なため、独自ブランドや独自車種を展開するケースも。
トヨタだと中国専用車として「C-HR」のピュアエレクトリックモデルとして「IZOA」を販売中です。
さらには「レビン」も中国専用として復活させていますが、これはガソリン車に加えハイブリッド、プラグインハイブリッドが投入済み。
そのほか、日産は中国専用ブランド「ヴェヌーシア」を展開中。
フォルクスワーゲンの中国ブランドは「SOL」。
中国の自動車メーカーと外国の自動車メーカーとの関係はこうなっている
中国では、基本的に現地で会社を作る場合、中国の会社に株式の半数をもたせる必要がありますが、これは現地企業の発言権を高めたり、技術移転を狙ったもの。
様々な批判はあるものの、これを守らないと外国の自動車メーカーは先に進めず、以下のような感じで提携済み。
なお、これについても「2社までとしか提携できない」というルールがあって、なにかと自由が効かないのが中国ということになりますね。
中国自動車メーカー「ビッグ5」 第一汽車(FAW)・・・フォルクスワーゲン、トヨタ、ダイハツ、マツダ、アウディと合弁を展開 上海汽車(SAIC)・・・フォルクスワーゲン、アウディ、GM、セアトと合弁を展開。ローバーブランドを保有 東風汽車(DFM)・・・日産、ホンダ、プジョー/シトロエン、キアと合弁を展開 長安汽車(CHANGAN)・・・フォード、スズキ、三菱と合弁を展開。イヴォークのパクリ車を製造するLANDWINDブランドを保有 奇瑞汽車(CHERY)・・・合弁はなく自社ブランドのみで企業活動を行う珍しいパターンビッグ5以外(一部) 北京汽車(BAIC)・・・メルセデス・ベンツ、ヒュンダイとの合弁を展開 広州汽車(GAC)・・・ホンダ、トヨタ、フィアット、三菱と合弁を展開 吉利汽車(GEELY)・・・ボルボ、ロータスを買収、新ブランドLynk&Co.を展開 長城汽車(GREATWALL)・・・BMW(MINI)と提携しアメリカに工場建設 比亜迪汽車(BYD)・・・メルセデス・ベンツとEV生産で合弁 華晨汽車(BRILLIANCE)・・・BMWと合弁 浙江衆泰控股集団(ZOTYE)・・・ポルシェ・マカンほかのパクリメーカー。フォードとEV生産で合弁設立 江淮汽車(JAC)・・・フォルクスワーゲンとEV生産で合弁 一汽轎車・・・マツダと合弁 |