![スバルが新型フォレスターに「ウィルダネス」追加。「誰もが待ち望んでいたクルマ」だと話題となり、ボクが「日本にもこれが必要」だと思うワケ](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2025/02/Subaru-Forester.png)
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| すでに日本でスバルが押し出す「アイサイト」はほか自動車メーカーも持ちうる普遍的価値になっている |
であればスバルは新しい、そしてスバルにしかない強みをもって戦うべきである
さて、北米ではスバル・フォレスターが新型に切り替わっていますが、そのフォレスターに2025年モデルとして「ウィルダネス」を追加し、あまりに魅力的であるとして北米にて大きな話題に。
なお、このウィルダネスは「実用性とオフロード性能を兼ね備えた、アウトドアを愛する人々に向けて設計された」ちょっとタフでワイルドなシリーズで、険しい地形をも自信を持って走破できるように作られており、週末のキャンプやハイキング、普段の通勤などで活躍する理想的なバージョンです。
北米では比較的アウトドアが身近にあるということから、こういった「オールテレーンな」クルマの要望が強いと言われ、各自動車メーカーともハードコアなオフロードグレードを用意することが多く、しかしその中でも「ウィルダネス」は非常に高い人気を誇ると言われています。
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スバル・フォレスター・ウィルダネスの主な特徴
そこでこのスバル・フォレスター・ウィルダネスを見てみると、搭載されるエンジンは2.5リッター水平対向4気筒(182馬力)、トランスミッションは8速AT。
最低地上高は約24センチにまで高められ、サスペンションも専用に設計されることで標準モデルよりも長いストロークを誇るほか、雪や泥に対応するドライブモードが追加され、1,360kgもの牽引能力を誇ることに。
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外観だとヨコハマ・ジオランダータイヤ(17インチオールテレイン)、強化されたゴツいサイドスカート、トウフック、アノダイズド・カッパー仕上げのアクセント、さらに車体下部にはボディ保護プレートが装備され、オフローダー的な見た目だけではなく高い実用が与えられています。
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インテリアでは新しいデジタルタッチスクリーン、そしてワイヤレス接続が可能なApple CarPlayやAndroid Autoにも対応し、これによってオフロードシステムやナビゲーション、エアコン、オーディオなどを簡単に操作できるようになるなど、やはり実用面での向上が図られているようですね。
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全般的に見て、単に見た目がラギッドなだけでなく、実際のオフロードシナリオにおいて役立つ性能を持っており、ほとんどの冒険者にとって必要なすべての機能を提供するのがこの「ウィルダネス」シリーズだと言って良いかと思います、
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スバルは日本国内でも「ウィルダネス」を発売すべきである
なお、スバルは現在日本では「ウィルダネス」シリーズを投入しておらず、その理由はちょっと謎。
上述のとおり、ウィルダネスシリーズは非常に実用的な装備、そしてなによりも魅力的な外観を持っていると思うのですが、スバルとしては「日本ではそこまでの装備や機能は必要がない」と考えているのかもしれません。
さらには日本と北米とのプロモーションの「差」もあり、北米だとスバルは「アウトドア」「ワンコ」中心の展開を行っているものの・・・。
日本だと「アイサイト」中心の安全性アピールです。
たしかにこのアイサイトは有用ではありますが、ちょっと前とは異なって今ではスバル以外の自動車メーカーでも同様の機能な性能を持つに至っており、(シンメトリカルAWD+ボクサーエンジンのように)スバル独自のものではなくなっていて、そして多くの人にとって事故は「他人事(自分にはふりかからない)」でもあって、訴求力としては効果が薄いのかもしれません。
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大阪オートメッセ2日目も無事終了しました。
今日もたくさんのご来場、ありがとうございました。
いよいよ明日は最終日。
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実際のところ、ここしばらく「同じラインアップと同じイメージ戦略」で進んできたスバルの販売は徐々に下がっていて、よってスバルはこのあたりでなんらかの方向転換を行う必要があるんじゃないかとも考えています。
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そしてその方向転換とはやはり北米同様の「アウトドア」であるべきで、しかしなぜ多くの自動車メーカーが一斉にキャンプへと目を向けた2年ほど前にスバルがそうしなかったのかもまた完全に謎(スバルはもっともキャンプやアウトドアにマッチしたイメージを持つ自動車メーカーだと認識している)。
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さらにスバルは「比較的少ない車種にて、最大の利益」を目指す会社だとも理解していますが、その意味でもスバルにしかない持ち味や機能をアピールするためには「日本にもウィルダネスを導入すべき」だとも考えているわけですね。
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