| アメリカでは本当にSUVとトラックしか売れていないようだ |
アメリカの統計サイト、「Good Car Bad Car」にて2018年10月のアメリカの「売れているクルマ」「売れていないクルマ」が公開。
同サイトではカテゴリ別など「詳細」の統計も公開していますが、今回は「売れていないクルマ」にスポットを当ててみたいと思います。※統計を取っているのは量販者メーカーで、パガーニやブガッティはもちろん、フェラーリやランボルギーニのようなエキゾチックカーはここに含まれない
なお、世界統一で同じ傾向にありますが、「セダンとスポーツカー」にとって、現代はなんとも”生きてゆきにくい”時代のようですね。
アメリカにおけるワースト15はこのメンバー
こちらが2018年10月のアメリカ市場における「残念だった」クルマたち。
下の方から見てゆくことにしましょう
ワースト15:アウディA7・・・1,959台
昨年に比較すると約半分という数字で、おそらくアメリカでは「モデルチェンジを迎えている」はず。
そうなると「かなり」危険な数字ということになりそうですね。
ちなみにアウディで最も販売台数の多いQ5は、同月で56,000台を販売しています。
ワースト14:ジャガーXF・・・1,944台
ジャガーのセダンではもっとも売れるべき「XF」も振るわない数字に。
こちらも昨年比50%にダウンしているそうで、セダン離れは深刻な課題だと言えそうですね。
ワースト13:ジャガーF-TYPE:1,925台
意外やセダンのXFよりも売れているジャガーFタイプ。
それでも昨年比-42%です。
ワースト12:メルセデス・ベンツSL:1,787台
あのSLもついに「売れていない」グループに。
次期SLについては「開発中」と言われたり、AMG GTと統合されるというウワサもあって、まだまだ「先が見えない」状況ですね。
ワースト11:メルセデス・ベンツSLC:1,692台
やはりこちらもメルセデス・ベンツのスポーツモデルですが、モデル末期ということもあって「かなり厳しい」状況。
おそらく後継モデルは「ナシ」となりそう。
ワースト10:レクサスLC:1,688台
スポーツカーの中ではまだ”新しい”部類のレクサスLCですが、なんとワースト10入り。
レクサスとしてはなんとかLCを売りたく、現在いくつかのスペシャルエディションを投入したり、様々なキャンペーンを展開中です。
ワースト9:アキュラRXL:1,566台
大胆にフェイスリフトされた効果もあって昨年比だと68.7%も販売が伸びたそうですが、それでもこの地位に甘んじており、いかに人気が出ても「セダンはこのレベル」なのかもしれません。
ワースト8:ジャガーXJ・・・1,365台
ジャガーのフラッグシップサルーンがなんとこのポジションに。
昨年比で39%マイナスで、このまま行くと来年はさらに減りそう。
ワースト7:フィアット500L・・・1,327台
SUV大好きなアメリカで、なぜか売れないSUVがフィアット500L。
リセールもかなり悪いと言われていますが、ぼくとしてはけっこう評価している一台でもあり、この結果にはちょっと不満です。
ワースト6:トヨタ・ミライ・・・1,263台
燃料電池車となりますが、水素がチャージできる設備がある地域でしか販売できず、かなり販売のハードルが高いクルマ。
そう考えると、むしろこの台数は「あっぱれ」かもしれません。
ワースト5:アウディTT・・・1,244台
アウディTTもついにワースト5に。
この販売台数を見るに、「次期TTはクーペがなくなってSUVに」という噂が出るのも仕方がないと言えそうです(アウディはこれを否定)。
ワースト4:スマート・フォーツー・・・1,054台
アメリカでこれだけ売れているというのは逆に驚きで、誰が買ってるんだろうな、という疑問もある結果。
もしかしたら個人ではなく官公庁や企業が導入しているのかもしれませんね。
https://intensive911.com/?p=165713
ワースト3:アウディA8・・・909台
こちらもモデルチェンジを迎えたばかりのはずですが、なんと売れたのはわずか909台。
ワースト2:KIA K900・・・227台
3位の909第から大きく減って227台。
K900はキアの高級車ですが、「スズキの高級車」「フォルクスワーゲンの高級車」同様、市場に受け入れられるのは難しかったのでしょうね。
ザ・ワースト:アルファロメオ4C・・・217台
いいクルマではあるものの、なぜ売れないのか全く謎。
同じミドシップスポーツであっても、おそらくアルピーヌはアメリカで大きな人気を博することになると想像していますが、「この差はどこから」という感じですね。
ざっとこんなところが「アメリカの不人気車」ですが、スポーツカーとセダンがズラリ。
SUVはセダンよりも積載性に優れ、しかしこれまでは「モッサリしている」という印象があったものの、今ではセダンより高い品格を備えたSUVも登場しています。
加えてスポーツカーよりもパワフルでスポーティーなルックスを持つSUVも多く、「SUVが全てを兼ね備えている」時代に突入していて、もはやセダンやスポーツカーを購入する理由というのは「ほぼ存在しない」ということなのかもしれませんね。
VIA:GoodCarBadCar