| パワートレインはガソリンエンジン、ハイブリッド、ピュアエレクトリックの可能性 |
その方向性がなかなか定まらなかったジャガーF-Typeですが、今回ジャガーはようやく次期F-Typeについてその概要を決めた模様。
英国Autocarによる報道では、次期ジャガーFタイプはミドシップレイアウトを採用し、ハイブリッドもしくはピュアエレクトリックモデルの追加もありうるとのことですが、「フロントエンジン継続」案が見送られた、ということになりますね。
なお、ユーティリティを重視して2+2になるという案もあったものの、これもまたボツになたということに。
そのデザインにはイアン・カラム氏も協力
そしてジャガーでデザイナーを務めていたイアン・カラム氏はすでに今年7月でジャガーを去っているものの、これからもジャガーのデザインを「助ける」ことになると報道されており、実際に次期Fタイプについては、公認デザイナーのジュリアン・トンプソン氏とイアン・カラム氏との共同作業にてデザインが進められる、とのこと。
そしてイアン・カラム氏によれば、次期ジャガーFタイプは「C-X75の影響を受けたデザインになる」。
そして同氏は「ミドシップレイアウト」を好むと述べ、ガソリンエンジンの場合は縦置きミドシップ、エレクトリックカーの場合は「I型もしくはH型」バッテリーをシート後方に取り付けるだろう、と語っています。
現在ジャガーはミドシップスポーツカーを持たず、となると使用できるプラットフォームが存在しないということになりますが、現在の財政状況からすると「自社でイチからミドシップスポーツ用プラットフォームを新設計」するのは非常に困難。
そこで考えられるのが一気に距離を詰めているBMWとの共同開発。
BMWはM専売となるスーパースポーツを計画していると言われ、これと次期Fタイプとが共通のプラットフォームを持つことになる、ということですね。
さらに、「BMWとの共同開発」案が実現しなければ、ジャガーはI-PACEのプラットフォームを改良する可能性もあると報じられているものの、いずれにせよ現行F-TYPEはあと3年は販売されることになると言われているので、次期Fタイプがどうなるかはまだまだ二転三転しそうですね。
ジャガーC-X75とは?
そこでジャガーC-X75ですが、これは2010年に発表されたコンセプトカーで、2012年に市販化が決定。
ただしその後世界的な景気が悪化したことを理由に計画そのものがキャンセルされたクルマでもあります。
C-X75はターボとスーパーチャージャーとで加給した1.6リッターエンジン(503馬力を発生)を持ち、これに最高で390馬力を発生するエレクトリックモーターをドッキングさせたプラグインハイブリッド。※ジャガーによる解説はこちら
0-100キロ加速は6秒以下(実際には3秒程度であったとされる)、最高速度は350km/hをマークするポテンシャルを秘めており、その価格は予価で1億円程度だったとされています。
車体構造はカーボンモノコック、開発パートナーはウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング。
ジャガーいわくC-X75は「プラグイン パラレル ハイブリッド電気自動車(PHEV)」で、”ジャガーのデザインとエンジニアリングの結晶”だとしています。
プロトタイプを含めた5台が製造され、そのうち3台が顧客向けに販売されたといわれますが、映画「007 スペクター」に登場し、ヴィラン(Mr.ヒンクス)がドライブしたことでも知られます。