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| ■ シャオミ、初の電動SUV「YU7」を正式発表。価格は7月に公表予 |
シャオミYU7は見れば見るほどフェラーリ・プロサングエ似である
中国の大手テック企業Xiaomi(シャオミ)。
今回開催された創業15周年イベントで初の電動SUV「YU7」を正式にお披露目し、これは2024年に登場した電動セダン「SU7」に続く同社の自動車事業第2弾モデルとなります。
同じ場においてシャオミCEOの雷軍(Lei Jun)氏は、すでにSU7の累計納車台数が25万8,000台を超えたことを報告するとともに、YU7の価格は2025年7月の正式ローンチ時に発表される予定であることにも触れ、しかしウワサされていた19.9万元(約390万円)という価格については明確に否定しています。
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■ シャオミYU7のボディサイズと外装カラー:5m超の大型SUV
YU7はシャオミ独自のModena(モデナ)プラットフォームを採用した中〜大型サイズの電動SUVで、ボディ寸法は以下の通り。
- 全長:4,999 mm
- 全幅:1,996 mm
- 全高:1,608 mm
- ホイールベース:3,000 mm
- 車重:2,140〜2,460 kg(構成により異なる)
ボディカラーは9色にて展開され、コロンビア産エメラルドをモチーフにしたグリーンや、オレンジ・メタリックチタンなど個性的な色もラインナップ。
ホイールは19インチまたは20インチから選択可能です。
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■ シャオミYU7の内装は全席レザー&マッサージ機能付きの「快適仕様」
YU7のインテリアは高級感あふれる全面レザー張り。
注目の装備は以下の通りで、さらにドアには内折れ式の電動ハンドル+UWB対応スマートフォンキーも採用されています。
- ナッパレザー製「ゼログラビティシート」:123°までリクライニング、10点マッサージ機能付き
- 後席:135°の電動リクライニング+6.68インチのタッチパネル(空調・音楽・ナビ操作)
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■ 1.1mの3連ディスプレイ搭載!Snapdragon 8 Gen 3搭載で爆速起動
ダッシュボードには1.1m幅の「HyperVision(ハイパーヴィジョン)」3連Mini LEDディスプレイを装備していますが、これは108PPDの高解像度を誇り、運転情報・メディア・カメラ映像などを表示可能。
さらに、車載システムはSnapdragon 8 Gen 3(4nm)チップを搭載し、「起動時間:1.35秒」「OTAアップデート:最速15分」という驚異的なパフォーマンスを実現することに。
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■ パワートレイン構成は3種類|0-100km/h加速3.23秒の最上位モデルも
モデル名 | 駆動方式 | 出力(kW/Nm) | 0-100km/h加速 | 最高速度 |
---|---|---|---|---|
YU7 RWD | 後輪駆動 | 235kW / 528Nm | 5.88秒 | 240km/h |
YU7 Pro AWD | 四輪駆動 | 365kW / 690Nm | 4.27秒 | 240km/h |
YU7 Max AWD | 四輪駆動 | 508kW / 866Nm | 3.23秒 | 253km/h |
すべてのモデルがXiaomiの800Vシリコンカーバイド高電圧プラットフォームを採用し、5.2C高速充電に対応するほか最短15分で最大620km分の充電が可能だといい、インフォテイメントシステムや走行性能のみではなく、EV性能においてもトップクラスということがわかりますね。
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■ シャオミYU7のバッテリー構成と航続距離(CLTC)
モデル | バッテリー容量 | バッテリー種類 | 航続距離(CLTC) |
---|---|---|---|
YU7 RWD | 96.3 kWh | LFP(リン酸鉄) | 835 km |
YU7 Pro AWD | 96.3 kWh | LFP | 770 km |
YU7 Max AWD | 101.7 kWh | NCM(三元系) | 760 km |
■ 圧倒的な安全性:2200MPaのロールケージ+50超の衝突テスト
- 車体構造:2200MPaの高強度ロールケージ+20-in-1アルミダイキャスト製フレーム
- バッテリー:防弾コーティング付きケース
- 安全テスト:50種類以上のパッシブセーフティテスト実施
■ 自動運転性能:Lidar+Nvidia Drive AGX Thorを標準装備
- 全モデルにLidarセンサー+4Dミリ波レーダー+Nvidia Drive AGX Thor(700 TOPS)を搭載
- 独自のエンドツーエンド型自動運転ソフトウェアにより、Xiaomiの開発力を活かした性能を実現
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■ シャオミYU7の発表は一時延期も|死亡事故を受けた安全体制の見直し
当初は2025年4月の上海モーターショーで初公開される予定だったYU7ですが、Xiaomiの自動運転テスト車両による死亡事故を受けて発表は延期に。
その後、内部の安全プロトコルと広報戦略の見直しが行われ、5月の創業記念イベントでの発表に至ったという経緯があるものの、その甲斐あって今回自動車戦略の要として登場した「YU7」は、ラグジュアリー性・性能・安全性・テクノロジーすべてを詰め込んだ電動SUVとして満を持してのリリースとなっており、7月の価格発表を待ちながら、今後の納車・展開スケジュールにも注目が集まります。
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参照:Xiaomi