| トヨタはとことんGRスープラのカスタムを布教する気だ |
トヨタがロサンゼルスにて開催されるチューニングカーの祭典、SEMAにて「5つの」異なるカスタムが施されたトヨタGRスープラを展示。
その内容は多岐にわたり、2編に分けてお届けしたいと思います。
いずれも「それぞれ別のチューナーとのパートナーシップにてカスタム」されていますが、SEMAにおいては、自動車メーカーが、自社のクルマのカスタム可能性を消費者に示すため、サードパーティーと組んでカスタムを行い、それを展示するのが「常」となっています。
まず、今回紹介するのは「トヨタGRスープラ 3000GTコンセプト(Toyota GR Supra 3000GT Concept)」と「トヨタGRスープラ・ハイパーブースト・エディション750HP(Toyota GR Supra HyberBoost Edition 750HP)」。
トヨタGRスープラ 3000GTコンセプト(Toyota GR Supra 3000GT Concept)
こちらはすでにTRDが予告を行っていたもので、TRDか1994年にリリースした、80スープラをベースにした「TRD 3000GT」へのオマージュ。
特徴的なボンネットのダクトも再現されていますね。
80スープラ用のTRD製ボンネットは、映画「ワイルド・スピード」に登場した、ブライアン(ポール・ウォーカー)がドライブするオレンジ色のスープラにも装着されていたことでも知られます。
なお、画像を見るとドミラー形状も変更され、BMW「M」モデルのような羽が見えますね。
GRスープラのドアミラーはBMWと同一で、そしてこれは「カバーだけ」を容易に交換できるので、かなり簡単に手を入れる事ができる部分だと思います。
ボディカラーは(TRD3000GTへのオマージュなのか)シルバーを身にまとい、ボディサイドにはチューナーのステッカー。
イエローのアクセントもなかなかに効いています。
フロントバンパーにフロントスプリッター、サイドステップ、リアディフューザー、リアウイング等が装着されていますが、エアロパーツの多くはカーボン製。
エアロパーツの一部はすでにTRDよりリリースされている製品と同一に見えるものの、もっとも大きな相違は「オーバーフェンダー」が装着されているところ。
当然ながらホイールも交換されてタイヤもファットに、そして車高もダウン(車高調整キット入り)。
なお、ブレーキはブレンボ製の大容量キットへとアップグレード(GRスープラは純正でもブレンボ製ブレーキを持っていますが)。
なお、日本だとチューニングカーには「ひたすら扁平率の低いタイヤ」を履かせる傾向にあるようで、しかしアメリカではドラッグレーサーのイメージが好まれるためか、意外や「分厚い」タイヤも好まれるようですね。
もちろんカスタムエキゾーストシステムも装着済み。
リアウイングはかなり巨大。
こちらは現在発売されているTRD製エアロパーツには含まれないものです。
トヨタGR スープラ3000GTコンセプトのインテリアはこうなっている
そしてこちらはトヨタGR スープラ3000GTコンセプトのインテリア。
エクステリアに比較すると比較的地味とも言える仕様ですが、「レーシングカー」をイメージしていると思われ、よって過剰な装飾を排除しているのかも。
シートはカーボンファイバー製シェルを持つBRIDE製(FIA認証)で、かなり着座位置を下げられていることがわかります。
荷室に変更は(ほぼ)無いようですが、パイオニア製のオーディオシステムが装着されている、とのこと。
トヨタGRスープラ・ハイパーブースト・エディション750HP(Toyota GR Supra HyberBoost Edition 750HP)
その名からして過激な、トヨタGRスープラ・ハイパーブースト・エディション750HP(Toyota GR Supra HyberBoost Edition 750HP)。
エンジンパワー増強を主目的とした一台であり、ノーマルの340馬力からじつに「倍以上」の出力(750馬力)を絞り出します。
こちらのカスタムパートナーはNASCAR解説者のルートリッジ・ウッド氏とそのチームだと紹介され、パワーアップの他には各種エアロパーツ、ブレンボ製ブレーキキット、KW製車高調整式サスペンション等が装備されている、とのこと。
ボディカラーは「セメントグレー」、そして可能な限り純正パーツが取り付けられているのと同じ方法を使用してエアロパーツを取り付けているそうです。
フロントだとバンパーのアンダー部にエアロパーツが装着されていますが、「尖った」形状ではなく、丸みを帯びたシェイプが特徴的。
前後にはオーバーフェンダーが装着され、サイドステップも入れ替えられていますが、サイドステップは「前後フェンダーの膨らみを強調するかのような」デザイン。
そしてフロントリップ同様、全体的に「丸さ」を強調したディティールを持つようですね。
リアウイングはTRDの”GRスープラ3000GTコンセプト”に似た形状で、しかしよりマウント部がシンプルであり、ウイング自体も薄く、しかしかなりの高さを持っています。
カーボン製ダックテールスポイラーも装着されているようですね。
さらにルーフは純正のスチールから「カーボンファイバー」へと交換されて軽量化が行われている、とのこと。
ホイールは前後20インチ、タイヤはフロント285、リア335という「超」ぶっといサイズ(コンチネンタル製エクストリーム・コンタクト)。
テールパイプはチタン製。
こちらはエンジンルーム。
カバーがシルバーにペイントされ、吸気はキノコ型エアクリーナー、そして吸気パイプはレッドにペイント。
ウエストゲート等の補機類も変更されているようです。
このクルマをトヨタが「公認」として出展しているということは、搭載されるエンジン「B58」にはそれだけのポテンシャルがある(そして耐久性も確保できる)と考えて良さそうですね。
VIA:Toyota