
Image:BMW
| 今回の上海モーターショーでは、BMWはかつてない規模での新製品や新技術の発表を行ったようだ |
それだけ「中国市場に対しての本気」を見せたということに
さて、BMWが2025年の上海モーターショーにて「M4 ニュルブルクリンクエディション」を初公開。
このモデルは、伝説的なドイツのサーキット「ニュルブルクリンク」とBMW M部門の深いつながりを称える特別仕様車で中国市場限定」となりますが、BMWが中国のモーターショーにてハイパフォーマンスモデルの「限定版」を発表することは珍しく、つまりはそれだけ中国市場を強く意識しているということなのかもしれません。
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「M4 ニュルブルクリンクエディション」には“グリーン・ヘル”を表現した特別なカラーとディテールが与えられる
このスペシャルモデルは、BMW M4 コンペティション(AWD仕様)をベースにしており、エクステリアにはBMWのパーソナリゼーション部門、「BMW Individual」による”Frozen Deep Green(フローズン・ディープ・グリーン)”が採用されています。
これはニュルブルクリンクの愛称「グリーン・ヘル(緑の地獄)」にちなんだもので、「フローズン」とはBMWがマットフィニッシュに用いる呼称ですが、これに加え、レッドアクセント入りのグリル、ブロンズカラーのホイール、レッドキャリパー付きブレーキが与えられるという特別な仕上がりを持つに至っています。
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内装もスペシャル感満載
インテリアは標準のM4と基本構造を共有しつつも、専用スカッフプレートやニュルブルクリンクのアウトラインが刺繍されたツートンスポーツシート、カーボントリム、アルカンターラ巻きのフラットボトムステアリングホイールなど、限定車らしい特別装備が施されており、中国市場でしか販売されないといえど「非常に特別感の強い」特徴を持つようですね。
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搭載されるのは、3.0Lツインターボ直6エンジンで、最高出力はベースモデルと同じく530PS、0-100km/h加速はわずか3.2秒。
なお、生産台数は「BMW Mの53周年」にちなんでわずか53台に限定され、その台数の少なさから「コレクターズアイテム間違いなし」の希少モデルということになりそうです。
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ビジョン・ドライビング・エクスペリエンス:BMWの未来を示すコンセプトカーも登場
BMWはこの他にも、鮮やかな蛍光塗装を施した「Vision Driving Experience」コンセプトカーを出展。
特殊な蓄光顔料により日中に光を蓄え、夜には白黄色〜ネオンイエローに変化するというユニークな外装を採用しています。
さらにUV光で反応する「マジックフィルム」によって、黄色からオレンジ、ピンクへとグラデーションが変化するギミックも装備され、まさに“未来のクルマ”と呼ぶにふさわしい存在感を放っているように思います。
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iX3 Neue Klasseや中国向け専用ソフトウェアも発表
また、BMWはiX3 ノイエクラッセの量産開始が2025年後半に予定されていることも発表。ただし、このモデルは中国では販売されず、代わりに2026年に中国専用のバージョンが登場予定であるとアナウンスされています。
このほか、中国市場向けとしてパノラミック iDriveやBMW オペレーティングシステム Xのローカライズ版を公開していますが、中国仕様ではソースコードの約70%が現地開発という力の入れようで、アリババやディープシークといった、中国市場特有のAIとの連携も進行中なのだそう(今回の発表を見るに、BMWはそうとうに中国に対して注力を行っている)。
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「3シリーズ 50周年記念車」も中国初公開
最後に、BMWは「3シリーズ 50周年記念モデル」も中国で初披露。
こちらは2,500台限定で専用ペイントや19インチホイール、カーボンインテリアトリム、赤い12時位置のマーカー付きアルカンターラ巻きステアリングホイールなど、やはりスペシャル感満載の仕上がりとなっています。
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